桜散って鯉のぼり泳ぐ大岡川。
黄金町エリアマネジメントセンター「照沼敦朗光州レジデンス報告展-ミエテルノゾム君とミエナイノゾミちゃんの方法論」。
会場は高架下スタジオSite-Aギャラリー。
会期は4月7日~4月23日。
黄金町エリアマネジメントセンターは「東アジア文化都市2014横浜」の開催をきっかけに2016年より韓国・光州広域市のアーティスト・ラン・スペー「Space Ppong(スペース・ポン)」と提携し、双方にアーティストを派遣するレジデンス交換プログラムを行っている。
2022年度は照沼敦朗が派遣された。
照沼は1983年千葉県生まれ。ヨコハマトリエンナーレ2017やVOCA展2017にも出品している新進アーティストのひとり。
自身が生まれつきの弱視であることから、視覚そのものや、見える・見えないこと、それに伴った社会風刺、人間の内面、思想、夢などを絵画や立体やアニメーションやインスタレーションで表現している。
照沼は9月から約一か月半のあいだ光州市での滞在制作を行い、今回の展覧会はその報告展。
照沼の子供の頃の夢の車。
コロナ禍スペクタクル。
と、「どうも!ボクです!照沼!!!」と声がしてふり返って、え?誰?
そうだった。
2021年の黄金町バザールでお目にかかっていたのだったけど、そういえば、彼のマスクをしていないお顔を存知あげてはいなかったのだった。
光州レジデンスのひと月半を一生懸命に説明してくれる。
レジデンスしていた部屋からの眺めをアニメーションに落とし込む。
今の韓国が浮かび上がる。
たったひと月半のレジデンスだったのに、アーティストとしてものすごく成長したのが手に取るようにわかった。
被り物して自分の作品解説してるくらいだから根っからの明るいタイプなのだろうけど、なんというか、2021年の明るさと今回の明るさの違いに驚いた。2021年は無理無理にでも明るくしていたのが、今回は心底の明るさだった。
楽しかったです!ずっと居たかった!海外に行ったの久しぶりだったし!
このスーツケースに荷物を詰め込んで行ったらしい。
ここにレジデンスしていたらしい。
コロナ禍が落ち着いてきてからというもの堰を切ったようにあちこちに人があふれる。コロナ禍前の同時期よりも多い。どっからこんなに湧いてくるんだと呆れることすらある。
でも、照沼の成長ぶりを目の当たりにしたら、これが「旅」をすることだったんだと思った。
観光とは光を観ることなり。
人はアフリカを出てからずっと旅をしてきた。
GALAHOUSEでは21日まで「ニャミ残り」コラボインスタレーション開催中。
STUDIO YUSUIYUSUIでは、21日まで「三匹のアニメーター」開催中。