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マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して

2006-07-03 22:20:14 | 映画2006
 建築関係従事者必見のドキュメンタリー映画。

 ルイス・カーンの建築物は凄いの一言。線対称や幾何学を愛したルーの作品は機能性よりも芸術性が高く、そのものが美術館であるような建物が多い。ギリシア建築を見学してから開花したという才能は、「どのくらい歴史に残るか」というテーマが重要であるという信念の元に量よりも質を追求する。

 監督ナサニエル・カーンが愛人の子。巨匠ルイス・カーンも3つの家族を持っていたと説明されていたため、建築業界で大儲けしたに違いないという先入観で見てしまいましたが、実はほとんど儲かっていなかったという事実。これが芸術家たる所以なのですね。

 やっぱり水上に浮かんでいるように見えるバングラデッシュ国会議事堂、ソーク生物学研究所の二つが印象的。映像でも子供を使ったノスタルジーを感じる映像が心地よい。

 建築作品紹介のための映画ではなく、あくまでも父親探しというテーマなので、ちょっと個人的な映画であるとも感じられましたが、カーン作品で働く人たちとの交流は感動的。特にアメリカ吹奏楽団の船でのハグにはちらりと涙が・・・

★★★・・

観ることができなかった方でも、公式サイトで満足できるかも。
http://www.myarchitect.jp/museum.html

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
母親 (kossy)
2008-08-05 11:17:42
>Aki様
映画の母親のことが思い出せないのですが、やっぱり男の夢のために犠牲になったのかなぁ。
女性目線で見ると、また違った印象になるのかもしれませんね。映画館では建築関係らしき観客が多かったことも思い出しますが、素直に建築関係の仕事に就いた気分で鑑賞しました~♪
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なんとも・・ (Aki)
2008-08-02 22:19:25
偉大な建築家・芸術家ルイス・カーン。
偉大な建築家・芸術家は、仕事の合間の息抜き(愛人)を求めた。
愛人と子供は自分達が一番大切な存在だと信じていた。
けれど、彼にとっての一番は、責任や彼を縛る家庭や家族ではなく、仕事だと検証するハメになってしまった。
なんともアワレでした。
建築物は古今東西権力の象徴。
そびえたつ塔は、男性の象徴との説もある。
作品は時を越え、後世にも存在し、歴史に名を刻む。
そんなロマンに取り付かれた男の愛人と息子。
息子は同じ男として決別できたかもしれないが・・母の淡い夢まで打ち砕かなくてもよかったような気もしました。
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試聴 (kossy)
2006-07-05 08:28:58
>nikidasu様

試聴させていただきました。

CSNY関連というとウッドストックの頃しか知らなくて、こんなにいい曲ならばぜひ聴かなくては・・・などと感じました。あれだけラストサマーに通ったというのに・・・



彼の年齢は同じくらいだったかもしれません。いつかは飲んだくれの親父の足跡を辿ることがあるかなぁ・・・

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ニール・ヤング (nikidasu)
2006-07-05 01:12:21
息子のナサニエル・カーンって、kossy さんと同じ

くらいの年ではないでしょうか?

映画と全然関係ないけれどふと思ってしまいました。



とにかく今年観た映画の中ではかなり切なくさせら

れた映画のひとつでした。



それにしてもやっぱニール・ヤングであります(笑)。
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