北の大地とYAMAHAセロー

札幌在住です。北海道や日常のことを、のんびりアップしています。

東北ツーリング7 岩手県浄土ケ浜~震災遺構~龍泉洞へ

2023年08月06日 | 日記
 7月13日(木)東北ツーリング四日目
 朝四時に起床し、荷物整理とルートの確認。新型コロナ流行後、初めて大浴場に行く。まだ人は全然いない。やはり広いお風呂はいいなあ。
 朝食で一番おいしかったのは、岩手産のお米『ひとめぼれ』だった(発祥の地は宮城県)。ちょっと驚くようなおいしさで、思わずご飯だけおかわりした。ご飯のおかわりなんて何十年ぶりだろうか?
 8時15分宮古港近くの宿を出発。今日も朝は快晴である。さっそくジリジリと暑い。8時40分には浄土ケ浜に到着。入口の橋からの眺めがすでに美しく、「おお」と歓声をあげた。澄んだ青い海が本当にきれいである。


 駐車場にバイクを停め、浜に向かって階段を降りていく。北海道には似たような風景はないので、少し歩いては止まりを繰り返し、絶景を楽しんだ。





岩壁にユリが咲いていてびっくり。たくましい!
 浄土ケ浜の風景を堪能した後、田老町に北上する。高い防潮堤を見ながら、震災遺構の「たろう観光ホテル」に着いた。このホテルを襲った津波は高さ17m、四階まで浸水したそうだ。建物は二階までの部分が鉄骨むき出しの状態になっていて、その部分は巨大津波で消失してしまったとのこと。報道で知っていたつもりだったが、実際の被害を目の当たりにすると、あまりの津波の高さ、被害に言葉もない。解説の文を読み、当時の画像を見て、何度も建物を見上げた。
営業していた当時の「たろう観光ホテル」
三階部分内部の被害も痛々しかった。
 改めて震災で亡くなった方たち、今もなお行方不明の方たちに合掌をして、田老町を出発した。
 国道45号で北上し、続いて国道455号(小本街道)に入り、岩泉町の龍泉洞をめざす。道はゆるやかなワインディングで、とても走りやすい。昨日は体に水分が足りなすぎて、トイレに入ってギョッとしたので、この日はまめに水分補給をする。
 途中道の駅「いわいずみ」に寄る。
その時の気温が31度で「暑いなあ」と思っていたのだが、その後札幌も三週間以上気温が30~34度の日が続くとは知るよしもなかった(^^;
 道の駅に入って「あ、そうか!」と思った。ここは漫画・アニメ『ハイキュー!!』の聖地の一つなのだ。作者が描いた色紙には、登場人物の1人岩泉くんが描かれ、タペストリーやファンたちの熱い気持ちの入ったノートなどがあった。漫画『ハイキュー!!』を全巻揃えている自分が興奮しないわけがない。

 パシャパシャ写真を撮っていて、壁の一メートルほどのところに線が引かれているのに気がつく。


 平成28年の台風10号により小本川が氾濫し、ここまで水に浸かったというのに驚く。お土産を買って発送したり、おいしいジェラート(特にピスタチオのは濃厚でおいしい)を食べて涼んだり、さらにはコーヒーまで飲んだ。
 ちょっとの休憩のつもりだったのに、気がつけば道の駅に50分もいて、あわてて龍泉洞に向かう。
(帰宅後当時の事をパソコンで調べて、岩泉町で死者26名・行方不明者3名の大惨事だった事を知る。特に高齢者グループホームの入居者9名が亡くなったのは全国的に大きく報道されたので、「この町だったのか…」と愕然とした)。
 その日道路の横を流れる小本川は、穏やかな流れが夏の陽射しの中、きらきら輝いていた。
 ほどなく龍泉洞に着いて、さっそく鍾乳洞へ。


 中を進んでいくと、どんどん気温が下がっていく。15度まで下がると最高の心地よさだった。
気温10.6度湿度95.6%
 暗い鍾乳洞は所によって上を見上げるとはるかに高く、鍾乳洞にある地底湖は澄んだ水で、深い所で水深が120mもあると書いてある。


鍾乳洞のはるか上を見上げる


地底湖。あまりにもきれいな水が、幻想的でもあり怖くもある

 よく自然がこのような場所を創造したものだと感心する。そしてまた昔の人が、よくここを探検したものだと感心する。
 鍾乳洞を出て入口の方に震災で鍾乳洞が崩れたりしなかったのか聞いてみたが、なんともなかったのこと。しかし前述の台風10号で川が氾濫した時は、鍾乳洞入口で膝上まで水があふれたそうだ。

 龍泉洞と近辺のあじさいが、とてもきれいだった。
 鍾乳洞見学の後、国道間455号をさらに八幡平市に向けて出発した。
        つづきます(^-^)
 
 

東北ツーリング6  遠野伝承園から宮古港へ

2023年08月02日 | 日記
 遠野伝承園に到着し、さっそく中を見学する。



 旧農家の建物にある農機具類は、かつて祖父の家の納屋で見たものがいくつもあり、懐かしい気持ちになる。


 祖父の家では年老いた農耕馬を飼っていたなあ。

 遠野物語のおしら様にまつわる話はすっかり忘れていて(読んだのは若い頃だった)、文と写真で紹介されている内容にびっくり。こうだったっけ?!
 それから千体にものぼるという「おしら様」のまつられた部屋に入ると、その雰囲気に圧倒された。

 しかし落ち着いて一体一体がまとった布に書かれた、人々の豊作の願い・ささやかな(または大きな)願いを読むうちに、なんだか気持ちがあたたかくなった。解説では、かつては各家庭にイタコを呼んで、その年の豊作を占ってもらったという話が、興味深かった。
 建物を出た時また大雨になり、伝承園の方が走ってかさを持ってきてくれた。とても温かい対応にお礼を言い、続けてカッパ淵に向かう。
 大雨の中をとぼとぼ歩き、ホップ畑の脇を通り、お寺の墓地内を歩いていく。昔の墓地のような怖さもなく、カッパ淵も「え、ここがカッパ淵?」というような、明るく整備された小さな淵だった。

すっかり明るい場所になっている。そこで自分のイメージに合わせて撮影したのが下の一枚
いかがでしょうか、雰囲気出てませんか?
 6・70年前までなら、この辺はかなりおどろおどろしい雰囲気だったと思う。人に悪さをし、後に改心して人助けをしたカッパの伝説を読んで、伝承園に戻る。


 道すがら昔の遠野の風景を想像する。
 伝承園の方にかさのお礼を言い、雨の中を出発。国道340号を宮古市に向かう。遠野から少し走ると、すぐに『宮古市』の標識が出てきてびっくりしたが、宮古港までがまた長かった(^^;
 国道340号は北上山地の峠越えルート
で、集落もあまりなく、寂しい峠道だった。
 しかも夕方四時を過ぎてどんどん寒くなってくる。山深い道を心細く走っていくと、北海道のような酪農系の納屋が目立ち始めて、さびしいながらも親しみを感じる。
 国道340号は途中で国道106号に合流し、閉伊街道(宮古街道)の新道へ。新道は自動車専用道路で、がぜん快適に走り始める。走りやすいゆるやかなカーブが続く道である。
 宮古駅に着いた時は晴れだった。駅とその近辺はとても活気のある様子だった。食べ物屋・居酒屋などがたくさんあって、宮古港すぐそばに宿を取ったのをちょっと後悔。
 途中橋の上から三陸鉄道の列車が出発するのを眺める。次に来る機会があればぜひ乗りたい。
 一度宿に着いたが近くに食べ物屋がなく、コンビニで夕飯と飲み物を買った。宮古駅前に泊まれば良かったと改めて思った。
入口すぐの所に停めさせてくれると安心する
 前日もそうであったが、宿はエアコンが効いているが湿気がかなりあり、肌がべたつく感じ。素足でカーペットに足を下ろすと、じとっとしている。お腹が弱いので普段は絶対しないのだが、前日もこの日も上半身裸で寝た。そして腹痛が皆無だったのは驚きだった。人生初の経験だった(^-^)
  つづく
 

東北ツーリング5 猊鼻渓から遠野伝承園へ

2023年07月31日 | 日記
7月12日(水)つづき
 どしゃ降りの中、中尊寺から猊鼻渓に向かう。
 猊鼻渓の川下りは二回経験したのだが、二回ともとても気持ちが良く、のんびりした至福の時間を過ごせた。晴れていたらぜひ乗りたかったのだが、今回は雨で観光客もほとんどいない。ツバメたちと係留されている船を見ながら、早々に立ち去る。
 国道343号を進み、県道10号・県道8号を北上し続け、種山高原の左脇を通り、国道283号から遠野市へ入ろうと考えた。
 県道10号と8号は細い道で、どんどん山の中に入って行く。途中ではセンターラインもない狭い道となり、まるで簡易舗装された林道のようだ。両脇の杉林は背が高く、道に迫っていて、重苦しさまで感じる。かって人馬で往来したであろう人たちも、不安な気持ちでこの道を歩いたのだろうか、などと考えながら進む。
(本当に大変なところは撮っている余裕なし(^^; )
 そして所々で突然集落が現れる。とても大きい、屋根が日本昔話に出てくるような農家さんの建物がたくさんあって驚く。家屋の周りは立派な木々に囲まれ、さらにその後ろに山林が迫っている風景が印象的だ。そしてまた山の中の細い道を走る。その繰り返しが延々と続いた。

 東北ツーリングの中でも特に印象に残ったのはこのルートだった。適度なワインディングで、バイクの面白さを十分に楽しめた。
 それにしても一関市は広い!「花巻市」の文字が見えた時は「おお!」と思わず叫んでしまった。
 国道283号を進み、道の駅『遠野風の丘』で休憩する。おなかがすいたので何かないかと探していると、見たことがない食べ物が。
「きりせんしょ」三個入り360円

「かねなり」三枚入り390円
 お店のお姉さまにどんな食べ物か聞き、両方買ってみた。
 どちらも岩手の伝統的な食べ物とのこと。「きりせんしょ」はうるち粉、醤油、塩、ゴマ、片栗粉で作るお団子で、おいしかった。農作業の合間などに食べたのかなと想像した。後でネットで調べて、行事の時に作ったり食べられたりしてきたということも知った。一個食べてホテルに持っていくことに。
 「かねなり」は簡単に書くと、うる粉で小判型に作り、焼き、くるみ・砂糖・味噌(もしくは醤油)のタレをつけて焼いたもので、私が食べたのは味噌の方だった。くるみがアクセントになっているなと思いつつしっかりと食べ、遠野伝承園に向かった。
(つづく)
 
 



 

東北ツーリング4  一関から中尊寺へ

2023年07月27日 | 日記
 7月12日水曜日、東北ツーリング三日目。

一関市の朝

 朝は快晴で早くも暑い。しかし天気予報はくもり雨。たくさん走るので早めに荷物をまとめて朝食を食べ、8時半少し前に出発。
 今日最初の訪問場所は中尊寺。一関の宿からはさして距離はないが、10分程度でぱらぱら雨が降りだしてきて、すぐにレインウェア着用。
 ほどなく中尊寺着。バイクの駐車料金はなんと50円!やさしい(^-^)
 約20年前に一度来た参拝のルート、前回は春だった。今回は加齢と荷物と暑さで、参拝道の坂道が少しきつく感じた。ショルダーバッグを下げた私より年上の方たちが、軽やかに歩いていく。基礎体力をつけねば、と改めて思う。
 参拝道の大きな杉に感嘆の声をあげ、汗をかきつつ色々なお堂に寄る。






 
今回印象に残った物の一つは薬師如来のお堂前に立つのぼりだった。
 「め」と大書され、目がいっぱい書かれている。水木しげるの百目の元ネタ?つげ義春の元ネタ?千と千尋やエヴァンゲリオンへの影響もあるよね。


 薬師如来にお参りをし、妻が目と膝の調子があまりよくないので、「め」と書かれたお守りと「足腰」のお守りを購入。私は健康全般のお守りを買う。
 宝物館の資料によると、昔中尊寺にお参りに来るのは、信仰はもちろん、現代の私たちが観光地やテーマパークに来るような側面もあったとのこと。
自分の希望の場所でお参りし、食事をし、家族や知人にお土産を買って帰る、なるほど確かに現代の私たちと同じだと納得する。
 金色堂と宝物殿の共通チケットは800円。金色堂と宝物殿の仏像の存在感・迫力に今回も息を飲む。
 奈良平安時代の仏像は、その後の仏像と格段にできが違う。細やかさ、リアルさ、重厚感、存在感。「作品に魂が宿っている」といつも思う。仏師たちの気迫が後世と格段に違うからであろうか。
 途中からまた雨が降りだす。参拝道を下り、駐車場すぐ脇の食堂に避難。早めのお昼を食べる。注文したのは「ずんだもち&そば定食」。
 三種のずんだが出てきて、お得だ。しょうがずんだはあんかけのお雑煮という感じ。食べ物にくるみをよく使うのは、東北の定番なのかな?普通のずんだもちは、もちろんおいしい。そばつゆは濃くなくてだしがよく効いていた。この濃さになれた人なら、北海道のめんつゆはかなりしょっぱく感じると思った。
 その間に雨はどんどんひどくなり、まさにどしゃ降りになっている。梅雨の時期に来たのはわかっているものの、ため息をつきつつ中尊寺を出発した。   つづく(^-^)
 
 
 

気分転換

2023年07月24日 | 日記
 東北ツーリングから帰ってきて一週間。ちょっとバイクに乗ってきました。
 ずーーーっと舗装路ばかり走っていたので、未舗装の道へ。
この適度な感じが良いです。


少し舗装路を走って


札幌から約50分でこんな風景の中に一人ぼっち。風景を独占している感じです。 


ゴッホさんに描いてほしい構図(^-^)


この先はどんな風景が待っているのかというワクワク感

と思っていると、
はるか丘の上までこんな道が延々と続いている(長すぎて、さすがに途中で戻ってきた)

そして里に降りてきて、田んぼの横にバイクを停め、セイコーマートのおにぎりとサンドイッチをのんびり食べて帰宅しました。
 こんな休日があるから、平日の仕事をがんばれるんだよなあ🙂