「映画検定公式テキスト」によると海賊映画なるジャンルがあるらしい。この映画もこのジャンルに入れていいのでしょうか・・・
冒頭シーンが凄かった。アメリカ国旗を掲げた怪しげな輸送船が難民船に救助を求められるが、乗員は迷わずにその小さな船にマシンガンで乱射する。「ひでぇ~ことするなぁ~」と思ったのも束の間、シン(チャン・ドンゴン)率いる海賊団が輸送船に潜入し乗員たちを皆殺しにしてしまうのです。なんと狡猾、残忍・・・異様ななほどの残酷描写に酔ってしまいそうになりましたが、それもそのはず、画面がゆらゆら揺れていたからでした・・・そして、英語、韓国語、タイ語、ロシア語が飛び交い、言語中枢までもがしびれてしまった。
北朝鮮からの脱北者の悲劇。せっかく中国へ逃れても、そこから韓国に入国することができなかった1984年以前。当初のシンの復讐相手は、その入国を許さなかった外交官パクだ。この復讐劇には手に汗握るほどの緊迫感を味わえたし、生き別れとなって互いに死んでしまったと思っていた姉弟の再会には感涙してしまいましたが、それ以降がちょっとだらだらしてしまいました。それでもクライマックスとなるタイフーン号での戦いのシーンでは、『パーフェクト・ストーム』さながらの迫力ある大波映像が重厚な効果音とともに臨場感を堪能できました。CGが少なかった分、セットであるのがモロにわかってしまったのはご愛嬌ですが・・・
決して爽快感をも味わうことのできる海賊映画ではない。潮の香りよりも血ヘドの生臭さが漂う映像によって、南北統一を願う熱い心とテロリストの仮面の下に流れる人間らしい男気を感じてしまうのです。そして、姉弟の絆も熱かった。チャン・ドンゴンも『PROMISE』並みの疾走ができれば、もっと違った結果になったのかもしれないけど・・・
残念なのは、もっと社会派要素を強く描けばいい作品になったと思えること。日米の関係があっさりしていて、アメリカ軍が沖縄に核を運ぼうとしていたことなんてもっと詳細に描いてもいいし、中国とロシアの陰謀とか、北朝鮮の麻薬ロードなんてのも訴えていいことでしょう。結局は自国向けの映画だということかもしれないな・・・
ラストのシークエンスの中で、パクの過去映像が出てきましたけど、これは悪人ではなかったかもしれないということなのか・・・わからない。
★★★・・
冒頭シーンが凄かった。アメリカ国旗を掲げた怪しげな輸送船が難民船に救助を求められるが、乗員は迷わずにその小さな船にマシンガンで乱射する。「ひでぇ~ことするなぁ~」と思ったのも束の間、シン(チャン・ドンゴン)率いる海賊団が輸送船に潜入し乗員たちを皆殺しにしてしまうのです。なんと狡猾、残忍・・・異様ななほどの残酷描写に酔ってしまいそうになりましたが、それもそのはず、画面がゆらゆら揺れていたからでした・・・そして、英語、韓国語、タイ語、ロシア語が飛び交い、言語中枢までもがしびれてしまった。
北朝鮮からの脱北者の悲劇。せっかく中国へ逃れても、そこから韓国に入国することができなかった1984年以前。当初のシンの復讐相手は、その入国を許さなかった外交官パクだ。この復讐劇には手に汗握るほどの緊迫感を味わえたし、生き別れとなって互いに死んでしまったと思っていた姉弟の再会には感涙してしまいましたが、それ以降がちょっとだらだらしてしまいました。それでもクライマックスとなるタイフーン号での戦いのシーンでは、『パーフェクト・ストーム』さながらの迫力ある大波映像が重厚な効果音とともに臨場感を堪能できました。CGが少なかった分、セットであるのがモロにわかってしまったのはご愛嬌ですが・・・
決して爽快感をも味わうことのできる海賊映画ではない。潮の香りよりも血ヘドの生臭さが漂う映像によって、南北統一を願う熱い心とテロリストの仮面の下に流れる人間らしい男気を感じてしまうのです。そして、姉弟の絆も熱かった。チャン・ドンゴンも『PROMISE』並みの疾走ができれば、もっと違った結果になったのかもしれないけど・・・
残念なのは、もっと社会派要素を強く描けばいい作品になったと思えること。日米の関係があっさりしていて、アメリカ軍が沖縄に核を運ぼうとしていたことなんてもっと詳細に描いてもいいし、中国とロシアの陰謀とか、北朝鮮の麻薬ロードなんてのも訴えていいことでしょう。結局は自国向けの映画だということかもしれないな・・・
ラストのシークエンスの中で、パクの過去映像が出てきましたけど、これは悪人ではなかったかもしれないということなのか・・・わからない。
★★★・・
昨日見ました。
冒頭シーン、すごかったですね。
私は直視出来ず、手で顔を覆ってしまい、指の隙間からチラチラ見てました(苦笑)
人を殺すシーンが多く、血生臭くてキツかった。
前半、ストーリーを把握しきれなくてワケわからなかったんですけど、気が付いたら泣いてました(笑)
おっしゃる通りもっと細かいディティールを加えていけばサスペンスとして面白くなったと思います。あの台風の中で風船ってあまりお利口な計画には思えないんですよ(笑)
前半のストーリー、特にタイがよくわかりませんでしたよね。多分、麻薬が輸出されて、裏の繋がりがあったと思われるのですが、全て想像の世界です。周りの国に対して酷い描写をするわけにはいかなかったんだと思います。
一番泣けたのは、再会からのシークエンスでしたね~
>かのん様
姉さんに感情移入したら泣けます。むちゃくちゃ弟思いですもん・・・あんな姉ちゃんほしい~♪
残酷なテロリスト。
復讐だけは納得できるのですが、やっぱり罪のない人を巻き込んではいけません。まぁそれに気付いた結果、ラストの風船と時限装置になったわけですが・・・これも突飛な発想ですよね。
全体的に、周りの国に対する批判が弱かったです・・・
ただ脱北者を主人公にこれだけの作品を描いたのはスゴイなってそこは素直に感じました。
無茶苦茶だなぁ~と唖然とすることも多かったです
( ̄∇ ̄;)
しかし今回も韓流にヤラれました~
韓流映画の良さはコレなんだろうな、と実感してしまった作品です♪
たしかにシンが辛かったのは姉さんと生き別れたことだけだったかもしれません。まぁ、海賊同士の中でも生存競争がすごかったのかもしれませんが・・・かなりオブラートに包まれたような雰囲気でしたね。
脱北者の映像はCMだけでも迫力ありますよね~
>cherry@Cinemermaid
強引でした・・・
終盤のテロ行為は『亡国のイージス』並でした。
とにかく姉弟のシーンだけは泣けますね。演技も上手いんだから・・・やられました。
はじめまして。
いつものぞいてます。(柱の影から)
ほとんどkossyさんの名文を読んだだけで見た気になり、満足してます。
あまりに多くて読みきれないんですけどね。
最近は、週1でDVDを借りることが多いです。
面白かったのは、意外にも(娘のリクエストで借りた)「電車男」でした。
自分も前半よりも後半部分のタイフーン号に乗り込むシーンが凄く好きです♪なんか大掛かりな装置(gimbalって言う装置だとか?)を使って海洋シーンを撮影しただけあって臨場感はありました。
自分は『PROMISE』は観てませんが、多分そっちのドンゴンよりもパイレーツドンゴンの方が良いと思います(笑
はじめまして!
書きこみありがとうございます。
この映画はかなり宣伝してますよ~
なんだか、二つの祖国から裏切られた男ってコピーで、興味そそられるCMでした。
俺の拙文をいつも読んでくださるなんて、なんとお礼を申し上げてよいか・・・
たまに的外れなことも書いてますので御了承ください。
>メビウス様
セットであるとモロわかってと書いてしまいましたが、もしかするとどこかでメイキングを見てしまったためかもしれません。
あの揺れる装置はかなり大掛かりでした。お金かけてますよね~~日本じゃ無理かな・・・
『PROMISE』のドンちゃん走りはちょっとマニアックです。金太郎を乗せた熊のような走りでしたから・・・
もっと、シンがそこを追求するのかと思ったんですけど、やっぱりそんな事は無理なんでしょうね。
そこで、風船と台風になってしまったのでしょうか・・
熱いものを感じたし、社会派の映画になると思ったんですが、どっちつかずになってしまって、ちょっと残念でした。