今回は2013年3月ダイヤ修正絡み。
昨年2012年3月は結構規模が大きいダイヤ改定があったのですが、今年2013年は設備面では下北沢駅周辺の地下化という一大イベントがあったものの、ダイヤ上では微修正止まり。
「2013年3月23日小田急線ダイヤ修正のお知らせ」
http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/7921_0061858_.pdf
として2月14日付でリリースが発表されました。
内容としては3月16日からの千代田線直通列車の一部行先変更。あさぎり号の御殿場線内での一部時刻変更などがありますが、主なものは以下に引用するように、下北沢周辺の地下化に伴う一部時刻の修正。
<以下引用>
(1)下北沢地区の地下化切り替えに伴うダイヤ変更
代々木上原駅、東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅のダイヤが最大1分程度変更と
なります。
(2)土休日の一部「さがみ号」の運転区間の延長
①「さがみ65号」新宿駅10:20発(小田原行き)
→「はこね15号」箱根湯本行きに区間延長・列車名称を変更します。
②「さがみ80号」小田原駅12:22発(新宿行き)
→「はこね16号」箱根湯本駅12:02発(新宿行き)に区間延長・列車名称を変更します。
※この変更にあわせて後続のロマンスカーの箱根湯本駅到着時刻と箱根登山線
のダイヤが一部変更となるほか、ロマンスカーの列車番号が変更となります。
(3)その他一部列車の出発時刻の変更
平日ダイヤ下り足柄駅14:30発(急行小田原行き)→14:32発に変更します。
<引用ここまで>
なんですが・・・この(3)の足柄駅14時30分発の列車の発車時刻の2分繰り下げ
これは妙に不思議な感じが。
足柄駅はミニ車庫(留置線)があり運転上は一応重要そうな駅ですが、下り線は1本だけ。
ここで下り列車の追い抜きなども出来ないはず。
そんな足柄駅での発車時刻の2分繰り下げはちょっと不思議です。
足柄駅(旧)14時30分発の列車は、町田13時27分始発の急行2009列車。
新松田~小田原間が各駅停車となる俗に●(赤丸)急行とも偽急行とも呼ばれる列車です。
3月23日ダイヤ修正前の時刻(抜粋)
「えきから時刻表」から抜粋
この時点で足柄駅は14時28分到着・30分発車と約2分停車することになっています。
3月23日ダイヤ修正後の時刻(抜粋)
「えきから時刻表」から抜粋
14時28分到着・32分発車で足柄駅ではなんと4分停車することに。
終点の小田原到着も14時33分から35分に繰り下がっています。
足柄駅で4分停車これは謎過ぎる
理由を推測すると・・・の前に、これはやはり一度乗ってみよう。
ということで実際に乗ってみることに。
ということで新松田駅にやってきました(訪問日は4月11日)
新松田駅14時17分発小田原行がお目当ての(急行)2009列車。
ちなみに後続の14時26分発の急行はダイヤ修正前は小田原到着が14時34分着だったのが、38分着に4分も繰り下がっています。
新松田駅で発車待ち中。今回は状況を観察する為に一番前の車両に乗るとします。
運転席の仕業表を観察するとこの列車は足柄で乗務員交代。
足柄で乗務員交代とは・・私が遭遇する(気が付いた)のは今回が初めてですが、
足柄には乗務区(要は乗務員の所属する事務所)があるので有り得る話。
しかしこれが4分停車の理由とはとても思えません。
新松田駅を出て順調に走り・・・
足柄駅は通常通り1番線に到着
予定通りここで乗務員交代が行われます。
「32分の発車です。しばらくお待ちください」的な放送はあったもののそれぐらい・・
足柄で交代した運転士の仕業表。
足柄駅到着は14時28分40秒・発車は32分40秒ときっかり4分停車することになっています。
足柄駅に停車中。停止信号が出ています。
反対列車は小田原14時28分発の急行相模大野行
前方の踏切が開いてまた閉まって・・こちらの信号が青(進行)になり、時間通りに発車。
進行信号で発車したものの、次の信号は減速が出て、更に次は注意、その次は警戒が出て。とのろのろと小田原駅に到着です。
ということで小田原駅7番線ホームに到着。これだけでは4分停車の理由は全く分かりません。
ちなみに足柄~小田原間ですれ違った列車は足柄駅ですれ違った相模大野行だけ。
思いつく理由はやはり小田原駅のホーム容量の不足
小田急線の小田原駅のホームは7番線と8・9番線と10番線の3本(+箱根湯本行専用ホーム)
通勤列車の小田急線内から箱根湯本直通を基本的に廃止した2012年3月のダイヤ改定で、小田原駅のホーム容量はますます不足して、新松田で2~4分程度時間調整をする列車が増えました。
この2009列車の到着前、7番線には、特急はこね27号が14時23分に到着して31分に発車しています。
はこね27号は小田原で後4両を切離して、箱根湯本方の引上げ線に入ります。
上り方向では10番線に14時31分に「はこね26号」が到着するのでこれと行き違いで発車することに。
時系列的にまとめると
14時31分にはこね26号が箱根湯本から到着←10番線
はこね26号の到着を待って、はこね27号(前6両)が箱根湯本に向けて発車←7番線
その後、14時32分過ぎに、はこね27号(後4両)が発車して引上げ線に。
14時33分に急行2009列車が到着
となりますが、確かにこれはタイト
はこね26号の到着が遅れれば芋づる式にどんどん遅れてきます。
そうなれば、急行2009列車は7番線が空くまで小田原駅手前一旦停車して待ちぼうけを喰らうことに。
なので余裕をみて、2009列車を足柄から2分繰り下げて小田原14時35分着としてた。
と考えると辻褄はあいますが・・・・
果たしてこのために足柄駅の発車時刻を2分繰り下げたのかどうか
駅間でストップしたり、小田原駅のホーム空き待ちとか、先行列車に追いついて下り列車が蛍田や足柄辺りからノロノロ運転になるのは良くあること。この列車だけ敢えて駅間でストップさせないように余裕を取った。というのはどうも疑問が。
もしかしたら、この日は運転されていない試運転列車や回送列車のスジを入れるためなのか、例えば「はこね27号」の後4両は日によっては、引上げ線ではなく足柄駅に回送で戻す可能性があるのか
結局のところこれだけでは良く分からない結果となってしまいました。
ちなみに、新松田駅の場面で触れた急行2009列車の次の、新松田14時26分発の急行小田原行。
小田原駅到着が14時34分着から38分着に4分遅くなりました。
このために、今まで乗換えが可能だった小田原(11番線)14時37分発の箱根湯本行には、乗換えが出来なくなりました。
しかし冒頭で紹介した、3月23日ダイヤ修正のリリースではこの列車の小田原到着が4分遅くなる件は全く触れられていません。
「『発車時刻』ではなく『到着時刻』の変更だから発表しなかった。
という判断なのでしょうが、これは如何なものか
今回のダイヤ修正は基本的に「下北沢近辺での1分程度の時刻修正」という告知をしているわけで、
いくら「3分遅れは当たり前」な小田急とはいえこれは問題を感じます。
特に小田原は主要駅で他線やバスなどへの乗換えも少なくない訳で、
3~4分の時間のズレが目的地に付いたら、10~20分かそれ以上のズレになることもあります。
もう少し案内などを考えて欲しいものだと思います。
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2013/4/23 0:11(JST)
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八草きよぴ
北海1号
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