ネタバレ映画館

映画ドットコムに記事を移行してます!

ガーダ -パレスチナの詩-

2006-09-18 22:42:52 | 映画2006
 報復の連鎖を断ち切りたい!と切に願います。

 一人のパレスチナ女性ガーダを中心に描いたドキュメンタリー映画。彼女が独身の頃から映像を撮り続け、結婚や出産をも映像化するほど視点がガーダになっている。パレスチナ・ガザ地区が古い慣習にしばられている町。それに反発するかのような彼女の結婚観、職業観、そしてイスラエルに対する考え方が切々と伝わってくるのです。そのガーダを人生観を変えてしまったのも監督古居みずえさんらしいのですが、舞台挨拶付きの上映を観なかったことが悔やまれます。

 一人の女性にスポットを当てただけで、彼女の親族がイスラエルの攻撃によって死んでしまう現実が浮き彫りにされたり、意味不明の乱射攻撃に晒される現場をも経験してしまうという危険な地域。近所の人はイスラエル軍の駐留に対して投石というささやかな抵抗。いつ殺されるかわからないという緊迫した状況であっても隣近所支え合って生活していかねばならないのです。

 教師という職業を選らんだこともあって、彼女は人生の目標をパレスチナ女性の苦難の歴史を本にすることに決める。1948年にお祖母さんが経験した故郷を追われた悲劇。国境に生きる農家の生き様。イスラエル建国の日からパレスチナ受難の日々が続いてきたことを書き連ねていく決心をしたのです。

 日頃、ナチスに虐待されたユダヤ人の映画ばかり観ていると、ユダヤ人によるパレスチナ人の虐待が信じられないというのが率直な感想で、認識が甘く、とても恥ずかしかった。ガーダ自身もイスラエルが憎いというよりも、「アメリカが悪い」と言っていた印象が強く残ります。また、彼女が平和を求める切なる声も字幕では「たたかう」という言葉で表現していましたが、実際にはstruggleと言っていたので安心しました。考えてみると、生きていくことは全てたたかうことなのだろうと思います。と、職業訓練と再就職でたたかってるkossyが書いてみました。

★★★★・

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マリーンズ・ゴー・ホーム | トップ | ブライアン・ジョーンズ ス... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コメントありがとう (しら)
2006-09-19 13:13:27
ございます。遠い場所パレスチナ、そこでどんなふうに人々が暮らしているのか、この映画はストレートに伝えてくれました。古い風習の中で女性はまだまだ生きにくそうでしたが、その中でガーダは必死に自分の生き方を貫こうとしていて、強い女性だなぁ!と感心しました。でもその環境は少し前の日本とあまり変わらなかったりして。(笑)
返信する
女性の強さ (kossy)
2006-09-19 23:22:33
>しら様

なにかと古い慣習にしばられてしまう中、あれだけ確固たる信念を持つなんてすごいことです。

昔の日本と同じ状況。言えてますね~

真実を書き続けるという地道な努力が開花することを祈ってます。俺もブログを続けることで・・・・
返信する

コメントを投稿

映画2006」カテゴリの最新記事