棋院小林覚理事長vs依田紀基九段の確執①

2021-01-18 | 囲碁よもやま
 棋院小林覚理事長vs依田紀基九段の確執①  依田紀基記者会見

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 最近その内容を知った日本棋院のトラブルです。 
(下記は、依田氏記者会見を、OCRの補助のもとテキスト形式に書き起こしたものです。未修正の部分もあるかと思います。)
 添付資料については書き起こしきれず、足りないもの、部分的なものもあります。 byたま
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10月31日記者会見全文
2019-12-06 13:21:10
テーマ:ブログ

 私、依田紀基が10月31日に行った記者会見で読み上げた原稿の全文と添付資料を掲載します。
 
 内容は6月29日に広島で行われたフマキラー囲碁マスターズカップ準決勝大会において、私の対局が中止になった経緯や、その後の経過、日本棋院執行部などの対応について説明したものです。
 まずはその全文を画像で掲載いたします。
 記者会見で報道陣にお配りした添付資料も全文のあと掲載しています。
 今後、記者会見後から現在の経過も説明していきたいと思っています。



 それでは、本日の記者会見の趣旨につきまして、説明させていただきます。
 マスターズカップ準決勝の不戦敗は本年6月29月(土)の出来事ですが、主催者である公益財団法人日本棋院は既に4カ月経過しているにもかかわらず、その理由についての公式発表を未だにしておりません。
 マスターズ カッブ終了につきましても公式発表がなされていませんので、その責任が私にあるとの状況が継続しており、私の名誉は傷つけられたままとなって おります。
 ー方で,日本棋院は長期の対局停止処分を前提とした罰則委員会を開催しております。
 なお、私の体調に関することで恐編ですが、私は今年の2月に脳梗塞を発症しました。詳しくは、後ほどお話しさせていただきます。
 そのような中、私と致しましては、名警の回復および本業である囲碁に集中致したく、マスターズカップ準決勝の不戦敗、マスターズカップ終了、 罰則委員会、そして肉体的にも精神的にも厳しい状況にあること、等につきまして、事実関係を報道各社の方々および囲碁フアンの方々にお伝えきせていただきたいと思った次第です。

 なお、本日、私からお話しさせていただく項目は8項目で「ツイッター 」「マスターズカッブ準決勝の不戦敗」「マスターズカップ終了」「罰則委員会」「9月24日(火)開催の棋士総会」「10月7日(月)にあった日本棋院からの接触」「打碁集の出版への影曹」「最後に」の8項目です。


   1 . ツイッターにつきまして

 6月14日(金)から6月26日(水)まで、私はツイッター上で執行部批判をしておりました。なお、ツイッター上で、マスターズカップおよびスポンサーのフマキラー社様への言及は一切しておりません。

 日本棋院は公益財団注人ですので、公益法人認定法により認定を受けた法人です。日本棋院は公益法人として、税制上の優遇を受けており ます。
 公益法人である以上、一般の民聞団体以上の批判にさらされるのは当然のことですので、私としては公益法人としてのガパナンスおよびコ ンプライアンスに関し、看過できない事象について、その公平性・透明性・風週しの良さを求めるぺく、ツイッター上で執行剖批申をして おりました。

 そのさなか、佐川・高濱両外部理事から、ツイッター上で執行部を批判した事について、強いご叱責を頂きました。

 私は大いに反省し、6月26日(水)に執行部批判のツイッター投稿全てを削除した上で、ツイッター上で謝罪文を掲載いたしました。

 一方で、日本棋院から6月18日(火)付の警告文が私宛にメールで送られてきました。差出人は小林理事長となっています。
 私からは、7月1日(月)付で小林理事長宛てに謝罪文を送りました。

 私としては、ツイッター上での執行部批利は手段として間違っていましたので、大いに反省しているところでございます。この私の不適切な手段につきましての批判は甘んじでお受けしなければならないと思 っておりますし、日本棋院から何らかの処分があったとしても、その 処分が適切な処分であれば、受け入れざるを得ないと思っております。

 しかしながら、謝罪文をお送りしてから、既に4カ月経過しておりま すが、今現在、目本棋院から何ら処分を受けておりません。


   2. マスターズカッブ準決勝の不戦敗につきまして

 6月29 日(土)に広島で行われましたマスターズカップ準決勝において私が不戦敗となった経緯をご説明させていただきます。
 準決勝は、スポンサーのフマキラー社様の地元、広島にて開催されることとなっておりました。

 広島に移動する前日の 6 月 27 日(木)夕方の事から順を追ってご説明させていただきます。

 6月27 日(木)の夕方、 大渕常務理事の携帯からの着信履歴がありました。
  私は日本棋院の政治向きの話だと思いま したので、 別紙3のメールを送りました。
(別紙3を読み上げさせていただきます)
 その後に小林理事長の携帯からの着信があり、「依田さんは明日、 広島に行くべきでない。明日、広島に行くかどうかは依田さんの決断次第。
 明曰の朝、 また電話する」 と言われました。

 私は「明日必ず広島に行くので、 明日の確認の電話は必要ありません」
とお答えしました〟

 私は、 6月28日(金)に予定通り広島に向かいました〟

 午後4時頃に広島のANAホテルに到着し、 ホテルの一室に小林理事長、 フマラー社様の大下会長、 私などが集まり、その場で小林理事長は 「依田は対局すべきでない」 「対局する資格がない」 「依田を優勝者にさせるわけにいかない。 相手の小松君は何の問題もない男ですから」 と言い、 私は小林理事長から準決勝対局の不戦敗を申し渡されました。前夜祭の出席も許されませんでした。
 小林理事長から不戦敗を申し渡されて、私はショックで部屋を出た後、廊下に座り込んでしまいました。

 そこに小林理事長が近づいてきて 「除名にはささないけど処分は軽くはない。 僕も経験あるけど、その間、 反省して勉強して、 また対局頑張れば良いんだよ。依田君の才脳ならできるよ」と言われました〟

「僕も経験あるけど」と小林理事長から言われましたが、これは「2000年12月に小林覚棋士が柳時薫の顔をグラスを持った手で打ち、負傷させる事件を起こし、同月(どうげつ)に日本棋院が小林覚棋士に1年間謹慎処分を言い渡した」ことを言っておられたものと理解しております。
 広島に足を運びましたが、翌日である6月29日(土)は対局できずに東京に帰りました。
 翌日の6月30(日)に、「人事巡り日本棋院を批判、依田九段の対局中止」という見出しで読売新聞社様が、準決勝の小松英樹九段と私の対局が中止になった旨の報道をなされました。記事には『主催の日本棋院は「詳細は後日説明する』との記載がございます。
 別紙4の通りでございます。
 6月28日(金)に小林理事長から「除名にはささないけど処分は軽くはい」と言われましたので、7月2日(火)に開催されました棋士総会において、私は「私には末成年の子供が3人います。対局停止処分などになったら、罪もない子供たちが路頭に迷いかねません。そういう非人道的な ことはやめていただきたい」と申し上げましたが小林理事長は「その質問にはお答えできないし、その立場でもない」と返答されました。

 私の方からは、私または当方の弁護士から、再三にわたって、マスタ ーズカップ準決勝において、私が不戦敗になった経緯について、日本棋院の公式見解を求めましたところ、当方の弁護士から日本棋院小林理事長宛ての8月27日(火)付「ご連絡」に対しての回答という形で,ようやく、9月4日(水)付の回答書が届きました。
(別紙5、6を読み上げさ せていただきます)

 この回答書において、「小林理事長から依田氏に対し、フマキラー囲碁マスターズカップ準決勝の対局を辞退することを勧めました」との記載があります。
 しかしながら、事実関係といたしましては、『小林理事長は「依田は対局すべきでない」「対局する資格がない」「依田を優勝者にさせるわけにいかない。相手の小松君は何の問題もない男ですから」と言い、私は小林理事長から準決勝対局の不戦敗を申し渡された。 前夜祭の出席も許されなかった』としいうのが事実です。

『主催の日本棋院は「詳細は後日脱明する」』としていながら、4力月 経過した現在でも日本棋院は詳細を脱明Lておりません。

 また、この回答書には「対局を辞退されるかどうかは依田氏が判断されることですので、翌29日(金)は「準決勝戦」の準備をしておりましたが、依田氏は開会時刻の12時30分になっても会場にお見えになられなかったので不戦敗とさせでいただきした』と記載されています。
 しかしながら、マスターズカップは公式タイトル戦ですので、日本棋院の規定では対局開始から1時間経過しないと不戦敗にはならないこととなっています。ですから、「開会時刻の12時30分になっても 会場にお見えになられなかったので不戦敗」になったという説明は全く規定に則っていないことになります。
 さらに、規定に反して、12時30分には、もともと私の対局相手として予定されていた小松英樹九段と村本初段のお好み対局が始まっていました。仮に日本棋院の主張しているように、私の判断に基づいて不戦敗になったのであれば、対局開始時刻と同時刻に小松九段が別の相手との対局を始めることなどありえません。

「翌29日は「準決勝戦」の準備をしておりましたが」と記載されてい ますが、前夜祭の出席を許きれなかったこととも矛盾しております。

 次に、私が広島まで行きながら対局を辞退するということがどれほどあり得ない事なのかお、話しきせていただきます。

 先程触れましたが、私は2月11日(月)昼頃に脳梗塞を発症いたしまし た。発症してから、およそ22時間後の2月12日(火)午前10時頃に虎 ノ門病院に行きましたところ、緊急入院することとなり、約2週間入院しておりました。

 入院した直後は「人を呼んで下さい。容体が急変した時に、その方に判断していただく必要がある」と言われて、師匠である安藤武夫七段 に来てもらいました。

 一方で2月18日(月)にテレビ対局である竜星戦の手合いが入っておりました。私は『碁を打たない依田紀基など何の値打ちもないし、生き ている意味がない。何としてでも対局したい」と医師に訴えました。

 医師は「脳梗審で入院して6日後に外出するなど異例中の異例、医師として決して許可できるものではありませんが、依田さんにとって、 対局がどれほど大事なものなのかもよくわかりましたので止めません」 と言われました。そして、「外出中にどのような事態になっても責任は 持てない」という内容に同意する書類にサインをしました。

 さらに、「条件として付きそいをつけること」を言われましたので、知人に依頼しました。それも当然で、左半身に麻痺が出ていて、左足を引きずっていました。その時の私は誰かに支えられないと歩くことは 出来なかったし、一人では椅子に座る事さえできませんでした。 言語のリハビリの先生からは、「生活の適応能力が常人より著しく劣っ ている」とも言われました。

 その後、私は、棋院の手合い課に医師からの許可が出たことを伝えま した。
 対局前日の夜に、看護師さんが私にこのように話しかけてきました。
「依田さんにとって本当に大事なものは何ですか?明日、対局に行ったら、一生、囲碁が打てなくなるかもしれないんですよ」と。
私はこの看護師さんの優しさがわかったので、私は「看護師さんは厳しい方だと思っていましたが、本当はとても心根の優しい方なのですね」と伝えました。看護師さんは「私はこの仕事を誇りをもって やっています」と言われました。

 私は看護師さんの言う通り、命をかけるべきはここではないと思い直 し、囲碁将棋チャンネル社様および囲碁ファンの方々に申し訳ないと思いながらも不戦敗を日本棋院に伝えました。

 一時は医師の反対も振り払い、命がけで対局場に向かおうとした同じ人間が普通の状態で広島まで行きながら、自らの意思で対局を辞退するなどあり得るでしょうか?
 ましてや、広島大会はフマキラー社様の地元で開催される重要なイベ ントであり、私の両親も中継を観戦する事をとても楽しみにしていた対局です。
 私にとっては、自分の意思で対局を辞退したなどと言われるのは、耐え離い精神的苦痛です。

 なお、不戦敗を申し渡されて、6月29日(土)、東京に戻りましたが、呼吸が浅くなり、血圧も180にも上昇し、虎ノ門病院の緊急外来へ行きました。
 私は毎日、降圧剤や血液をサラサラにする薬など4種類の薬を飲んでいますが、この時、医師に勧められて、薬を強めています。  直近では、10月25日(金)にも、血圧が上昇し、救急車で病院に運ばれ ました。
  血圧上昇は、何れもストレスによるものです。

 のちに説明しますが、この件で、いくら日本棋院の中で事実を言って も、「それは事実ではないJ、「議事録に載せない」という扱いにされま す。
  肉体的にも負荷のかかる強い精神的ストレスを受け続けており、日々、 命の危険という恐怖と闘っております。事は急を要すると自覚した時、「記者会見を開催して事実関係を公にする」
 このこと以外の手段を私には思いつきませんでした。

3. マスターズカップ終了につきまして

 マスターズカップ終了につきましては、小林理事長および大下会長の間で話し合いが行われた事項であり、その内容も知らされておりませんので、なぜ終了となったのか、その理由は私には分かりません。

 一方で、報道各社様によりマスターズカッブ終了の報道がなされました。

 読売新聞社様の7月20日(土)付報道では「依田九段ツイート、スポンサ ーが問題視・・・「棋撃に傷」大会終了」とのタイトル、そして、日本棋院の小林理事長は「今後は依田九段の処分を検討していく」と話した。
と記事に掲載されております。(別紙7)

 朝日新闘社様の7月20日(土)付報道では「囲碁の元名人、執行部批判、スポンサーの意向で大会終了」のタイトルとなっております。(別紙8)

 毎日新聞社様は7月20日(土)付のツイッター上で「表彰式後、小林理事長が今回を最後にマスターズカップ終了を報告しました。「参加している棋士がツイッター上で非常な悪質なものを何度も出すことになり、 フマキラーさんが棋戦を降りることになりました。その棋士の責任は大きいですが、日本棋院としてもお詫びしなければならない」と悲しげでした」と報道なされておられます。

 週刊新潮様は7月25日(木)発売の週刊誌上で、「囲碁無頼派依田紀基九段の「悪質ツイート」にスポンサー降板・棋戦終了」との見出しで、 報道なされました。
 週刊新潮様はフマキラー社様の広報担当にご確認なされての記事のように思われますので、少し長くなりますが‘別紙9に沿って読み上 げさせてしただきます。
『小林理事長はその原因を、名人を4期務め、最後の無頼派と呼ばれた依田紀基九段の”悪質なツイッターにある”と脱明した。
改めて当のフマキラーに降板理由を聞くと、「私どものあずかり知らないところで、棋院と依田さんとの間でトラプルがあったと聞いています。対局中止など運営上、看過できない問題もあり、大会の継続が不可能だと判断した結果です」(広報担当)
  確かに、6月29日のフマキラー囲碁準決勝は中止になり、依田九段の不戦敗となった。とはいえ、棋院は対局中止の理由を公にせず、フマキラーも”両者のトラプルについては、一切関知していない”としている』 との記事となっております。

 ちなみに、マスターズカップー回戦の小林覚九段対小松英樹九段の対局も対局中止となり、小松英樹九段の不戦勝となっています。

 一方で週刊新潮様の記事が掲載された翌日の7月26日(金)付で、 日本棋院はホームページにて、「マスターズカップ終了の報道について」という見出しで次のような記載をされました。
 それが、別紙10です。
 読み上げさせていただきます。
「弊院の小林理事長は20日、フマキラ ー囲碁マスターズカップ大会終了後の取材につき、報道陣に対して、 「棋戦そのものに傷が付いたとして、フマキラー社様がスポンサーを降りる意向を示していた」という旨の脱明を行いました。このうち「棋戦そのものに傷が付いた」という部分は、フマキラー社様の発言によるものではなく、理事長の見解として話Lたものです」となっております。

   4. 罰則委員会につきまして

 7月26日(金)頃だったと記憶していますが、小島事務局長から「8月1 日(木)に罰則委員会を開催する」と電話での呼び出しがありましたので、 私からは「呼出し理由を書面で下さい」と申し上げたところ、書面が 届きました。
 (別紙11を読み上げさせていただきます)
 書面には、マスターズカップに関する記載は、一切ありません。

 日本棋院の罰則委員会のメンバーは、委員長が大渕総務担当常務理事、 橋本雄二郎監事、藤本監事、小島事務局長、丸山弁護士、当方は私、沼田弁護士、二又弁謹士でした。
 第1回罰則委員会ではツイッターについて聞かれただけでした。
 呼出し理由の書面の通り、マスターズカップについては罰則委員会でも全く触れませんでした。
 日本棋院から8月28日(水)に第2回罰則委負会を開催するとの呼び出しがありましたが、呼出し理由の書面が届きませんでしたので、書面 の提出を弁譲士から小島事務局長宛て求めたところ、これから作成すること及び8月23日(金)までには提出するとの回答がありました。

 しかしながら、8月23日(金)には提出されず、第2回罰則委員会開催2日前である8月26日(月)にようや<書面が弁議士に届きました。
 (別紙 12を読み上げさせていただきます)

 開催2日前に書面をいただきましたので、私どもとしては準備として の打ち合わせが時間的に困難であったため、8月28日(水)の第2回罰則委員会は開かれないこととなりました。
「お話をお伺いしたい事項について」に対しては、9月6日(金)付「ご連絡」という題名の書面を日本棋院小林理事長宛てに弁護士から提出いたしました。
 (別紙13を読み上げさせていただきます)
  この「ご連絡」に対する回答書は、本日現在いただいておりません。 また、現在に至るまで、罰則要員会の開催の呼出しはいただいておりません。

   5. 9月24日(火)開催の棋士総会につきまして

 15時から棋士総会が始まりました。
 その冒頭に於いて、小林理事長および大渕常務理事から、「マスターズ カップについての質問があった場合、一切回答しない」とのご発言が ございました。小林理事長からは、「罰則委員会をしっかり行っていく」 とのご発言もございました。

 17時頃、まだ、棋士総会は終了していないにもかかわらず、執行部で は久保常務理事、重野常務理事のみ残られておられたと記憶してますが、小林理事長はじめ他の執行部の方々は全員退席されました。
 ようやく、私が話すことが許されましたので、マスターズカップに関して用意した書面を読み上げました。
 残っていた棋士は約30名と認識しております。

 棋士総会後、10月1日(火)にこのような書面が日本棋院全棋士へのお知 らせの手段であるKMSに掲載されました。
 武宮正樹東京棋士会長・岡田結美子副会長連名で私の読み上げた発言が事実ではないと確認したと記載されています。

「私の発言のどこが事実と異なるのか東京棋士会として書面で回答していただきたい」と岡田副会長にメールを送りましたが、「回答しない」 と言われました。
 そして「事実ではないから議事録にも掲載しない」とも言われました。
 岡田副会長に確認したことですが、橋本監事は小林理事長から話を聞き、私の話が事実でないと確認されたそうです。
そして全棋士に対して次のように伝えています。

「東京棋士会からのお知らせ
 東京棋士会の皆さまへ
 下記の通り、総会に出席された橋本監事より、依田九段の主張が事実と大きく異なるとの指摘を受けて、事実関係を確認致しました。
 
        記

 9月24日(火)の東京棋士総会にて、依田九段が主張した内容が事実と大きく異なる事を、東京棋士会武宮会長・岡田副会長に指摘しました。
監事 橋本雄二郎

 指摘通り、事実と大きく異なる内容であった事を、東京棋士会の皆様へお知らせ致します。
よって、依田九段の主張は、議事録には掲載しない事といたしました。
東京棋士会 会長武官正樹、副会長岡田結美子

   6. 10月7日(月)にあった日本棋院からの接触につきまして

 10月7日(月)の夜7時過ぎに日本棋院の小島事務局長から私の携帯に着信がありました。電話に出ますと「小林理事長が依田さんに会いたいと言われている」との事でした。

 私からは「そういうことは書面で下さい」と要請しましたが、小島事務局長からは「そういうのではなくて」と言われました。
 私は「お酒を飲んでいますので、判断したくはありません。今、お答えすること はできません」とお話しして、電話を切りました。

 翌日の8日(火)に私から二又弁護士に連絡し、「小林理事長の要件は何か、小島事務局長にご確認していただけますでしょうか」と依頼しま した 。

 確認していただいた結果「同じ棋士同士、腹を割って話したい」との ことでしたので、二又弁議士を通じて「小林事長とは、公式の場でしかお話しできません」とお断りしました。

   7.  打碁集の出版への影響につきまして

 小林理事長がマスターズカップ大会終了後の取材での発言について、 報道各社様が各種報道をなされましたが「依田棋士のせいで、マスタ ーズカップがなくなった。その責任は依田棋士にある。今後は依田棋士の処分を検討していく」との発言がなされたため、出版社が「処分される棋士の本を出版するのはコンプライアンス上の問題がある」と 判断され、出版が出来ない状況となっております。

   8.  最後に

 6月27日(木)に大渕常務理事、小林理事長から、マスターズカップ準決勝の件で、突然、お電話をいただいきました。

 6月28日(金)には、小林理事長から準決勝対局の不戦敗を申し渡されました。さらに、小林理事長から「除名にはささをないけど処分は軽くはない」と言われました。

 棋士にとって対局は命です。命である対局を、公益法人のトップである理事長判断で対局を辞めさせるなどということは、あってはなりません。
 日本棋院は公益法人であり、対局を行うという公益活動にも反してお ります。
「対局を辞めさせる」ことに関して、組織決定を行わずに理事長判断で行った。これは事実です。

 7月20日(土)には、小林理事長がマスターズカップ大会終了後の取材での発言について、報道各社様が各種報道をなされましたが、「依田棋士 のせいで、マスターズカップがなくなった。その責任は依田棋士にあ る。今後は依田棋士の処分を検討していく」との発言が生きたままの状態となっており、本日私からご脱明させていただきました通り、私はいわば「蛇の生殺し」状況にさらされております。

 本業である対局に集中できないばかりか、先ほども申し上げました通 り、命の危険すら感じる精神状況となっております。

 日本棋院に対しては、誠意ある対応を求めてきましたが、既に4カ月経過致しました。

 日本棋院はマスターズカップ準決勝の対局中止の理由を未だに公表しておりません。
 また、マスターズカッブ終了の理由につきましても、 ホームページに掲載しておりませんので、正式な公表はなされていな いと思っております。
 その意味を理解するのが困難な内容のものをホ ームベージに掲載し、-方で、週刊新潮者様が、スポンサーのフマキラー社様の広報担当に確認された「マスターズカップ終了の理由」の説明とも大きく異なっております。
 また、私が不戦敗になった経緯につ いて、私の判断であるとして処理されようとしていますが、先ほどご説明しましたとおり、全く事実に反することは明らかです。
 罰則委員会もあいまいなままです。

 棋士総会においても、執行部は私の発言を封じるような言動をなされており、武宮棋士会長、岡田副会長、橋本雄二郎監事も追随しており ます。

 そのような状況の中で、「同じ棋士同士、腹を割って話したい」と小林理事長側から接触がありました。

 報道各社の普様方には、本日、事実関係および私の体調・心境につい て、お伝えさせていただきました。

   以上




   以下は資料
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警告
依田紀基殿
貴殿は、評議員として知り得た情報を元に、本年6月14日より、ソーシ ャルメディア『ツイッター」に、日本棋院役員等を名指しで揶揄したり、 役員会議の情報等を発信していますが、誤解を招くような発言や憶測に基 づく発言は、厳に慎んでいただくよう警告致します。
令和元年6月18日
東京都千代田区五番1町72 公益財団法人日本棋院
理事長小林覚

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令和元年7月1日
小林理事長殿
私のツイッター投稿で関係者について批判した事について佐川、高濱、両理事から強い叱資を頂きました。
特に棋院外から来られてご尽力頂いてる大内監事について適切ではない表現で投稿した事については人生最大の反省と感じている所でございます。
謹んでお詫び申し上げます。
依田紀基

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大渕常務理事殿
電話いただいたみたいですけど、お騒がせした身で誠に申し訳ないんですけど急ぎでなければ7月4日の対局が終わってからにしていただけませ んでしょうか?
流石に反省しました。
もう疲れきってしまいました。できることなら棋院の政治的な会合にはし ばらく関わりたくありません。
ツイッターの件でしたら全部削除してお詫 びの投稿文出しました。ツイッターについではこれ以上僕にはどうしようもありません。
誠に申し訳ないのですがこれからは碁に専念したいと思います。

政治的な向きの話であれば電話よりもメールの方がいいと思います。
明日からマスターズで広島に行きます。碁以外何も考えたくないから、申し訳ないけどメールもらっても見ないと思います。

急ぎであれば彦坂新評議員に伝えてもらえないでしょうか?僕は彦坂さんに対応は全てお任せしたいと思います。よろしくお願いします。

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   公盤財団法人日本棋院

   理事長小林覚

   回答書

 拝啓時下ますますご清栄のことと拝察申しLげます。
 貴職らから頂戴しました令和元年8月27日付「ご連絡」に対し、以下の通り回答申し上げます。
本年6月29日に行われましたフマキラー囲碁マスターズカッブ準決勝にお いて弊院依田紀基(以下「依田」といいます。)棋士が不戦敗となった経緯 は下記の通りです。
どうぞよろしく白願い申し上げます。 敬具

   記

 本年6月29日の大会前日の28日、広島ANAホテルの大会運営本部控室に、フマキラー株式会社の大下会長小林覚理事長、依田氏、万波奈穂棋士などが集 まっていたなかで、小林理事長から依田氏に対し、フマキラー囲碁マスターズ カップ準決勝の対局を辞退されることを勧めました。
 対局を辞退されるかどうかは依田氏が判断されることですので、翌29日は 「準決勝戦」の準備をしておりましたが、依田氏は開会定刻の12時30分になっても会場にお見えになられなかったので不戦敗とさせていただきました。

   以上

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