自宅近所に、中村屋さんというイイ酒屋さんがあります。
日本酒に力を入れており、独自の視点で日本全国から、しっかりした造りをしている酒を品揃えしているので、日本酒は最近ここで購入することが多くなっています。
その酒屋さんが最近取扱い始めたのがコレ。
そうです。「地酒」の先駆けとも言える新潟の銘酒。
越乃寒梅!
下手なところで買うと、5,000円くらいで売ってますよね。特に正月前は値段が跳ね上がります
この中村屋さんではもちろん定価で販売してます。
写真は普通酒で2,030円/一升
ワンカップ×10杯の値段ですね
そうなんです。越乃寒梅とは言え、普通酒であればそういう価格なんです。
「地酒ブーム」なんて言われるようになったのはかれこれ20年も前でしょうか。当時は日本酒に目覚めていなかった自分も、「越乃寒梅」くらいは知ってる酒でした。
地酒ブームは、それまで幅をきかせていた大メーカーの「三増酒」に一石を投じ、小さくても真面目な造りをしている蔵の酒にスポットを当てる効果があったのは事実。
しかしその反面、本来は2千円/一升程度の酒を、「プレミア」という言葉でごまかしながら通常売価の何倍かで売ったりしています。
焼酎でも見かけますね。
その結果何が起こるのか。
酒の味が過小評価されることになるわけです。
「越乃寒梅」の普通酒に5,000円の売価がついていたとします。
本来は2,000円程度の酒。でも、普通酒に5,000円を出すような購入者は、日本酒に詳しくない客層。
「5,000円もする越乃寒梅を買った。」という意識しかありません。
通常なら5,000円出せば、純米吟醸~大吟醸クラスが手に入ります。
つまり・・・
5,000円の期待値を持って、2,000円の酒を呑むわけです
するとどうなるか。
「値段の割に美味くないなぁ・・・越乃寒梅なんて言っても日本酒なんてこんなもんか。」
と、なってしまいます。
プレミア価格の罪ですね。
もちろん、価格は供給量と市場の需要が決める、という理屈も分かります。
需要に比して供給量が少ないんだから。損して売る商品もあるんだから。分からないでもありません。
でも、この状況は誰が得をするんでしょうか。
消費者はもちろん損。酒蔵に余分な金が入るわけでもない。プレミア価格を付ける販売店は一時的に儲かるかもしれないけど、酒が嫌われれば長期的には損。
三方良しどころか、三方悪し。
いろいろ考えて、やはり個人的にはプレミア価格には納得できません。
その商品の持つ価値を正当に評価するためにも。
そしてこの越乃寒梅。
普通酒は、ワンカップ酒と比較しながら気軽に呑みましょう!そうすれば、この酒がブランド力だけでない、力のある酒だと言うことが分かります。
新潟の酒らしく淡麗な味わいですが、イヤな臭いもないキレイな酒です。
今回はあえて最安値の普通酒にしましたが、次回は純米系をいただきたいと思ってます。
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