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ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o
ハルくんの独り言(本編14話)~その5へ
☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ
☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編15話)~その1
退院して、一週間が経った。
勉強の方は教科書や参考書を見ながら頑張ってる。
問題を解く度に、「どれも初めてだ」と思うのに、なぜかすらすらと解けている。
やはり皆んなが言うように「初めてではないから」なんだろう。
勉強と同じように他のことも自然に思い出せればいいのに。
例えば…佐々木との思い出とか…。
そんなことを考えながら店番をしていると、佐々木が入って来た。
百花「こんにちは」
春樹「あれ? どうしたの、買い物?」
百花「ううん、ちょっと近くまで寄ったから…ハルくんどうしてるかなって」
春樹「ははっ、何だよそれ。昨日も会っただろ?」
百花「それはそうなんだけど…」
やっぱり佐々木はあんまり元気がないな…。
なんか佐々木を元気づけるようなことはないだろうか…。
春樹「あ、そうだ…これ、見て?」
俺は奥から青いバラのブーケを持ってきた。
佐々木は目を輝かせてそのブーケに見とれている。
春樹「今から、近所の教会に届けに行くんだ。
すごいよな、青いバラのブーケなんて。
お嫁さんがどうしてもこれがいいって特注してきたんだけど…うちでも取り扱ってないから、卸業者当たって大変だったよ」
百花「すごい…初めて見た!」
春樹「うん、目引くよな。花言葉はね…奇跡の愛だって。不可能ってのもあるけど」
百花「すごい、なんかロマンチック!」
佐々木は興奮したように叫んだ。
子供の頃から佐々木は表情がくるくると変わるのが可愛い。
佐々木の言葉に少し苦笑して付け加えた。
春樹「でもね、今日の新郎新婦はお見合い結婚だって聞いてるけど…」
百花「きっと、お見合いで奇跡的に出会ったんだよ! ステキだな!」
佐々木の目、本当にキラキラしている。
女の子って、そういうのが好きなんだよな。
佐々木がため息といっしょに「結婚式かぁ…いいなぁ」と何度も繰り返した。
俺は佐々木も憧れているのか聞いてみた。
百花「もちろん。女の子だったら、誰だって憧れるよ」
(そっかぁ…)
俺はずっと昔のことを思い出した。
小さな女の子と小さな男の子の他愛もない会話。
春樹「そういえば佐々木。昔、大きくなったらお嫁さんになりたいって言ってたな」
百花「そ、そうだったけ…なんか、子供が言いそうなことだよね…」
春樹「覚えてないのか?」
佐々木は笑って誤魔化している。
俺は小さく呟いた。
春樹「…もしかして、約束も忘れちゃった?」
俺の頭の中にあの日の佐々木の姿が浮かんだ。
ちっちゃな佐々木が顔いっぱいの笑顔で叫ぶ。
百花『やったぁ!約束だよ?』
俺はちょっと頬を赤らめてうなずく。
春樹『うん、約束!』
あれは…子供時代の佐々木と別れた最後の日の思い出だ。