今日の安堵

　いつも、食後、身体が熱くなるのが気になっていた。夏は汗が噴き出るほど身体が熱くなって、ミニ・タオルを使った。秋になったら、汗を拭くほどではないが、やはり身体が熱くなる。今に限ったことではなく、冬は暖房を切ってもポカポカ暖かくていいけれど。何となく、ホットフラッシュに少し似ている感じもして、気になっていた。
(体温計出して測ってみようかな)
　チラッと、そう思ったり、
(身体の中で、病気のもとの炎症か何かと免疫ホルモンが闘ってるのかも)
　そう思ったりした。
　今日、ネット記事で調べたら、食後は消化機能が働いてエネルギーを使う時に熱が出るから、身体が熱くなる、というようなことが書いてあった。
　安心した。
　体温計で熱を測る必要はなかった。
　秋バテという言葉があるらしいが、それでもなかった。もし、そうだったら、冬バテも春バテもあることになる。
　今週、母に会いに行った時、義姉が後から来て、お喋り。風邪で内科医院へ行って、薬を処方されて注射を打ってもらったと言っていた！　
「ええええっ、ち、注射？！」
　思わず、驚愕の声で聞き返すほど、超ビックリ！！
「そう。注射」
　澄ました顔で、義姉が答えた。
　その注射のおかげで、すぐ治ったらしい。
「それは良かったわね」
　うわのそらの口調で言ったが、内心、パニック起こすほど混乱状態に陥った。
「今日は○ちゃん（私の名前）がいてくれるから、私は帰るわね」
　と、義姉が帰った後も、まるで金縛り状態。
　医学の進歩の風邪最新治療が注射だなんて！！
　ますます風邪は引きたくない！　絶対絶対、引きたくない！　死んでも引きたくない！
　もし引いたとしても、注射ですぐ治るより、長引いても注射打たないほうを私は選択する。処方薬ぐらいなら飲んでもいいけど。注射は嫌。注射は嫌い。注射恐怖症である。でも、いつか、採血とかで注射は避けられないに違いない。どうしてもっと、医学は進歩して、血液検査の採血で注射器を使わないようにできないのだろう。どうして超音波やＭＲＩで血液検査できるようにならないのだろう。つくづく、医学は進歩してないと思った。
（とりあえず、内科に行くような風邪を引かないことだわ）
　風邪の最新治療注射なんて、されないようにである。
　そう決めたら、少しは気分が落ち着いた。
　今年も風邪を引きませんように。毎日、良い心がけで、神様の罰が当たらないように過ごしていれば大丈夫。風邪だけではなく、病気もしませんように。怪我もしませんように。神様、どうかお守り下さい。今夜は就寝前に、そのことをお祈りしようと思った。