小関順二公式ブログ

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道都大3年生右腕が来年のドラフト候補に浮上

2011-06-08 05:31:25 | 2011大学選手権
◇6月7日(火曜日)東京ドーム
全日本大学野球選手権
上武大対道都大
佐藤峻一 3年・投手・右右・178/68 道都大

 道都大には若杉健(4年・右右・177/77)という140キロを超す本格派がいるが、興味は全国的な強豪になりつつある上武大(関甲新学生野球連盟)の戦いっぷりにあった。
*08年(2勝1敗)8強
*07年(2勝1敗)8強
*06年(1勝1敗)2回戦
*04年(2勝1敗)8強
*03年(1勝1敗)2回戦
*02年1回戦敗退
 過去10年間8勝6敗と勝ち越し、出身者のプロ入りは09年→加賀繁(投手・住友金属鹿島→横浜2位)、松井雅人(捕手・中日7位)、07年→石川俊介(投手・阪神・大/社3巡)、04年→菊地和正(投手・日本ハム6位)と4人もいる。戦前の予想は上武大有利だった。
 試合前のスタメン発表のアナウンスを聞くと、道都大の先発は若杉ではなく、無名の3年生佐藤峻一。その出身校は北北海道でも名門校とは言えない北見柏陽(昨年は北北海道大会、北見地区代表決定戦は勝ち上がったが、本大会1回戦で敗退)とあれば、予想は単に上武大有利ではなく、“圧倒的”有利と言ってもいい。しかし、その先発佐藤が素晴らしかった。
 ストレートは最速145キロと速く(神宮球場のスピードガンなら“140キロ台後半”は楽に出るだろう、との声があっちこっちから聞こえた)、横ブレ小さく縦に変化するスライダー、打者近くで鋭く落ちるフォークボールらしき球のキレも素晴らしく、上武打線は初回に放った加藤翔平(3年・右両・181/81・中堅手)のタイムリー以外、ここ1本が出ない。終わってみれば被安打6、奪三振8、失点1の完投で強豪打線を振り切ってしまった。
 ネットで6/7の試合を検索すると元広島カープの名監督・古葉竹識率いる東京国際大学の勝利と、エース伊藤和雄(4年・右右・184/82)の快投ばかりがクローズアップされているが、道都大の勝利と佐藤のピッチングにも目を向けてほしい。
 次の標的はMAX145キロの剛速球と3種類のスライダーを使い分ける本格派、宮川将(3年・右右・184/84)が引っ張る大阪体育大。6/9に行われる予定の2回戦・第1試合(東京ドーム)から目が離せない。


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