帰ってきたウルトラマンの最期のレシピはオムレツ
孤児として育った佐々木充(二宮和也)と柳沢健(綾野剛)の育ての親(大地康夫)が亡くなった。最初は大地康夫だと気付かずに、ずっとモロ師岡だと勘違いしてしまいました。その葬式に出席することもなくウルトラマンのために最期の料理をもてなす料理人の充。ホスピスにミニ厨房を持ち込むほどの徹底ぶりで報酬は100万円!しかし、充は自分の店を潰してしまったための借金返済に追われる身であったので、まだまだ稼がなければならなかったのだ。
雇った調理師の作った料理にも妥協せず、客に提供することさえ断念したり、他人を信用できないでいた充。そんな彼に舞い込んだ次の仕事は、中国料理界の重鎮・楊清明(笈田ヨシ)という老人の依頼で、かつて満州国で天才料理人・山形直太朗(西島秀俊)が考案した“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現してほしいというものだった。天皇のための料理として陸軍・三宅大佐(竹野内豊)から命令された112品目からなるフルコース料理。破格の報酬のためレシピを探し出すために奔走する充であった・・・
現代と1930年代のストーリーが交互に描かれ、一度味わった料理は二度と忘れないという麒麟の舌を持つとされた料理人の充がパズルのピースを一つずつ埋めていく謎解きの展開となります。満州国では直太朗が天皇の料理番として妻千鶴(宮崎あおい)とともにレシピを作っていく姿が愛情たっぷりに描かれている。中国人青年と日本人鎌田を助手として、満州の食材を使って料理創造の苦労と完成する喜びが美味しそうな料理を引き立てます。
怒涛の展開となるのは1937年盧溝橋事件が起こる1か月前。完成した食菜全席のレシピが陸軍の謀略に利用されようとすることが明らかとなったのです。それは天皇の料理に毒を盛るというもの。味見役がいるので天皇の口に入る前に発覚するハズという計画で、犯人は助手である中国人青年を仕立て上げ、この毒殺未遂事件を利用して中国へ宣戦布告するというのです。「満州はもともと誰の土地?」といった台詞もあるし、日本は本当に侵略好きだったんですね・・・
千鶴が娘幸を産んで亡くなり、レシピは次から次へと人手に渡る。意外な人間関係や真の友情が明かされるなど、終盤は泣きどころ満載。料理とは人を喜ばせたり、国境を取り除いたり、幸せにしてくれるものなので、謀略に利用されるものじゃない。と、多角度からのメッセージが感じられる作品でした。
★★★★★
一つの旅で見えてなかったものが
どんどん見えてくる設定がなかなかよくて、たとえ若返りメイクがポンコツでも
これは素晴らしい作品として記憶に残りそうです。
ぱくぱくるんるんと申します。
最近、映画はちょくちょく見てるのですがなかなか全部の感想までは書けなくていました。昨日見たラストレシピは久々に感想を書きたい位感動した映画でした。
トラックバック送ってくださりありがとうございます。
私はトラックバックの送り方を忘れてしまったのでコメントにて失礼いたします。
ハリウッドのような派手さは無くても心に染み入るとても良い映画でしたね。
ラストで涙がこぼれました。
手に職があって高額報酬って設定も面白いですよね。
外科医の話ならありがちですが・・・
手探り状態で徐々に過去へとつながるストーリー。
やっぱり上手く作られてると思いました!
>ぱくぱくるんるん様
突然のTB失礼いたしました。
もうすぐTB機能がなくなるので、
マイブームとしてTB祭りやってます!(笑)
久々の感想書きたい気分わかります!
この作品は多分、今年の邦画一番です。
涙腺決壊した人も多いようで、
俺も思わず涙が・・・
向井理の「RANMARU 神の舌を持つ男」を思い出してしまうし(笑)
真面目に作られた映画でしたね。
タイトルで損してますね~
最初は観に行くリストから外してましたから(汗)
投稿したとき、間違って「麒麟の舌を持つ男」って書いちゃったのですが、誰にも気づかれなかったみたいですw
真面目な作りは感じました。良かった~
いい映画でした。
西島さんの演技に圧倒されたかなぁ~。
彼の出演シーンは、なんだかぐっとくるものがありました。
それにしても副題のセンスがどうも・・・・^^;
私だけかな?と思ったら皆さんも同じだったようで安心しました(笑)
見事に騙されちゃいましたよね!
あ~ここで繋がるんだ~みたいな。
涙もほろりといった感じでちょうどよかったです。
副題は問題ありですよね。
おかげで興行収入が若干低め・・・w