鉄道雑誌を買ったときは紹介記事を書きたい(でないと後で古書店でよさげなのを見つけても持ってるのか持ってないか分からなくなる)のですが、なかなか書けていませんね。
今回は鉄道ピクトリアル、2024年6月号、札幌都市圏の鉄道輸送特集号です。鉄道ピクトリアルも1000号を超えて既に1025号です
定価税込1100円
10~25ページ「国鉄・JR北海道札幌都市圏の運転変遷」
国鉄末期、札幌都市圏の国鉄が「汽車」から「電車」になる時期から現行2024年までのダイヤ運用の変遷についての概説
札幌都市圏では1992年7月1日改正の新千歳空港駅開業は重要なポイントですが、それ以前の旧千歳空港駅時代にも、津軽海峡線開業の1989年3月13日改正から札幌~千歳空港間の快速に「空港ライナー」の愛称が付いたことは覚えておきたいところですね。この時に小樽~札幌・千歳空港の快速には「マリンライナー」の愛称が付くわけですが、「マリンライナー」といえば有名なのはこの年の4月10日に開業した瀬戸大橋線の快速の方が有名。
JR北海道と四国(西日本)で会社が違うとはいえ、同じ時期に北海道と瀬戸大橋線の看板列車で同じ名前が付いたというのは面白いところ。
この頃、北海道のJRでは増収策の一環?でオレンジカードを積極的に販売していて、旅行者には特に積極的に車掌が声をかけていた(親がトイレなどで席を外して子供一人座ってても車掌が声をかけるぐらい)のですが、四国のマリンライナーデザインのオレンジカードを北海道でも売っていて、旅行者には北海道のマリンライナーは影が薄く感じたものです。
他に北海道新幹線の並行在来線問題で廃止問題が取りだたされる函館山線への直通の為に1997年3月改正で始まった731系とキハ201の協調運転なども特筆点でしょう。この時期のJR北海道は先進技術を積極的に実用化していました。
38~41ページ「札幌市電の軌跡」
札幌市電の昭和40年頃と現在について写真を中心に概説。
親子電車は単純なMC+TCではなく、TC側も片側台車にモーターを搭載しピュゲールで集電していたが、MC101と併結前提で単独運転できない親子電車たる由縁が解説されている
72~79ページ「1958年夏札幌滞在の思い出」
1958年(昭和33年)、大学3年生の夏休みに国鉄苗穂工場で実習のために滞在した筆者の体験談。
筆者の実習先の苗穂工場の気動車エンジンのオーバーホールの話も記録に残りづらい話なので貴重ですが、札幌市電で現在も残る札幌タイプのヨーロッパ風のデザインの車両の前の2軸車や定山渓鉄道や旭川電気軌道の訪問記も貴重ですね。
110~136ページ、更に写真ページも加えて結構な分量を取っているのが「721系近郊型交流型電車のあゆみ」
1~8次車に渡る721系の概説。
Uシート組込み関連の話や731系登場後の2003年に登場した8次車などは興味深いです。
721系は私が北海道に行ったのは登場前だったので乗ったことはありません。既に初期車から廃車が出始めている状況でそろそろ北海道に行かないと乗れなくなってしまいそうで・・。
余談ですが最近中古鉄道模型屋を回っていますが、731系はジャンク扱いでも時々見るのですが721系は全然見ないですね。721系なら買いなのに・・もっとも3両で動力ありとなると、ジャンク扱いでも1両1000円とはいかないので予算的に厳しいですが。
ちなみに鉄道ピクトリアルの場合は逆でこの号も2013年12月号の「北海道の近郊型電車特集」の時もでしたが731系以降の電車については、写真が乗る程度で解説記事がないですね。
毎度のことながら鉄道ピクトリアル誌は事業者関係者の寄稿でないJR第2世代以降の車(JR東なら209系・E231以降、東海なら313系以降)について書ける人がいるのが心配になりますね。
全141ページ+巻末広告4ページでニュースページなど写真ページと前由利高原鉄道社長の連載記事を除いて全て特集記事。特集目当て買ってもがっかりはしなさそうです。
裏表紙の近鉄のアーカイブセレクション、気になります。
1950~60は買ったのですが・・紹介記事まだ書いてないですね💦
2024/6/9 15:06(JST)