薪能は、何回か見ている。三保の松原で羽衣を見た時は、明るいうちには、舞台の後ろの砂浜で親子が普通に遊んでいる風景が見れて、一方で目の前では能が演じられていて、時空を超えて人の暮らしがつながっているようで面白かった。
今日の月窓寺の境内も、吉祥寺という街中にも係らず、とても静かで虫の音や風の音を聞きながら開演を待つというのもとても良かった。演じている間に救急車のサイレンが聞こえるというのも面白い。真っ暗闇のなか、かがり火がたかれ、火が燃え上がるというのも、人間の根源的なものなのか心が躍る。
イタリアでは、夏に、夕方になると街のあちこち(教会の庭、古い建物の庭などなど)で、コンサートや演劇が催される。だんだん暗くなる空を見ながらのコンサートは、とても素敵だ。
平和で、国情が安定しているから、こうした楽しみを味わえる。
天災は、しかたないにしても、戦争や人災は、絶対にあって欲しくないと思った。