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トム・ダウド いとしのレイラをミックスした男

2006-11-15 00:56:24 | 映画2006
 「いとしのレイラ」を期待して観に来た人は終盤まで我慢しなければいけません。

 個人的にはレーナード・スキナードの「フリーバード」の映像が登場したときに涙が出てしまいましたが、もちろん「いとしのレイラ」のマスターテープで遊んでるトム・ダウドの姿にも感動しました。その他、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、レス・ポール、ボビー・ダーリン、キャブ・キャロウェイ等々の貴重なフィルムにも音楽ファンなら満足できることでしょう。

 1940年代、アトランティック・レコードに入ったトム・ダウドはジャズ・ミュージシャンのエンジニア兼プロデューサーとしてレコーディングに参加し、その天才的手腕によって次々とレコードを世に送り出した。モノラル録音から8トラック録音まで、レコーディング技術を知り尽くし、アトランティックに多大な貢献をするのです。ミキサーなんて職の人は、コンソールルームにふんぞり返ってるものだというイメージがあったけど、彼は違っていました。幼い頃から楽器を習い、音楽には精通し、ミュージシャンの作りだす音を全て把握。演奏のアドバイスを与えたり、何よりもミュージシャンと心を通わすテクニックがある上に、ミキサーの操作技術が天才的に上手いのです。もはや裏方とは言えないほどの存在感。この映像を見るだけでも、エリック・クラプトンたちが信頼するのも納得です。

 本人のインタビューが多いので、多少鼻に付くこともありましたが、ラストにはそれを払拭するほどの台詞もありました。技術屋であると同時にミュージシャンの一部でもあったトム・ダウド。これから音楽を聴くときには裏方のクレジットにも注目したくなりました。

★★★★・

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2 コメント

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うむ (ふる)
2006-11-16 20:14:11
アトランティック・レコード・・・

懐かしい響きです。

実はこの手の映画は結構好みなのでいい情報をもらってしまいました。

余談なんですが、「A&R」(確かそんなタイトル)の小説のことを思い出しました。いわゆるアーティストをスカウト、管理する人が主人公の音楽?裏側小説。結構面白かったということを忘れていて、思い出させて頂きました。

これがブログの良さなのかもしれません(笑)
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クラプトン (kossy)
2006-11-17 20:28:39
>ふる様
このトム・ダウドという人以外では、アトランティックの社長がかなり語っていましたけど、商業的な面も強調してたような気がするんです。
だけど、エンジニアも天才的レベルまでいくと芸術的になるんです。
デュアン・オールマンとクラプトンのエピソードも面白かったです♪
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