桜が咲くと毎年楽しみにしているの場所のひとつが二ヶ領用水。
今年も咲いたかな。
どこからどうアプローチしてもよいのだけど、私はJR南武線・宿河原駅から二ヶ領用水に行って多摩川までを楽しむ。
今日は気温がぐっと上がったからか、目の前でぽんぽんと花が開いていくようだ。
今年も綺麗。
二ヶ領用水は、現在の川崎市のほぼ全域を流れる神奈川県下で最も古い総延長約32㎞の人工用水。
建設が始まったのは1597年(慶長2年)。徳川家康の命を受けた用水奉行・小泉次大夫が農民の協力を得て苦難の末に14年の歳月をかけて竣工させた。
二ヶ領という名前は、江戸時代は稲毛領と川崎領にまたがっていたから。正式には、稲毛・川崎二ヶ領用水。
上河原と宿河原から多摩川の水を堰入れし穀倉地帯として名を馳せたが、時代は下り、首都圏の農村がどこもそうだったように、急速な工業化・宅地化が進み農業用水から工業用水へ、そしてただのドブ川となっていった。
が、その後、地域住民たちの努力で環境用水として蘇り、昭和33年から植樹の始まった桜は大きく育ち、今は神奈川県有数の桜の名所となっている。
南武線をくぐって多摩川へ。
今でも上河原堤と宿河原堤から取水している。二か所から取り入れられた多摩川の水は久地で合流する。
多摩川宿河原堤。
祠が見守る。
二ヶ領用水せせらぎ館には、黄金色ナマズ「たまずん」がクラウドファンディングで作ってもらった専用水槽いる。
たまずんは高津区宇根あたりで2020年6月に釣りあげられ、川崎河川漁業協同組合からせせらぎ館に寄贈されたのであった。
ほんのちょびっとたまずんの餌代をおいて宿河原駅へと引き返す。
咲いたばかりなのに春風が吹きぬけるたびにもう花びらが舞う。
桜まつりまでもつのかな?