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12年5月・シンガポールと香港の旅(その39・計画都市を覗き見?)

前回から続く

さて屏山駅から761P・天逸行のLRTに乗って、まずは天水圍のニュータウン地区に向います。


またまた説明的な文章が続きますが、この香港のLRTは郊外の新界西北部、香港の中でも中国本土との境界に近いエリアを縄張りとするかの如く路線網を有しています。

大まかにいえば、西北部では昔から発展していた街である元朗から一大ニュータウンのある街屯門まで約10キロを結ぶ幹線格の路線と屯門のニュータウン地区内の支線群・天水圍のニュータウンを環状する路線で構成されています。総延長は約36キロ・68駅・12系統(区間便は別系統扱い)で車両数はおよそ百数十両体制。

後述しますが一部に併用軌道区間があるものの、殆どが専用軌道区間。ただ交差点などは踏切ではなく交通信号
で渡るのが基本。

現在では香港のTXことMTRの西鐡線のフィード路線の性格が強くなっていますが、初期開業の1988年から2003年の西鐡線開業までの15年間は他の鉄道線とは全く接続しない独立した路線でした。

私がこの香港のLRTに興味を持ったのは、子供の頃にパパが買った「鉄道ピクトリアル誌1989年2月号」にレポートが掲載されたのを見たのがきっかけ。今思えばこれが香港にはまるきっかけだったのかも

先ほどから天水圍という名を何回も書いていますが、この天水圍は90年代後半~2000年代になってから開発された比較的新しいニュータウン地区。南北2.7キロ・東西1.4キロぐらいのエリアを中をLRTの環状線が周回しています。
先ほどの西鐡線天水圍駅や古跡地区はこのエリアの南端あたり。

香港中心部からは香港のつくばエクスプレスことMTRの西鐡線で約40分
また先ほど私が乗ったような都市内高速バスも頻発しています。
ちなみに日本の現代漢字で書くと天水「園」ではなく「囲」
実は私は最初は園だと思っていましたが・・・


話を旅行記に戻すと・・・
冷房が効いていて涼しくてありがたいのはともかく、車内では広東語と英語で行先・路線番号や次駅名の案内放送が入ります。
案内が不十分なバスに較べると不慣れな観光客でも乗りやすいですね。
とはいえ、この辺りは観光施設もあるもののどちらかといえば地元の人かリピーター向けのようなところが多くて、香港に不慣れな観光客が来るようなエリアではないのですが・・・。



天水圍駅横で合流する反対列車。新型車だ・・・

ちなみにこの路線、環状線と本線を結ぶ路線の付け根辺りに位置する天水圍駅は真横を華麗にスルー。
MTRとの連絡駅に止まらない(駅がない)という意外な路線形態。
MTRの方が出来たのが後とはいえ・・・




途中の折り返しループ線(天端~頒富間)
通常時は常用していない非常用?の折り返し設備が何箇所かにあります。



日本風に言えばタワーマンションが立ち並ぶ香港らしいニュータウンの中を走りつつ、15分ほど乗って頒富(chung fu)駅で下車するとします。



頒富駅のホーム
こうしてみるとLRT(≒路面電車)という雰囲気がしないですね。
この駅に限らず各駅で列車接近時に系統番号・行先案内の自動放送があり、
(今回訪問した各駅で確認。2006年訪問時はなかったです)
また電光式の案内表示機では接近している列車の系統番号・行先・両数が案内されます。

ちなみにこの駅は高架駅

前回訪問の際は列車で通っただけ+バスで下から見ただけ。
でしたが、高架駅の構造が気になって今回やって来たのです。



次の761Pは新型車・・・むむー
ループ線折り返し式の片運転台車なので後ろ側はあまり格好よくないですね



隣りの駅の方を見ると・・・かなりの急勾配。どのくらいの勾配なのかカナ?



こちらが駅出入口。高架駅ながら構内踏切のようになっています。
遮断機はないものの列車接近にあわせて変る歩行者用信号のようなものが付いています。



そして構内踏切の先には駅出入口が・・地上に降りるのではなく隣にあるショッピングモールに繋がっています。
駅の両側がそれぞれこのような構造になっていて4方向に出れるようになっています



ショッピングモールへの連絡通路から、駅ホームの真下を見ると下は大きなロータリー交差点になっています。

駅から直結しているショッピングモールの上には高層マンションが建っています。
限られた土地を有効に使う集積度の高さもさることながら、駅から無駄な上下移動をせずに、ショッピングモールやマンションにアクセスできるようになっている構造は凄い。

日本の普通鉄道や新交通システム、モノレールの類の高架駅の多くは、真横にあるビルに行くのにも一度地上に降りて歩道を介さないとアクセスできない構造になっているところが一般的ですが、この頒富駅のような考えられた構造は凄い

ちなみにこの駅の辺りのLRTが開業したのは21世紀になってから。
最初からこのLRTを通すことが前提で開発されたニュータウンだとはいえ、交通アクセスを含めた「計画都市」という雰囲気ですね。
こういう都市デザインは一見の価値があるように思います。さしずめ日本は無計画都市か・・・



ショッピングモールの内部
モールとしての営業時間が決まっていないのか、閉店時間後も通路として利用されているからか、それぞれのお店はガラスのスクリーンや扉で仕切られています。

こういう郊外のニュータウン地区のモールは、意外に掘り出し物があったり安く服やアクセサリーなどが買えたりするので見てると楽しいものです。
特に高級ブランドショッピングに興味がない(お金ないんで)私には、こういうモールを見て回るのも香港旅行の目的の1つちょっとした小物を買ったりします。

この日(5月13日)は日曜日のせいか人が多い
14時近くなので食事でも・・・と思ってもモール内のファーストフードやレストランの類は何処も混雑が激しい
行列が出来ているお店ばかりで全然入れそうにない。行列に並んで混雑したお店で食べるのも億劫なもので

マクドナルドを見つけたものの、良く見ると飲み物とサンデーの類の専門店のようで・・
そういうお店もあるのか・・・

モール内をウロウロとしていたら日本式1階にゲームセンターを発見したのでプリクラを・・と思うも、クレーンゲームやビデオゲームの類だけでプリクラがない
台湾では若者の街の西門町で多少プリクラを発見したものの、香港にはプリクラはないのでしょうか??



周辺はこのような40階建てぐらいのタワーマンションが沢山
建設年次が新しいものは上から見ると星型になっています。現代のスターハウスか

シンガポールも住宅地区は高層マンションばかりですが、香港に較べると結構雰囲気が違ったなと思います。
向こうの方が結構こじゃれたデザインのマンションも結構見たような・・・。

本当は中の通路や住居がどうなっているのか見てみたいものですが・・・・。


次回に続く

2012/8/14 00:59(JST)


鉄道ピクトリアル誌1989年2月号
通巻507号、徳田耕一「香港レール最新レポート」
この記事には初期開業時の配線図も掲載されていて貴重。
図版中に元朗~上水76キロとあるけどこれはなにかの間違えでしょうね・・・そこまで香港は広くないかと

コメント一覧

きよぴ
http://yaplog.jp/kiyop/
折り返しループ線は左側通行なので時計回りで折り返すのが基本のようです。
で常用しているループ線ではループの途中に乗降ホームがあるようなイメージの形態なので
旅客もループ線折り返しを体験することが出来ます。
終着駅でも乗務員が車内を巡回してチェックというのはやっていない様子でした。
ただ折り返しの合間に清掃スタッフのおばちゃんが軽く車内を掃いたりはしていましたが・・

本当はターミナル駅の構造や配線とか紹介出来ればいいのですが、
今回は詰め込みすぎてあまり余裕がなかったもので{汗}

電力事情はシンガポール共々私も気になっているのですが、
香港の場合、香港島近くの離島に大きな火力発電所がある他にいくつか小規模な発電所はあるそうですが・・
web検索した情報では香港から50キロ程度の中国広東省内の原子力発電所に香港の電力会社が出資して電力供給を受けているという話を発見しました。
イギリス領時代も含めて中国本土から送電を受けていたんでしょうかね??

冷房を年中ガンガンに掛けて当たり前。の土地なので電力はかなり消費してそうですね。
たれぱんだぁ~
 素朴な疑問なのですが......。

 折り返しループ線って、どちら周り(時計まわりor反時計まわり)でまわって折り返すのでしょうかね?。

 終着駅に着いたら、客を全員降ろして→回送でループ線→始発としてホームへ、の順序なのでしょうか、あるいは、旅客を乗せたままループで折り返しなのでしょうか?。

 あと、このような構造な街だと、電気を相当に消費しそうだけど、どこで発電しているのだろう?。
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