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東浜と沢村、藤岡がどんな投げ合いを演じたのか見ていこう。
<対澤村>
◇2009年
4/21 ○亜大1-0中大(延長10回)※ともに完投
10/20 ○亜大7-0中大 ※澤村拓一(6.2回4失点)
10/22 亜大5-3中大 ※東浜完投勝利も救援の澤村に負けつかず
◇2010 年
5/12 ●亜大1-2中大 ※ともに完投
5/14 ○亜大1-0中大 ※澤村拓一(9回1失点)
9/21 ●亜大0-1中大 ※ともに完投
◇通算成績 3勝2敗
<対藤岡>
◇2009年
10/13 ○亜大6-4東洋大 ※7.2回4失点、藤岡は先発3.1回2失点
◇2010年
10/19 ●東洋大2-0亜大(延長10回) ※ともに完投
10/22 ●東洋大1-0亜大 ※ともに完投
◇2011年
4/13 ●東洋大5-1亜大 ※藤岡完投、東浜6回4失点
10/11 ●東洋大5-1亜大 ※藤岡完投、東浜7.2回4失点
10/13 ●東洋大2-1亜大 ※藤岡完投、東浜8回2失点
◇通算成績 1勝5敗
両投手との投げ合いで2点以内のロースコアは7試合あり、1対0(0対1)は4試合もあった。澤村には3勝2敗と勝ち越し、内容もいいが、藤岡には最初の対戦で勝ってからは5連敗を喫し、その高い壁を越えられなかった。その藤岡は東浜をどう見ていたのだろう。ドラフト直後に発売された『週刊ベースボール 11・14号』のインタビューで、藤岡はこんなことを言っている。
――一番印象に残るシーンは?
藤岡 やっぱり今年の慶大との大学選手権決勝が思い出に残っているんですけど、それよりも東浜(巨=亜大)との投げ合いが印象深いですね。
――数々の名勝負がありました。
藤岡 できれば投げ合いたくないという気持ちもありましたけど(笑)、東浜と投げ合った6試合は、本当に自分の財産となっています。
(中略)
――来年のドラフトの目玉と言われる投手に対し、最後に自らが壁になったわけですね。
藤岡 負けたら東洋大の優勝がなくなるという状況で対戦し、緊張感もありました。その中で勝てたということは、自分自身を成長させてもらえたと思います。前から、東浜と投げ合って勝つことが目標でしたから。
1学年上の絶対エースにこういうことを言ってもらえる東浜は幸せ者である。最終学年を迎える2012年には、東浜以上の投手はいなくなる。福島由登、斎藤英輔(青山学院大)、鍵谷陽平、島袋洋奨(中大)たちの挑戦を受けて立ち、いかに圧倒するか。その投げっぷりに注目したい。