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2024年2月ー東横線Q SEATに乗ったよ

2023年3月の相鉄東急直通から遅れること約5か月。2023年8月10日から東横線でもQシートサービスがはじまりました。

Qシートは東急での呼び名。車両としては近年に東京圏では東武・西武・京王・京急で導入されている2人掛け座席を窓を背にするロングシート配置と車両の前・後の車端を背に座るクロスシート配置を切替可能なデュアルシート車両を使い、クロスシート配置の際に追加料金を取り指定席で運転するシステムです。

東急では既に2018年12月から大井町・田園都市線の大井町~長津田間で7両編成の3号車をQ SEATとして運転。
東横線でも相鉄直通で急行・特急比率が上がるのに合わせてか8両編成4編成を10両化する際にQシート対応車両を増結したようです。

東横線Qシートは平日の渋谷駅19時35分~21時35分までの渋谷始発元町中華街行の急行5本をQシート(特別車)付きで運転しています。
ただ東急側の想定の半分の乗車率と聞くなど不調気味、半額キャンペーンやドリンクサービスなどを行ってテコ入れをしている模様です。


渋谷着18時27分の銀座線で到着して、急ぎで東横線・副都心線ホームにやってきました。ちょうど19時32分の各停が発車するところ。
ホーム上が混雑しているので、停車中の急行の車内を通ってQシート車両の4・5号車に移動しますが、車内はほぼほぼ全員着席程度、30分に通勤特急が出たばかりで渋谷始発とあってか空いています。


乗車できるのは1両に1か所(一番新宿寄り)のドアのみ。それ以外のドアには幕が張られています。



発車2分前にWebで予約した座席券。
実のところキャンペーンで250円だと思っていたのが500円でやられた気分・・ですが、乗りかかった船というか話の種に乗って見ることにしました。

予約時点で窓側・通路側2席空いているところは少なく、乗車率としては40~45%ぐらい。ガラガラと聞いていた割には埋まってますね。
もっともこの列車は1本目の19時35分発なので乗車率が高めなのかも。


2月はドリンクサービスということでスタッフ2人で配布していました。
このバッグ、UberEatsのデリバリーバッグに似てますね。色は東急カラーだけど。


渋谷と中目黒からの乗車客にキリンの生茶Richの400mlを配布中。
ペットボトルの緑茶はあまり飲まないので紅茶の方が・・(๑´ㅂ`๑)
顔を写らないようにするので・・と頼んで撮らせてもらいました。



こちらは座席の様子。
ですが、ほぼほぼ窓なしでドア前の座席にはカップホルダーがない他に、コンセントは座席の脚部に潜り込まないと使えないというハズレ席です。
車端部のロングシート固定の座席に加えて3列12席分がこの状態なのは厳しいですね。



私の席は真ん中の列だったのでカップホルダーとコンセントもあります。ただやはり特別料金を取る座席として考えるとテーブルがないのは残念ですね。



消火器や非常通報装置の案内のステッカーの図はロングシート状態ですね。

渋谷駅を発車して車内の放送で「ワンマン運転です」と入るのが特別車にはミスマッチ感がありますね。次の中目黒ではホームの放送で「Qシート急行元町中華街行きです」と「Qシート急行」と案内されていたのが面白い??

日吉駅の手前で先が詰まっているのか一旦停車。綱島では下車客が多く4人ぐらい下車。(他は武蔵小杉で1名)
殆どの人は横浜まで乗車した模様。




菊名駅を発車して添乗の車掌がドアの幕を片付けています。隅に丸めて結束バンドのようなもので固定しています。この作業以外に時間がかかるのか、横浜到着直前までかかっていました。そのためか4・5号車に一人ずつでスタッフを2名配置していました。

ただ幕だとドア開閉で外の冷気が入ってくるなど車内の快適性が損なわれるので、Qシート運用時はそのドアは開かないような設定にして欲しいところ。システムの改修を安く済ませたなという感はしますね。


折角なので幕の収納作業を動画で紹介します

20時2分に横浜に到着してここからは特別料金が不要なフリー乗車区間。2~3人が乗車しました。添乗の車掌もここで下車するのかと思いきや引き続き終点まで行く様子。
私は折角なのでもう少し乗ることにして、終点の元町中華街の一つ手前の日本大通り駅で下車します。渋谷から40分の旅でした。



ドア横に丸めて収納されたドア締め切り用の幕



こちらは車端部の様子。料金を徴収する車両にもかかわらず、車端の仕切りドアが片側のみなのはイマイチですね。こういう細かいところも頑張ってほしいですね。


東急のwebサイトの座席表。
クロスシート36席+ロングシート9席で合計で1両45席、うちクロスシートの36席のうち12席は前述するハズレ席と考えると残りは24席。
特急専用車両である小田急MSEの1両の座席数が52~60席であることを考えるとデッドスペース(ドア部分)とハズレ席ばかりが多くてそもそも車両の構造自体が非効率という印象です。

更に各駅ホーム、車内には1両に1人とスタッフを数多く配置していて、非常に人的コストをかけています。人的コストをかけているサービスこそ贅沢。という分野もありますが、Qシート車は座席指定券の確認やドアを締め切る幕の操作など管理上の部分にコストをかけて、乗客サービスの部分としては微妙なところです。

座席数が少なく更に人的コストをかけているので、東急側の設定採算ラインが高いのかもですが、乗客の立場として一人乗車なら隣に人が来ない程度、早々と予約しなくても二人で隣同士を取れる程度の乗車率が快適。というのを考えるとそもそもでミスマッチしている感もします。

また巷で言われているように渋谷始発ではなく副都心線始発にすれば需要も増えるだろうにと思います。やはり乗車時間が長い方が着席需要は高いでしょう。そもそもなんで渋谷始発急行でイケると思ってしまったのか謎ですね。
ただ根本的に渋谷~横浜の約24kmでQSEAT料金の500円は割高感があります。副都心線内分含めて500円がせいぜいのように思います。



大井町線Qシート(7両編成の3号車)でありがたいのは、日中の急行でQシート座席に追加料金なしで乗れることですね。ロングシート配置とはいえ、普通の通勤電車の椅子よりも快適で一応コンセントも使えます。
段々知られてきたからか中央林間駅でも大井町急行の3号車の待ち列が増えてきたような気がします。

相鉄・東横線の場合も同じくですが、Qシート編成は4編成しかなく運用範囲も広いので当たるかは運次第??Qシート急行の折り返しの元町中華街から渋谷への急行はクロスシート配置のままと聞くので実は乗り得ですね。


最後に2023年3月23日に近鉄桑名駅で撮影したこちらの画像を紹介します。

ロングシート・クロスシート両用のデュアルシート車両の先駆けの近鉄ですが、この画像は平日の18時頃、夕方ラッシュ時ですがクロスシート状態で運用されています(写真ではわかりづらいですが・・)もちろん特別料金はありません。

もっとも名古屋~桑名の23.7㎞で普通運賃570円。渋谷~横浜の24.2kmで普通運賃310円なのを較べると、近鉄の方はそもそも普通運賃の中に追加料金が含まれているとも考えられますが・・。


2024/2/8 22:12(JST)
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