一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

最近の読書

2022年01月02日 | 最近のできごと
 就寝前はベッドでクラシック音楽を聴きながらスマホかKindleを手にしているが、たいていスマホで遊んだ後にKindle読書。
 時々、〈スマホ寝落ち〉ならぬ〈Kindle寝落ち〉をしてしまう。
 紙の本を読んでいたころも、眠気に襲われた経験はあるが、私が使用しているKindle Paperwhiteはブルーライトがカットしてあり、柔らかい光になっている。
 就寝前のパソコンやスマホのブルーライトは、寝つきが悪くなるという情報を、読んだり聞いたりしたことがある。
 ということは、Kindleのブルーライトがカットされて柔らかい光のため、寝つきが悪くなる反対で眠気を誘うということになるのだろうか。
 それで時々、〈Kindle寝落ち〉をしてしまうのかもしれないし、加齢現象かもしれない。
 寝落ち睡眠時間は、たいてい30分。Kindleを〈画面オフ〉にして、就寝前の習慣のトイレに行き、習慣のお祈りをして、朝まで熟睡。
 よく、加齢と共に夜中にトイレへ行くようになるという話を聞くが、私は子供のころからずっと、就寝直前はトイレへ行く躾(しつけ)をされて長年の習慣になっているし、起きている時は1日に10回ぐらい行くから、夜中に尿意で目が覚めることはない。
 深夜に目が覚めるのは風邪や寝違いや精神の昂ぶりや情緒不安定の時で、私にとっては身心共に体調不良時のバロメーターみたいなもの。身心の調子に問題がなければ、朝まで1度も目が覚めない体質である。
 先月、珍しく翻訳小説ではなく、ちょっと難しそうな気もしたが、いつか読もうと思っていた『唯脳論』(著者・養老孟司)を読んだ。
 サンプルで数ページを試し読みすると、興味深く読めそうだったので購入した。
 脳には、とても興味がある。脳って不思議。睡眠中の夢との関連など、脳についての疑問の数々。
 著者の養老先生の本は、私にとって発見や学びがいくつもあって、ずっと以前から愛読している。
 きっといつものように、『唯脳論』を読んて発見や学びがありそうな気がしてワクワクした。ところが――。
 読み進めていくうちに、次第に難しい文章が多くなってくる。
(えっ、よくわかんない! どういう意味?)
 と、同じ文章を繰り返し読むようになった。この本が、ちょっと難しそうという直感は当たった。
(む、難し~! ちょっと難しいどころか、超難し~!)
(小説ばかり読んでるから、カタイ本読む読解力が低下しちゃったのかしら)
(この本、脳科学の専門書じゃないわよね? ううん、きちんと読めばわかるはず!)
 ガバッとベッドから起き上がり、じっくり読むことに。
(難しい本だって、最後までちゃんと読むもンね)
 と、意欲満々の心理状態。もし、初めて読んだ著者の本なら、投げ出してしまったかもしれない。
 けれど、独特の、脳と意識と死生観に興味があって愛読している著者の本である。今までは多少難しい文章があっても、読み通すことができた。
 けれど、今まで読んだことがないくらい、『唯脳論』は私にとって難しい本だった。 
 同じ文章を、1度読んだだけでは理解できずに何度も読み返しながら辛うじて読み進めていき、またベッドに横になって必死で理解しながら読むうち、時々、〈Kindle寝落ち〉してしまうようになったのである。
 半ば睡魔に襲われ、Kindleを〈画面オフ〉にして、枕許に大切に置きながら呟く。
(こんな超難しい文章を書く養老先生って、何て頭がいいのかしら、尊敬しちゃう!)
(私みたいに同じ文章を何度も読み返さずに、スラスラ読める人も、尊敬しちゃう!)
(脳科学者、科学者、医師……そうだわ)
 最近は会えなくなった友人知人の医師の顔が思い浮かび、
(あの人たちなら、スラスラ読み進められるに違いないわ! 尊敬しちゃう!)
 何と1週間近くかかって最後まで読んだが、50%理解できたかどうかという感じだった。
(でも、〈読書百遍〉ていう言葉があるわ。難しい文章も、何度も繰り返し読めばわかるってことだわ。半年後に、また読んでみようっと)
『唯脳論』の後、『孟司と誠の健康生活委員会』(養老孟司・近藤誠共著)を読み始めたら、対談なので読みやすく、面白く興味深く一気に読めて、〈Kindle寝落ち〉もしなかった。 

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