恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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ハルくんの独り言(本編4話)その2

2015-02-06 08:28:43 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハル君ルート本編をハル君目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

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☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手?性格:明るいしっかりもの。?優しくて明るい爽やか少年。?小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆

ハルくんの独り言(本編4話)その2

胴着に着替えて、身体を軽く動かす。

みんなの稽古はもうかなり進んでいたが、俺の身体はまだ温まらない。

春樹「俺、ちょっとそこら辺走ってくるよ」

声をかけて道場の回りを走り出した。

反対側に来た時、佐々木と何人かの女の子の声が聞こえた。

なんだか、揉めてるみたいだ…。

コースをそれて声のする方に走って行った。



なんと校舎の裏で女の子たちに佐々木が因縁つけられてる。

彼女たちを問いただすと、佐々木が俺と仲良くしてたのが気に喰わなかったらしい。

佐々木は俺の何なのか問いつめられてとっさに出た言葉は…。

春樹「佐々木は…小さい頃から知ってる幼なじみだよ。

だから、俺にとっては大切な人なんだ。当たり前だろ」



俺の言葉にみんなは不満顔で去って行った。

佐々木が心配で俺はやっぱり部活をさぼってクロフネまで送る事にした。

佐々木はよっぽど嫌な思いをしたんだろう。

いつもの佐々木らしくなく俺に突っかかってくる。


春樹「元気出せよ。あんなの気にしなくていいって」

百花「…なんか、この学校でやっていく自信がなくなっちゃった」


さっきから目をそらせて、俺を見てはくれない。


春樹「佐々木…」

百花「ハルくんはいいよ。みんなから好かれてて。私はハルくんみたいに器用なタイプじゃないし…」


俺だってそんなに器用なわけじゃないよ…。いつもみんなはどうしたいんだろうって必死に考えてるだけで…。


春樹「そんなこと…」

百花「それに、ハルくんと喋ってただけで、女子にはイヤな目で見られちゃうし…」


それって…。


春樹「…俺のせい?」


百花「だって、私は何も悪いことしてないのに…何も悪い事してないよね?」


そんな風に言われると、何も言い返せない。


春樹「佐々木…」


キツイ口調とは裏腹に、佐々木の目からは今にも涙がこぼれそうだ。

そんな佐々木が愛おしくなってそっと彼女の頭を撫でた。


春樹「…他には? 何でも聞くよ?」


百花「…ごめ…本当は、全部人のせいにしてる自分が一番悪いの、わかってる…」


そんなことないよ…。佐々木は悪くない。

俺がちゃんと守ってあげられなかったのがいけなかったんだ。

佐々木を慰めたくて、彼女の小さな手をギュッと握った。

そして…クロフネに着くまで、佐々木の手を握ったまま歩いた。


☆☆☆☆☆



竜蔵「おー、春樹! あれっ、お前、今日は部活の日じゃなかったか?」

理人「あっ、手つないでる! 何で何で! もしかしてそういう関係なの?」

一護「…」

譲二「お帰り、百花ちゃん。なんか元気ないね」


さすがにジョージさんは鋭い。



佐々木は、そのジョージさんの目をごまかすように曖昧に笑った。


百花「えっ? あ…そ、そんなことないですよ」


その時、剛史がぽつりと言った。


剛史「…昔、よくそうだった」

百花「え?」

剛史「お前ら、そうやって手ぇ繋いでたな、と思って」


剛史の言葉で、佐々木の元気がないことから話がそれたので、俺はその話題に必死で飛びついた。


春樹「っていうか、俺が必然的に佐々木とりっちゃん引っ張る役割だったんだろ。
リュウ兄は1人で突っ走っちゃうし、一護は好き勝手どっか行っちゃうし、剛史は…行動そのものがキテレツだったし」


必死で隠そうとしている佐々木を守ろうと、俺もつい饒舌になってしまう。



剛史「そうだったか? ってか、キテレツってなんだ、キテレツって」

春樹「別に、そのまんまの意味だけど。あ、マスター、コーヒーちょうだい!」

譲二「はいはい。百花ちゃんは? コーヒー飲む?」

百花「あ…はい、いただきます」

理人「あ、僕もおかわりー」

剛史「理人、何杯目だよ」

理人「だってマスターのコーヒーおいしいんだもん」


もう大丈夫だ。


春樹「佐々木、なに突っ立ってんの? ほら、座って座って」


俺は自分の隣の席を叩いて、佐々木を座らせた。


百花「うん」


まだうつむきがちの佐々木の顔をそっと覗き込んだ。


春樹「…元気でた?」

百花「え?」

俺はにっこり微笑んだ。


春樹「落ち込んじゃうのはわかるけど、こんだけ人数いたら、佐々木のこと元気づけられるヤツ、いるでしょ」

百花「…うん。ありがと、ハルくん」

春樹「ははっ! どういたしまして」


二人だけで話しているのが気になるのか、リュウ兄が口をはさむ。


竜蔵「何の話だ?」

春樹「いやー、べつにー。ってか、リュウ兄が食ってるのってマカロン? 似合わねー!」

竜蔵「なんか、たまに歯にくっつくけど、結構ウマイぞ!」

一護「よくそんな甘ったるいモン食えるよな」

理人「ケーキ屋の息子が、よく言うよね~」

百花「ふふっ」


よかった。佐々木が元気になってくれて…。

やっぱりみんなと話してると元気づけられるんだよな…。

佐々木と目があってにっこり笑う。


だけど…このもやもや感はなんだろう。


佐々木の笑顔…。


できれば俺だけのものにしておきたい。


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