恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


他にも順次インデックスを作ってます。インデックスで探してみてね。



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今、部活が熱い(ノ^^)八(^^ )ノ~ボーイフレンド(仮)

2015-02-22 22:31:49 | ボーイフレンド(仮)

明日が最終日なんだけど、ボーイフレンド(仮)では今、『私の部活がNo.1』のイベントをやってる。

部活対抗のバトルで、初日と最終日以外は一日三回昼、夕、夜の人気対決をする。というもの。

さすがに6日間決まった時間に戦うのはきついので、出れる人が戦うという形になる。

相手の部活はエントリーされた時に適当に決まってるみたいで、多分近いレベルの部活とあたっているんだろうけど、よくは分からない。

前に私は部活で一番強いみたいに書いたと思うけど、後進が育ってきてて(;^_^A、いまや私より強い人も私よりレベルの高い人もいる部になってる。

そして、新しい部員も入ってきて、部活の掲示板も和やかな雰囲気でいい感じ。

バトルではどうしても、勝ったり負けたりがあって、それはもうどうしようもない。

それでも、最近うちの部は盛り上がってて、部長が参加してくれてメンバーも10人くらい集まればなんか勝ってる?p(^-^)qな状況だ。

アイテムが乏しくなる後半戦では課金した人にはどうしても勝てないんだけど、今回は善戦してると思う。

ボーイフレンド(仮)は無課金でもログインボーナスなんかで、それなりに楽しめるのがいいと思う。

バトルでは、相手より弱くても「話し合い」に持ち込んでみたり、宣伝活動をしてみたり。
同じバトルをするとしてもアシストカレを持っておいたり、宣伝活動で攻魅力や獲得ptをアップしたり、強くなるために色々とやることはあるのだ。

明日は最終日。どうなるかな?


ミカエル編に進んだよ~ナイトメアハーレム

2015-02-21 18:01:48 | ナイトメアハーレム


カイム編が終わったあと、未読のレヴィに進むかミカエルに進むか決めかねてしばらく放ってあった。

ようやく、ミカエル編に進む決心がついたので、二章五話まで読んだ。

というのも、今まで攻略していた悪魔族とミカエルの天使族は敵対してて印象が悪かった。

特にカイム編では、カイムさんも私もミカエルたちのせいで、瀕死の状態にまで行ったので、そういう相手を攻略対象にするにはかなり抵抗があった。


天使たちはミカエルとノエルとリカルドの3人で、雲の上でひっそり暮らしてる。

ミカエルはノエルに私を観察するよう言いつけるし、リカルド以外にはあまり相手にされてない感じ。

嬉しかったのは天使の館にもリュカが現れること。

相変わらず謎めいた言葉をかけてくれるけど、見知った人に会えるとホッとする。

他の人の感想では、ミカエル編ではかなり切ない展開が待っているらしく楽しみ(^∇^)

ただし、ナイトメアの好感度選択は相変わらずキツいので、一巡目はダークエンドかなぁ。

ミカエル編もボチボチ選択肢のポイントをあげてくれる人がいるので、二巡目ではそれを参考にシークレットエンドを目指そう。


そうそう、リュカは天使族でも悪魔族でもないんだって。;^_^A本人がそう言ってた。

ますます、リュカ編が待ち遠しい。

思いがけないひと~その4~その6

2015-02-21 08:23:59 | 年上の彼女

 10歳上の女性との恋愛。譲二さんはヒロインからみて年下の若い男性なんだけど、色気のある大人の男性で頼りがいも包容力もあるという、ものすごくおいしい男性になっちゃいました。

☆☆☆☆☆

 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。


☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その4


〈奈実〉
メールの着信音がした。


 届いたメールの発信者を見て驚いた。

 譲二さんにも話した以前の会社の後輩、伊藤くんからだった。

『先輩、お元気ですか?


ご無沙汰してます。

先輩が離婚され、会社も辞めてから随分立ちますね。

メアドが変わっているかもしれないと思いながらも、とりあえずメールを打ってます。

昨日、先輩の元旦那さんが俺を訪ねてきました。

先輩の住所や電話番号を聞かれました。

どうしても渡したいものがあるとかいうことでしたが、適当に誤魔化しておきましたよ。

確か先輩の離婚理由はDVだったですよね。

俺以外の人間にも聞き回ってる可能性があるので、気をつけてください。

                           伊藤』

 伊藤くんに電話してみる。


奈実「もしもし、伊藤くん?」

伊藤「あ、明石さん…いや、先輩は姓が変わってるんですかね?」

奈実「ううん。姓は明石のままだよ。今の仕事を始めたのは離婚前だったから、前の姓をそのまま使ってるの」

伊藤「そうですか…。じゃあなおさら特定されやすいですね…。
メールにも書きましたけど、ちょっとヤバいかんじがするんです。
あの旦那さん、俺と話す時笑ってましたけど、目は笑ってないというか…。
場合によったら警察に相談した方がいいかもしれません」

奈実「でも、まだ何も実害がないから、相手にしてもらえないんじゃないかな…」

伊藤「だったら…友人の家かなんかにしばらく泊めてもらった方がいいかもしれないですよ」

奈実「そんなに…」

伊藤「俺の杞憂だったらいいですけど…」

奈実「わかった。泊めてもらう当てはあるにはあるから、伊藤くんのアドバイスに従うことにするよ」

伊藤「そうしてください」

奈実「ありがとう」


 この間、和成さんに偶然出会ったことを思い出す。

少し、寒気がした。


その5へつづく


☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その5


〈奈実〉
元の仕事の後輩の伊藤くんから元夫が訪ねてきたと教えられた。

伊藤くんはしばらく友達の家に身を寄せたほうがよいとアドバイスしてくれた。

 直ぐに譲二さんに電話をかける。

奈実「譲二さん」

譲二「奈実、どうしたの?こんな時間に?」

奈実「あの…、この間話した後輩からメールが来て」

譲二「一緒にプロジェクトを担当したという人?」

奈実「うん。それで、あの…和成さんが伊藤くん、あ、後輩は伊藤くんというんだけど、その伊藤くんを訪ねて私の住所や電話番号を聞いたらしいの」

譲二「それで、その人は教えたの?」

奈実「ううん。うまく誤魔化してくれたらしいんだけど、伊藤くんが言うにはヤバい感じがするからしばらく家から離れて誰かの家に泊めてもらった方がいいって…。多分伊藤くん以外の人にも聞いて回っているだろうからって…」

譲二「そうか…」


 譲二さんはしばらく考え込んだ。


譲二「それじゃあ、うちにくればいい」

奈実「いいの?」

譲二「無理に俺の部屋じゃなくても、例の百花ちゃんの部屋も空いているし、そこを仕事場にすればいい」

奈実「ありがとう」

譲二「じゃあ、今から迎えに行くから、俺が着くまでに最低限の荷物を纏めといてくれる?」

奈実「今から? 明日の朝でも自分で行くよ?」

譲二「俺が心配だから…。こんな時くらい頼ってよ」

奈実「ごめんなさい」

譲二「謝ることなんかないよ…。家に着いたら、まず携帯を鳴らすから…。インターホンが鳴っても開けちゃダメだよ」

奈実「わかった」


 スーツケースにとりあえずの着替えを纏め、パソコンもカバンに入れた。

 そうこうするうち、譲二さんから携帯に連絡が入った。


譲二「今、奈実の部屋のドアの前にいるよ」


 私は直ぐに玄関を開けた。

 譲二さんがそこに立っていた。

 譲二さんは玄関に入ると後ろ手にドアを閉め、私を抱きしめる。


奈実「会いたかった…」

譲二「ごめんね。ちょっと遅くなって」

奈実「ううん。わざわざ来てもらってありがとう」


 譲二さんは屈み込み、私は精一杯つま先立ちしてキスをした。

 

 

 

その6へつづく

 

☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その6


〈奈実〉

 私は改めて伊藤くんのメールを見せ、彼が電話で語ったことも話した。


譲二「俺もその伊藤っていう人の言うことに賛成だな。うちに来てしばらく様子を見た方がいい」


 譲二さんは私にジーンズを持っているか尋ねた。

 私が持っていると答えると

譲二「このパーカーとそのジーンズに着替えて」

と言った。


 よくわからないまま、言う通りにすると、譲二さんは私の頭に野球帽をかぶせる。


譲二「これで、よし」

奈実「これは?」

譲二「パーカーと野球帽は前にうちに来たお客さんが忘れて行った物なんだ。
小学生の男の子のものだから奈実なら入るかなって思って持って来た」


 姿見を見ると確かに少年のようにみえなくもない。


奈実「ここまでする必要があるかな?」

譲二「分からないけど、用心はしておいた方がいいからね。奈実は男性には化けられないけど、男の子には化けられそうだから…」


 私のことを心配してそこまで考えてくれたのが、嬉しかった。

 でも、素直にそうは言えず…。


奈実「絶対、楽しんでいるでしょ?」

譲二「分かった?」

奈実「もう」


 譲二さんは真面目な顔になった。


譲二「さ、そろそろ出かけよう」
 

 スーツケースは譲二さんが持ってくれて、私はスポーツバッグ(これも忘れ物らしい)に入れた荷物を持った。


 遠目にみれば、お父さんと男の子に見えるだろう。


譲二「これでバットとグローブを持ってたら完璧なんだけどな…」

奈実「それは忘れ物になかったの?」

譲二「ああ」

☆☆☆☆☆

 私たちは用心して、吉祥寺とは反対方向に向かう電車に乗った。

 幾つかの線を乗り継いで、念のため二駅手前で降りてタクシーを拾った。


奈実「絶対、楽しんでるよね?」

譲二「こんな探偵みたいなことをする機会なんて滅多にないからね」


 譲二さんは私の顔を覗き込んで微笑んだ。

 
奈実「ありがとう…。私のために」

譲二「当たり前だろ」


 譲二さんの大きな手が野球帽の上からポンポンと叩く。


☆☆☆☆☆


タクシーをクロフネから少し離れたところに停める。

辺りを伺いながら、裏口からはいった。


譲二「これでもう大丈夫」


譲二さんはため息をつくと、私を抱きしめた。


譲二「奈実…無事でよかった…」

奈実「譲二さん、ありがとう」

譲二「さあ、二階へ上がろう。荷物はとりあえずもう一つの部屋に置くよ」

奈実「私は譲二さんの部屋に置いてもらってもいい?」


 譲二さんはニヤッと笑った。


譲二「そんなの当然だろ?」



 その夜、ベッドの中で譲二さんは私をしっかり抱きしめた。


譲二「奈実に電話をもらって迎えに行くまで、生きた心地がしなかった。
もし、俺より先に元旦那が奈実の所へ現れたらって…」

奈実「だって、まだ住所だって突き止められたかどうかは分からないのに」

譲二「うん。でも、心配症かもしれないけど、俺にとって奈実は一番大切な人だから。絶対失いたくない」

奈実「嬉しい…」



『思いがけないひと』終わり。次は『ふたり暮らし』です。



アクセス解析

2015-02-19 19:50:34 | 日記

gooブログの無料ユーザーは、いつも閲覧数と訪問者数のざっくりとした解析しかない。

ただし、二ヶ月に一度くらい10日間だけアクセス解析おためし期間がある。



それでみると毎日更新してるお話の記事を読んでくれている人は30人くらい。

で、検索してくる訪問者数で今一番人気は『特別捜査密着24時』のそれも氷室先生が多いかな。

氷室先生気になるよね~。エピローグも配信されたことだし、私も落ち着いたら読みに行くつもり。

後は『 今宵妖しい口づけを』。最近、愛の巣編の京牙さんも配信されたからね。

『今宵』は「夢小説」というワードも一緒だったりするから、『今宵』の二次小説も需要はあるんだろうか? 思いついたら書いてみようかな?

後は『ナイトメアハーレム』のミカエルとかね。

まだ、ミカエルは読んでないけど、次に攻略しようと思ってるので、何か感想とか書くかも。


さて、ちょっと嬉しいのは「茶倉譲二」で検索してくれる人ももちろんいるけど、いっちゃんとかハルくんとかタケくんとかの吉恋メンバーでの検索がボチボチあること。

『吉祥寺恋色デイズ』が更新を止めてから三ヶ月くらい経つと思うけど、吉恋に興味がある人、好きな人はちゃんといるんだと思うとなんだか嬉しい。

中には「茶倉譲二」「攻略」なんていうワードのもあって、これは新たに譲二さんの本編をやってるひとだよね。
(ごめんね(;^_^A。うちのブログは感想とか紹介とかで、残念ながらスパハピのワードの紹介はしてないんだ)

もちろん、吉恋の夢小説で検索して来てくれる人もいるんだよ。

そういうのを知るとお話を考えるのも頑張ろうって思えるし、譲二さんやハルくんの彼目線の話もぼちぼちと書いていかないとなぁって思う。


閲覧記事では、ずっと以前に書いた記事を読んでくれている人もいて、ああ、あの話を読んでくれたんだって、思って嬉しかったり、私自身が懐かしかったり。


こんな風に役立つアクセス解析なんだけど、お試しじゃなく毎日利用しようとすると月額500円くらいかかるんだよね。

でもアクセス解析以外のサービスはさほど私には必要なさそうに思えるし…。

それにね、アクセス解析はたまに活用するから刺激になるんであって、毎日だと記事を書くときに反応を求めて色々やってかえって疲れる気がするんだよね。

だから、今のたまのアクセス解析くらいで私にはちょうどいいかなぁ。


思いがけないひと~その1~その3

2015-02-18 08:12:53 | 年上の彼女

 10歳上の女性との恋愛。譲二さんはヒロインからみて年下の若い男性なんだけど、色気のある大人の男性で頼りがいも包容力もあるという、ものすごくおいしい男性になっちゃいました。

☆☆☆☆☆

 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。


☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その1


〈奈実〉
???「奈実!」


呼びかける声に振り向いた。

譲二さんと食事をした後、ウインドショッピングをしながら、ぶらついていた時だった。

声の主に気が付いて、凍りついた。

中年のスーツ姿の男性。


???「やっぱり奈実じゃないか。久しぶり」


彼は懐かしそうに私を見つめる。

譲二さんが私の隣りに立って、訝しげに尋ねた。


譲二「この方は?」

奈実「彼は…」


私は口ごもる。


???「ああ、連れの人がいたのか。ごめん。つい懐かしくて…」

???「元気にしてた?」

奈実「ええ。和成さんは?」

和成「相変わらずさ。仕事の虫なのは変わらない」


和成さんはもっと話をしたそうにしていたが、譲二さんを見ると、会釈して「じゃあ、またね」と言って去って行った。

残された私たちは気まずい空気のまま、歩き出した。

私は和成さんのことを譲二さんにどう説明したらいいか、迷っていた。


譲二「それで…、彼とは一体どんな関係なの?」


いつも優しい譲二さんの声が冷たく聞こえる。

私は立ち止まった。


奈実「ごめんなさい…。私、今まで譲二さんに隠していたことがあるの」

譲二「それは大事なこと?」

奈実「ええ…。私、以前結婚していたことがあるの。
10年前に離婚したんだけど…。今の和成さんは元夫なの…」


譲二さんがため息をついた。


譲二「今まで、どうして話してくれなかったの?」

奈実「…譲二さんにはバツイチって知られたくなかったから」

譲二「年齢を正直に言う人がそんなことを隠すとは思わなかったよ」


譲二さんはとても悲しそうな目で私を見つめた。


譲二「それに、そもそも俺と結婚することになったら、隠し通せないだろ?」

奈実「ごめんなさい。譲二さんとは結婚なんてできないと思っていたから」

譲二「それはどういうこと?」

奈実「私は結婚しても、譲二さんの子供は産んであげられないし…。
譲二さんが結婚するのはもっと若い女性だろうと思ってきた。
だから、少しでも、譲二さんの前では背伸びして、かっこ付けようとしてた」

譲二「そんなの…。俺は奈実のことを全部知りたい。好きな人のことはみんな知りたい。そういうもんだろ?」

奈実「ごめんなさい」

譲二「それと…俺は奈実以外とは結婚しないから…」

奈実「え?」

譲二「今は…俺の方が結婚出来るような状況じゃないからプロポーズはしないけど…。
奈実以外の女(ひと)とは結婚しない」


私は譲二さんの顔を見上げた。

譲二さんは私を優しく見つめていた。


譲二「こんな道端じゃ、奈実にキスもできないな…。残念」


譲二さんは私の肩を抱き寄せた。


譲二「さ、行こうか?」

奈実「うん」


その2へつづく


☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その2


〈譲二〉
奈実はバツイチだった…。

その事実よりも、奈実がそれを俺に隠していたこと、そして奈実の元夫に会ってしまったことが俺を動揺させた。

その夜、いつものように俺の部屋で奈実を愛した。

 彼女を抱きながら、心の中で彼女に問いかける。


 (あの男に抱かれる時もそんな可愛い顔をしていたの?

 あの男にもこの可愛い声を聞かせていたの?

俺はまだ薄暗い中でしか抱かせてもらえないけど…、あの男には眩しい光の中で抱かれていたの?

 あの男の背中にも爪を立てて、腰に足を回していたの?

そして…そんな潤んだ瞳でみつめていたの?)



 余韻にひたってボーッととしてる奈実を抱き寄せて、唇に軽くキスをした。


奈実「譲二さん…、怒ってる?」

譲二「どうして? 怒ってなんかないよ」

奈実「だって…いつもと違ってずっと黙ってた…」

譲二「…考え事をしていたから…」

奈実「私を抱きながら?」

譲二「ああぁ。ウジウジしててもしかたがないな。奈実の元旦那にヤキモチを妬いてた」


 奈実がクスクス笑い出した。


譲二「笑わないでよ…。みっともないけど…ちゃんと白状したんだから…」

奈実「ごめんなさい…。そんな譲二さんがヤキモチを妬くほどの人じゃないから…」

譲二「だって…あの男は奈実と何年も一緒に暮らしていたんだろ?」

奈実「そうだけど…」



 奈実はボツボツと結婚生活のことを語ってくれた。


 あの男性、明石和成さんという名だそうだ。

(ということは、奈実は元夫の姓を名乗っていたのか…)

会社の同僚の紹介で知り合ったのだそうだ。


 そして、奈実の結婚生活は8年間だったそうだ。

その頃やっていた仕事にやりがいを感じていたので、結婚後もすぐには子供を作ろうとはしなかった。

 30歳も過ぎたし、そろそろ子供を作ろうとしたら、なかなか出来なかった。

不妊治療も選択肢として上がって来た頃、会社の特別プロジェクトの担当に選ばれた。

 その時一緒に仕事をすることになった後輩の男性との仲を夫に疑われたのだそうだ。

 特別プロジェクトで難しい仕事だったから、深夜にかかる残業もあり、後輩は奈実が夜道を1人で帰るのを心配して毎日のように送ってくれたそうだ。


譲二「その人に恋愛感情は持ってなかったの?」


 俺はその後輩にも少し嫉妬する。


奈実「ぜーんぜん。だって4つも年下なんだよ! あ、ごめんなさい…」

譲二「俺より…5つも上なんだ…」


 奈実は俺の胸にしがみつく。


奈実「もう…。譲二さんは特別なんだから…」

 


その3へつづく


☆☆☆☆☆

思いがけないひと~その3


〈譲二〉
奈実はバツイチだった…。

 

そして、なぜ離婚したかを話してくれた。

 


仕事上のパートナーの後輩との仲を疑われたのだと奈実は言う。

 


 

 しかし、その後輩が奈実に全く好意を持っていなかったとは考えられない。

 それから10年経った今だってこんなに魅力的なんだから…。

 だから、元夫の直感は正しかったのだろう…。

 奈実のことを信じることはできなかったみたいだけど…。

 そんな時に諦めていた赤ちゃんを授かった。

 だが、ギクシャクしていた夫にはなかなか言い出せないうちに、夫が泥酔して帰って来るということがあった。

 些細な言い合いから喧嘩になり、そんな時に言うつもりではなかったのに妊娠したことを口にしたそうだ。

 夫は後輩との不倫の子だろうとののしり…、誤って奈実を突き飛ばしてしまった。

 打ち所が悪く、奈実は肋骨にヒビが入り、子供も流産した。



 その後色々と揉めて、夫への愛情が冷めた奈実は離婚を求めたが、奈実を愛していた夫はなかなか離婚してくれなかった。

 調停を1年ほど繰り返し、やっと離婚したそうだ。


奈実「だからね。私は男なんてもうコリゴリ、恋愛なんてしないって思ってたの…。譲二さんに会うまでは…」

譲二「ありがとう」

奈実「え?」

譲二「そんな嫌な思い出があったのに、俺のことを好きになってくれて」

奈実「だから…譲二さんは特別なの…」

 俺は奈実に『好きな人のことはみんな知りたい。そういうもんだろ?』と言って責めてしまったけど…。

 奈実がどうして言いたくなかったのかがよくわかった。

 俺だって、明里のことを『振られ続けた子供の頃からの元婚約者』と面白おかしく話したけれど、明里への失恋の苦しみについては奈実に語っていない。

 奈実は結婚生活の話をさらっと語ってくれたけど、本当は地獄のような苦しみを経験したんじゃないだろうか?

 そんな苦しい体験を話してくれなかったと責める気持ちになっていた自分を恥ずかしく思った。

 もし、まだ奈実が話せていないことがあったとしても、それは自然に奈実が話したくなるまでまとう…。

 それぐらい許せる余裕のある男になろう。

 

 

 

〈奈実〉
 譲二さんに離婚経験があることがばれてしまった。

 なんだか騙したみたいで申し訳ない。

 9歳も年上なだけでなく、結婚の経験もあることを知られたくなかった…。

 だけど、辛かった結婚のことを正直に話すと譲二さんは、隠していたことを優しく許してくれた。



 ごめんなさい。もう、隠し事なんてしません。

 譲二さんには誤魔化してもすぐ見透かされてしまう。

そして、何もかも頼り切ってしまっている私がいる。


 本当は私の方が年上なのに…。

 


 


その4へつづく