本日は、仕事休み祝日につき道場休みお天気快晴。今年の秋は曇天ばかり。いささか迷ったが、年に一度、私にとってみたら数年に一度のチャンス!
かねてより行ってみたかった、関東の奇祭のひとつ谷保天満宮さまのおかがら火(正式名称・庭燎祭)に行く!
国立市に座す谷保天満宮さまは、湯島・亀戸と並ぶ江戸三大天神。
菅原道真公左遷によって離散した家族の当時8歳だった三男・三郎道武は多摩の豪族・津戸貞盛をたよった。903年道真死亡にあたり、10歳の子が供養する姿にうたれた貞盛が小さな祠を建立したのが始まりと言われている。
JR南武線谷保駅下車。
私が最後に訪れたのは確か息子が留年した年だったかなぁ。学業成就のお守りいただいてこれみよがしに玄関のドアに貼り付けたっけ。
道って来てみると意外に覚えているもんなんだなぁ。。
17時に到着。
まだ境内は人気もまばらに最終準備段階。
社務所で「うそ替え」さまを授与していただく。
とぉぉ?!?!いきなし神職さまが、私の手にしたうそ鳥を違ううそ鳥と取り替えた?!?
本来なら11月3日の18時~22時まで神前で求めたうそを神官の合図で互いに交換しあうようだが、私のようなそそっかしい単独観光客には神職さまがかわりにしてくださったということらしい。ほんとうにありがとうございました!!!
ところでニワトリは?
あ~もう寝てます!
って。実は、谷保天満宮さまの境内にはニワトリが放し飼いになっている。このニワトリたちは空を飛ぶのである!社務所の受付でご祈祷のお願いなんぞしているとカウンターの上ににドサッと飛んできたりなんかする。眠るのは境内の木の上!
神事が始まるまで少しふらふらと。
おや?消防車が現れた!
って放水!ニワトリたちが大騒ぎ!
どうやら予想以上に大きな炎が立つようだ。これは延焼を防ぐための放水。ところが、火の前の水でこれが妙に画になるが不思議。。。
日が暮れきた。
ニワトリたちは眠りに落ちる。
だんご汁は無料配布。人が並び始めお囃子が始まる!(^^)!
神職さまが点火の準備に入る。
祝詞御払いそして点火。
燃え上がる。
悲鳴とともに粗朶と薪の山が焼け落ちる。
拝殿では、粛々と神事が執り行われている。鏡に炎が揺らめく。
豪快な火祭りだ!!!
とおお!!!またもや放水!火の勢いが強くて延焼しそうになっていた。濡れ鼠になりながら、ニワトリたち安眠を妨害されること二度目であるが焼き鳥にならずに至極。
しばし見惚れる。
煩悩が浄化されていくようだ。。。
おかがら火は800年ほど前に始まったという。東が下谷保で西が上谷保の供火で、炎の高さを競いながらも御神木の転落を防ぎあうという。
最初に祀られた天神島から現在の地に遷座されたのは、津戸為守が菅公が夢枕に立ち栗原郷谷保の里に転ぜよと告げられたことからという。
その残木を神前で焼却したことから始まるという。
800年ほど前といえば、鎌倉幕府のころだなぁ。。
どんな時代のうねりがどんな風にこの火祭りにつながるんだろうか。。。
帰りの電車でうそ替えさまを開けてみる。おみくじが入っている。
中吉!ま。
そうだPS!
野暮天の語源は谷保天満宮さまだそうな。
1777年に神無月であるにも関わらず目白不動で出開帳。
「神ならば出雲の国へ行くべきを目白で開帳谷保(やぼ)の天神」と大田蜀山人は茶化したんだけど、江戸庶民には大受けしてその後江戸中から参詣に来たそうな。
粋!