健康の秘訣は何かと聞かれて、「神様が守ってくれるから」と答えると、聞いた人が一瞬、キョトンとした顔になるので、最近、「栄養ドリンク飲んでるから」と答えることにした。栄養ドリンクは大半の人が1つか2つ飲んでいて、何がいいか効果があるかとか話が結構盛り上がる。
最近、私が飲んでいるのは、〈おいしいコラーゲン〉と〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉と〈米麹甘酒〉。
〈おいしいコラーゲン〉は、もちろんコラーゲンが肌にいいから美容の効果もある。ずっと以前は粉末のコラーゲンを数年間、飲んでいた。やめてしまったのは、効果があるのかどうかよくわからないし、粉末だから飲み物に混ぜるのが面倒になったためだった。
ネット広告を見て、液体だからそのまま飲めるし、キャッチフレーズに美容の他に関節にも効果があると書いてあったからだった。さっそくメーカー直販で定期購入して、1か月。電話で問い合わせたら、3か月ぐらい飲めば効果が出ると言われ、少し落胆した。1か月ぐらいで効果があるような気がしたからだった。現在の私は、関節はどこも不調はないが、人生いつ何が起こるかわからない。人一倍、痛みに弱い私が関節痛になったら悲劇で悲惨で不幸になるに決まっている。そこで、関節をもっと丈夫にして痛みを予防したいのである。それに、肌にいいから小ジワ予防にもなると信じている。
〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉もネット広告で知ったのだが、ほとんど魚を食べないからDHAという成分が不足しているはず。記憶力、もの忘れに効果があるというので、これもメーカー直販で定期購入。
〈米麹甘酒〉は、甘酒は好きで今までもスーパーで時々買って飲んでいたが、酒粕の甘酒ばかり。子供のころに飲んだ甘酒に少し似ていた。甘酒は酒粕と米麹と原料が2種類あると何かで読んだことがある。その時、米麹のほうが疲れを取るとか免疫力とかの栄養があるらしく、今度飲んでみようと思いながらスーパーで見つけて買うことはなかった。直販ではなく、見た広告のカウネットで半ダースを購入。
飲む時間帯は、〈おいしいコラーゲン〉は朝と昼の間に飲み、〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉は昼と夜の間に飲み、〈米麹甘酒〉は夕食の最後に飲むと決めている。
(でも、効いているのか、効いていないのか、よくわからないわ)
(効いているような気もするし、そうでもないような気もするし)
(きっと効いてるはずだわ)
栄養ドリンクを飲むのが好きなのかもしれない。病院の処方薬を飲んでいる人は、その薬を飲んでいるから安心感があるという共通点がある。
私は病院の処方薬を飲んでいないから、栄養ドリンクを飲んで安心したいような気もしてくる。
もっとも、栄養ドリンク好きは、今に始まったことではない。
物書きになったばかりのころ、雑誌の広告で知った〈キューピーゴールド〉を数年間、毎朝、飲んでいた。ただし、粉末ではなく錠剤で飲みにくかった。あお向いて飲むのがいいのか、そうでないのか、錠剤と水を口に入れてゴクンとすると、飲んだのは水だけで錠剤は口の中に残ったまま。勢いつけて数回飲み直すから時間がかかる。それでも飲まない日と較べると、飲んだ日のほうが元気が付くし気力が出るのである。決して自己暗示ではなかった。今思うと、よくも頑張って時間かけて、服のボタンみたいな錠剤なんて毎朝飲めたものである。現在よりずっと若かったからだと、つくづく思う。
〈キューピーゴールド〉をやめた後は、やはり雑誌の広告で知った〈キヨーレオピン〉を飲むようになった。液体で飲みやすかったし、よく効いた。飲んだ日と飲まない日では執筆の捗り方が、明らかに違っていた。
その数年後には、〈ユンケル〉。効いたかどうか、よくわからなかったから、毎日ではなく、時々だった。男性は〈ユンケル〉がよく効くらしかった。女性向けの〈ユンケル〉も飲んでみたが、よくわからなかった。
〈リポビタンD〉は、よく買った。試しに飲んだら、わりと美味しいし、元気が付いてバッチリ原稿が書けた。私にとって栄養ドリンクというほどでもなかったのは、毎日は飲まなかったからである。締切日だったり、その前日に飲んだ。切らしていて飲まない日より、飲むと、確実に気力活力集中力が湧くから体質に合うと思ったし、メーカーが大正製薬なので安心感と信頼感があった。常備薬の大正漢方胃腸薬も大正製薬。仕事が多忙ではなかったから、週に1~2日飲んだ程度。多分、10年近く。通販ではなく、最初からずっとスーパーで買ったから、運ぶのが重かったと思い出す。10本が入った1ケースだった。他の食料品と一緒に買い物袋に入れて、右手に持ったり、左手に持ったり。笹塚のクイーンズ伊勢丹のドラッグストアでしか売っていなかったのが、数年後に他のスーパーのサミットでも売っていて、さらに数年後に幡ヶ谷のライフでも売っていた。通販で売っていたから、数回は買ったが、執筆の日も減ったし、利尿作用があるらしく午後から外出の日は飲めないしで、買わなくなった。
(やっぱり食材から摂るのが一番ね)
フィットネスクラブに通っていたころは、毎日、トマトジュースを1缶飲んだ。ビタミンCが摂れると信じていた。
その後、ネット通販でブルーベリージュースを毎日、1缶。目に効いたような気がする。
その後、やはりネット通販で、缶やペットボトルの人参ジュース。人参は数品の料理を除いて嫌いな野菜だが、ジュースは美味しかった。
その後、ネット通販で、ルイボスティのペットボトルを毎日飲んだ。何に効くのか効いたのか忘れたが、500ミリリットル24本のケースを、宅配ボックスから運んで来るのが重くて懲りてしまい、スーパーで数本ずつ買って飲んだ。毎日飲みたくなるほど美味しかった。伊藤園だから美味しく製造してあるのかもしれない。伊藤園はブルーベリージュースも麦茶も人参ジュースも、私の口に合うというか美味しいので、他にも飲んでいる。
やはり栄養ドリンクは美味しいほうがいい。現在飲んでいる〈おいしいコラーゲン〉、〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉、〈米麹甘酒〉の中で、〈米麹甘酒〉は酒粕の原料より甘味が少し薄いのが、もの足りない気がする。〈おいしいコラーゲン〉と〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉は、ほどよく甘くて飲みやすい。
ところが、最近、テレビで何の話だったか、サプリには他のサプリを阻害する成分が入っていることがあると医師がコメントしていて、それを聞いたばかりの時は、ちょっぴり不安になった。
長年、昼食後だけ甘いお菓子を食べる習慣があり、月の半分は洋菓子、半分は和菓子と決めていて、最近はチーズのホールケーキを6等分に切って、その1コ、半月後はフレッシュパンセの詰め合わせの中の1コ。どちらも駅前商店街の店舗でワクワクしながら買うが、お菓子を食べる時にチラッとよぎるのが、甘いお菓子を食べ過ぎると腸内環境を悪くすると、何かで読んだ記事が一瞬、よぎる。
(食べ過ぎてないもンね、1日に1コだけだし、私の腸は素直だし)
と思い直す。けれど、たとえ1コでも砂糖の成分が、せっかく飲んでいる栄養ドリンクの成分を阻害していたら、という気が一瞬、よぎったのだった。
(神経質になることないわ。栄養ドリンクやサプリはいつか飽きちゃうのだから)
効いているのかいないのかよくわからないけれど、栄養ドリンクとか健康補助食品という言葉に、つい惹かれてしまうのだから仕方ない。
そしてまた新たな栄養ドリンクを飲み始めるかもしれない。ネット広告は巧みに誘導して購入意欲をそそる。
私の健康志向は今に始まったことではない。子供時代に虚弱体質だったことが、長年のトラウマになっているのかも――と、そんな気がする。
最近、私が飲んでいるのは、〈おいしいコラーゲン〉と〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉と〈米麹甘酒〉。
〈おいしいコラーゲン〉は、もちろんコラーゲンが肌にいいから美容の効果もある。ずっと以前は粉末のコラーゲンを数年間、飲んでいた。やめてしまったのは、効果があるのかどうかよくわからないし、粉末だから飲み物に混ぜるのが面倒になったためだった。
ネット広告を見て、液体だからそのまま飲めるし、キャッチフレーズに美容の他に関節にも効果があると書いてあったからだった。さっそくメーカー直販で定期購入して、1か月。電話で問い合わせたら、3か月ぐらい飲めば効果が出ると言われ、少し落胆した。1か月ぐらいで効果があるような気がしたからだった。現在の私は、関節はどこも不調はないが、人生いつ何が起こるかわからない。人一倍、痛みに弱い私が関節痛になったら悲劇で悲惨で不幸になるに決まっている。そこで、関節をもっと丈夫にして痛みを予防したいのである。それに、肌にいいから小ジワ予防にもなると信じている。
〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉もネット広告で知ったのだが、ほとんど魚を食べないからDHAという成分が不足しているはず。記憶力、もの忘れに効果があるというので、これもメーカー直販で定期購入。
〈米麹甘酒〉は、甘酒は好きで今までもスーパーで時々買って飲んでいたが、酒粕の甘酒ばかり。子供のころに飲んだ甘酒に少し似ていた。甘酒は酒粕と米麹と原料が2種類あると何かで読んだことがある。その時、米麹のほうが疲れを取るとか免疫力とかの栄養があるらしく、今度飲んでみようと思いながらスーパーで見つけて買うことはなかった。直販ではなく、見た広告のカウネットで半ダースを購入。
飲む時間帯は、〈おいしいコラーゲン〉は朝と昼の間に飲み、〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉は昼と夜の間に飲み、〈米麹甘酒〉は夕食の最後に飲むと決めている。
(でも、効いているのか、効いていないのか、よくわからないわ)
(効いているような気もするし、そうでもないような気もするし)
(きっと効いてるはずだわ)
栄養ドリンクを飲むのが好きなのかもしれない。病院の処方薬を飲んでいる人は、その薬を飲んでいるから安心感があるという共通点がある。
私は病院の処方薬を飲んでいないから、栄養ドリンクを飲んで安心したいような気もしてくる。
もっとも、栄養ドリンク好きは、今に始まったことではない。
物書きになったばかりのころ、雑誌の広告で知った〈キューピーゴールド〉を数年間、毎朝、飲んでいた。ただし、粉末ではなく錠剤で飲みにくかった。あお向いて飲むのがいいのか、そうでないのか、錠剤と水を口に入れてゴクンとすると、飲んだのは水だけで錠剤は口の中に残ったまま。勢いつけて数回飲み直すから時間がかかる。それでも飲まない日と較べると、飲んだ日のほうが元気が付くし気力が出るのである。決して自己暗示ではなかった。今思うと、よくも頑張って時間かけて、服のボタンみたいな錠剤なんて毎朝飲めたものである。現在よりずっと若かったからだと、つくづく思う。
〈キューピーゴールド〉をやめた後は、やはり雑誌の広告で知った〈キヨーレオピン〉を飲むようになった。液体で飲みやすかったし、よく効いた。飲んだ日と飲まない日では執筆の捗り方が、明らかに違っていた。
その数年後には、〈ユンケル〉。効いたかどうか、よくわからなかったから、毎日ではなく、時々だった。男性は〈ユンケル〉がよく効くらしかった。女性向けの〈ユンケル〉も飲んでみたが、よくわからなかった。
〈リポビタンD〉は、よく買った。試しに飲んだら、わりと美味しいし、元気が付いてバッチリ原稿が書けた。私にとって栄養ドリンクというほどでもなかったのは、毎日は飲まなかったからである。締切日だったり、その前日に飲んだ。切らしていて飲まない日より、飲むと、確実に気力活力集中力が湧くから体質に合うと思ったし、メーカーが大正製薬なので安心感と信頼感があった。常備薬の大正漢方胃腸薬も大正製薬。仕事が多忙ではなかったから、週に1~2日飲んだ程度。多分、10年近く。通販ではなく、最初からずっとスーパーで買ったから、運ぶのが重かったと思い出す。10本が入った1ケースだった。他の食料品と一緒に買い物袋に入れて、右手に持ったり、左手に持ったり。笹塚のクイーンズ伊勢丹のドラッグストアでしか売っていなかったのが、数年後に他のスーパーのサミットでも売っていて、さらに数年後に幡ヶ谷のライフでも売っていた。通販で売っていたから、数回は買ったが、執筆の日も減ったし、利尿作用があるらしく午後から外出の日は飲めないしで、買わなくなった。
(やっぱり食材から摂るのが一番ね)
フィットネスクラブに通っていたころは、毎日、トマトジュースを1缶飲んだ。ビタミンCが摂れると信じていた。
その後、ネット通販でブルーベリージュースを毎日、1缶。目に効いたような気がする。
その後、やはりネット通販で、缶やペットボトルの人参ジュース。人参は数品の料理を除いて嫌いな野菜だが、ジュースは美味しかった。
その後、ネット通販で、ルイボスティのペットボトルを毎日飲んだ。何に効くのか効いたのか忘れたが、500ミリリットル24本のケースを、宅配ボックスから運んで来るのが重くて懲りてしまい、スーパーで数本ずつ買って飲んだ。毎日飲みたくなるほど美味しかった。伊藤園だから美味しく製造してあるのかもしれない。伊藤園はブルーベリージュースも麦茶も人参ジュースも、私の口に合うというか美味しいので、他にも飲んでいる。
やはり栄養ドリンクは美味しいほうがいい。現在飲んでいる〈おいしいコラーゲン〉、〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉、〈米麹甘酒〉の中で、〈米麹甘酒〉は酒粕の原料より甘味が少し薄いのが、もの足りない気がする。〈おいしいコラーゲン〉と〈アーモンド豆乳仕立てのDHA〉は、ほどよく甘くて飲みやすい。
ところが、最近、テレビで何の話だったか、サプリには他のサプリを阻害する成分が入っていることがあると医師がコメントしていて、それを聞いたばかりの時は、ちょっぴり不安になった。
長年、昼食後だけ甘いお菓子を食べる習慣があり、月の半分は洋菓子、半分は和菓子と決めていて、最近はチーズのホールケーキを6等分に切って、その1コ、半月後はフレッシュパンセの詰め合わせの中の1コ。どちらも駅前商店街の店舗でワクワクしながら買うが、お菓子を食べる時にチラッとよぎるのが、甘いお菓子を食べ過ぎると腸内環境を悪くすると、何かで読んだ記事が一瞬、よぎる。
(食べ過ぎてないもンね、1日に1コだけだし、私の腸は素直だし)
と思い直す。けれど、たとえ1コでも砂糖の成分が、せっかく飲んでいる栄養ドリンクの成分を阻害していたら、という気が一瞬、よぎったのだった。
(神経質になることないわ。栄養ドリンクやサプリはいつか飽きちゃうのだから)
効いているのかいないのかよくわからないけれど、栄養ドリンクとか健康補助食品という言葉に、つい惹かれてしまうのだから仕方ない。
そしてまた新たな栄養ドリンクを飲み始めるかもしれない。ネット広告は巧みに誘導して購入意欲をそそる。
私の健康志向は今に始まったことではない。子供時代に虚弱体質だったことが、長年のトラウマになっているのかも――と、そんな気がする。