朝晩は冷え込むけど日中はなんとなく気温が高い気がする長野盆地。
空模様は照ったり曇ったり降ったりと慌ただしい。
盆地ですらこれでは山地の天気はどうなっているんだか?
ま。
今日の隙間時間は長野県立美術館へ。
連休が終わってもにぎわう善光寺境内。



カエデが色付き始めていた。


長野県立美術館。

桜並木はすっかりと初冬。
横浜の桜は紅葉することなく落葉してしまったけど長野盆地の桜はどうだったのかな?






「とびたつとき 池田満寿夫とデモクラ―トの作家」。
会期は9月9日~11月5日。
展示室の撮影は禁止。
芸術家・池田満寿夫(1934~1997)の活動は多岐にわたっていた。絵画・版画・彫刻・挿絵のみならず、映画監督や作家としても活躍しエーゲ海に捧ぐは芥川賞を受賞した。マスコミへの露出度も高かった。
芸術家としての池田満寿夫は東京藝大を3回受験し失敗したところから始まるかもしれない。
失意の中、1955年靉嘔と出会い、彼を通じてデモクラ―ト美術家協会を創設した瑛九や美術評論家・久保貞次郎と知り合う。
デモクラ―トの作家たちは、版画の制作に力を入れていたので、池田もその活動に参加した。
デモクラ―トの作家たちは版画の可能性を拡張しながら旺盛に活動。池田は1966年にヴェネチア・ビエンナーレの版画部門で国際大賞を受賞。一躍脚光を浴びることとなった。
今回の展覧会は、1950年代~1966年まで池田作品と、池田に大きな影響を与えた作家たちの作品を展示。
Ⅰ デモクラ―トとの出会い
Ⅱ 起点としての瑛九
Ⅲ 夜明けまえ
Ⅳ それぞれのとびたつとき
Ⅴ 池田満寿夫 とびたつとき
やはり、有名になる前のもがいている頃の作品は、熱量が違う。
池田満寿夫のみならず、瑛九、靉嘔、泉茂、加藤正、利根山光人、などのデモクラ―トの作家たちのとびたつ前の作品も眩しい。
館内の別会場では「榊原澄人 飯縄縁日」が映し出される。
2021年制作。ヴィデオ。ループ。



その先には薪割りをしている人がいる。




その先には都会的なリビングで表情がぼやける家族。

ひたすらにループしていく。

榊原澄人(1980~)は北海道で生まれ、15歳で渡英し、文化庁海外派遣生を経て、英国王立芸術大学院大学アニメーション科を修了。今は長野県に住む。
池田満寿夫ならそのまま海外に住み着いていそうな気がする。
榊原澄人はどうして長野県に住み着いたのかな。これからの作品の展開が楽しみだ。
