本年、第3回目の歴史講座をふれあい会館で開催した。「遺構における建物の復元」と題して、奈文研、都城発掘調査員の海野先生に講演いただいた。
海野先生は、現在復元されている第一次大極殿院の発掘に携わられ、現在は薬師寺東塔の解体修理に関わっておられ、興味深い話を聞くことができた。
発掘調査の手順や、建物の復原手順を聞く中で、建物の大きさは発掘によってわかるが、建物がどのようなものであったのかは発掘ではわからないので、現存する、東大寺、興福寺、西大寺、大安寺、唐招提寺や法隆寺の様式から復原するとの話だった。
その中で、復原建物の意義は、復原された建物は一つの「案」であり、発掘遺構の視覚化であり、歴史的な建築技術の継承であり、単発のものでなく周りにあったものを含めて複数の文化財の相乗効果を目指すものであり当時の文化を紹介するものだ。と話され、「まちづくりのストックとしての文化財を見てもらいたい。」とはなされた。
草原だった平城宮跡に朱雀門が復原され、第一次大極殿院が復原され、7mの回廊を巡らそうという計画が進められているが、我々も、法華寺・海竜王寺を含めたストックとしての文化財を活用したまちづくりを目指していかなければならないと実感した。
午後から、佐保川ふれあい会館で明日行う、会館利用者による発表大会の準備をした。「文化の秋」と言われ、各地の公民館では、文化祭やフェスティバルと称して地域活動などの発表が行われているが、佐保川でも、従来5年に一度の開催だったが、今年から毎年行うことになった。
「ハピネスのり子フラダンス」「健康太極拳の会」「あすなろ一刀彫」「佐保絵画クラブ」「南京玉すだれの会」「ゆかいな健康講座」「子供向けバルーンの実演」そして、各種団体の活動パネル展示などを行うことになっている。
今回は会館利用団体による発表だったが、一般の人の作品展示を来年は行うことにした。
明日の天気予報は雨なので、どれくらいの人が参加してくれるやら?