いくら言葉は生き物とはいえ、悩ましい思いになるわけで。私もよくワードさんの校正で「これおかしくない?」と言われることがある。そして、「ああ、二重の言葉なんだね」と気付いたり、ワードさんの校正問題ということもあるのだよ。
とっさに例が出てこないけどね……。
テレビから聞こえてきた言葉――。
料理の作る人「これとこれをあえていきます」
見ている人は「まぜるんだなぁ」「和えるんだなぁ」と思っているだろう。
耳だけだと「あえて行く? どういう意味だろう」となっていた。「あえて」が副詞のあえて「しいて」という意味に取れた。見ていないからね、仕方がないよね。見ていない人のことを考えて言葉選んでないよね、料理作る人。
これが「……和えます」「……混ぜていきます」なら良かったのかなと。まあ、テレビだしとやかく言うなうるせーでしょうね。
私もよく「いく」を現在進行形の意味で使い、EMIさんに「なんか変だよ」と指摘されているので、他人のふり見て我がふり直せだなぁと。
× × ×
「いただく」の氾濫というのは昨今言われだしたけど、料理番組で食べ物番組でも「食べる」「食べられます」という状況でいいのに「いただきます」「いただく」というね、確かに。
「いただく」が謙譲語、「食べる私をさげて、相手を尊敬する」という意味合いでいいはず。国語の教育が変わってなければ。
だから料理番組で保存食を作った! 作った人が「一か月おいしくいただけるんです」というのに非常に違和感を覚えたのだった。それが二日続いたから本当「食べる=いただく」で定着しているなぁと。
つまり「作った私は偉いのだから、自分をほめてるのよ!」ということなのよね?
まあ、「食べるをいただくっていうと、私上品な感じにみえるかもね」ということで使っているのかもしれないけど、むしろ――(涙が出る)--ということになる。あえて伏せた言葉。
× × ×
語彙不足に私もなっている、気を付けないと。
文章を書く立場として敏感にあるほうがいいのはわかるけど、基本辞書の意味と考える理由は、言葉が流動的でその追加の意味が残るとは限らない……そうなると、あとで見て「?」となりかねないなというのもある。
まあ、私の文章なんて後で見るってことは少ないのだから、ジャンジャン使ってもいいのかとも……とすると語彙不足に拍車がかかるのかもしれないけれど……ああ、堂々巡り。
最新の画像もっと見る
最近の「文章」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事