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今日のころころこころ

2022・9・8 渋谷区立松濤美術館「装いの力-異性装の日本史」

ジェンダーがどうのこうのという理屈よりももっと現実的なところで性別の垣根が低くなったんだなと思うことが多い。
人気イケメン俳優さんたちを起用した大手化粧品メーカーの男性向けスキンケアCMなんかはわかりやすい変化だわな。
ま。
渋谷区立松濤美術館へ。




「装いの力-異性装の日本史」。
会期は9月3日~10月30日。
展示室の撮影は禁止。
1章:日本のいにしえの異性装
2章:戦う女性ー女武者
3章:“美しい男性”ー若衆
4章:江戸の異性装ー歌舞伎
5章:江戸の異性装ー物語の登場人物・祭礼
6章:近代化社会における異性装
7章:現代の異性装
8章:現代から未来へと続く異性装
絵画・衣裳・写真・映像・漫画など様々な作品を通して各時代の異性装の様相を通覧し、性の越境を可能とする「装いの力」について考察を試みる展覧会。





男性と女性という性別はたぶん人類が誕生した時からあると思う。
両性が揃わないと繁殖できないけど、子供を産むことができるのは女性だけだ。性差とかいうよりその根本をいじくりまわすことは絶対にできない。
けど、なぜだか人々はいにしえから身にまとう衣裳や化粧でその境目を越える試みを続けてきた。
ヤマトタケルが童女に扮してクマソタケルを討ち取ったりするのは謀略としてわかるし、歌舞伎が女人禁制になったのも時の政権にとってなにか都合の悪い事情があっただろうと推察できたり、異性装とは違うけど制服に男女の区別がなくなってきたのも働く形の変化でわかる。
けど、時代がくだるにつれて、なんでそこまでしてと不思議に思うことが増えてくる。





私には異性装は異世界への入口で非日常体験を求めてるようにも見える。
きっとこれからは現実と仮想を越える試みになっていくんだろうな。
そうして男と女の装いがはっきりとしていた時代が懐かしく思われる日がくるのかもしれない。



松濤は都内屈指の高級住宅地。
渋谷のスクランブルは谷底の澱み。
澱みから立ち昇る強烈なエネルギーはこれからどこへ向かうんだろ。









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