チェリンは、、、あー、チェリンに今の気持ちを打ち明けたら、「あんたに告白する物好きに感謝しなさいよ。勘違いなんじゃないの?」なんて言われたりして、余計にむしゃくしゃするに決まってる。ユジンは右腕でお弁当バックを振り回して不貞腐れたままひとりで歩いていた。
するとずっと前をカンジュンサンがひとりで歩いているのが見えた。
今日はその背中がなぜだか寂しげに見える。そういえば、5時間目もボケっとしていてゴリラに怒られていたっけ。
なんだか急におかしくなって、彼に向かって駆け出した。
「カンジュンサン!どうしたの?さては昨夜は寝不足だったんでしょ?」
クスクス笑いながら顔を覗きこむと、暗くて冷たい瞳がこちらをじろっと睨んだ。
、、、思わず身体がびくっと震えてしまう。
「どうしたの?体調でも悪いの?」
思わず額に手を伸ばして熱を測ろうとしたら、ふいにその手を跳ね除けられた。
「ご、ごめんね。余計なお世話だったね」
ユジンは、自分でもびっくりするぐらい傷ついて、火傷をしたみたいに手を引っ込めてしまった。そして、彼の目をみることも出来ずに、走り出した。一度も振り返らずに。
だから、チュンサンがとても悲しそうな目でずっと見つめていることに全く気がつかなかった。
彼もユジンが涙を目にいっぱいためてはしりさっていくことに気がつかなかった。
チュンサンは、ユジンに冷たい態度をとってしまったことをとても後悔したけれど、追いかけることがどうしても出来なかった。ユジンの好きな人発言がサンヒョクだったらどうしようとそればかり考えていた。
それからふたりは1週間口をきかなかった。