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◇4月10日(水曜日)東京ドーム
日本ハム6-0楽天
日本ハム先発・吉川光夫が粘り強いピッチングと味方守備陣に助けられて今季初勝利を挙げた。ストレートは最速148キロを計測したが、全体的にはスピードを抑えたコントロール重視のピッチングで、とくに低めへの意識が徹底されていた。
驚かされたのは日本ハム外野陣だ。3回表は2死一、二塁の場面で5番牧田明久がセンター前ヒット。俊足松井稼頭央は猛然とホームへ突っ込んでくるが陽岱鋼がセンターからノーバウンドのストライク返球で補殺。続く4回にはやはり2死一、二塁の場面で松井稼頭央がレフト前ヒット。今度はこれを中田翔がレフトからワンバウンドのストライク返球で補殺。この2つのプレーがなければ4回表が終わった時点で日本ハムのリードは1点(3対2)だけだったので試合の行方は混沌としていたはずだ。
スーパープレーはこれだけではない。2回裏、日本ハムの9番西川遥輝がバント安打を決めたときの一塁到達タイムが3.57秒。これより速いタイムは数回経験しているが、年間のランキングでは1~3位に入ることは間違いない。つまり1年に2、3回見られるか見られないかという速いタイムである。西川は第2打席でもショートに内野安打を放ち、このときの一塁到達が3.97秒。俊足揃いの日本ハムの中でも図抜けた快足ランナーと言っていいだろう。 ※写真は試合前に素振りをする杉谷拳士。