読書とかいろいろ日記

読書日記を中心に、日々のあれこれを綴ります。

第401号 『ブラックチェンバー』

2010年07月04日 | メルマガお奨め本
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週刊 お奨め本
2010年7月4日発行 第401号
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『ブラックチェンバー』 大沢在昌
¥1,800+税 角川書店 2010/3/30発行
ISBN978-4-04-873975-7
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発行人、風邪ひきました。
咳と発熱に苦しめられ、集中力が続きません。
今回ちょっと短いです。ご勘弁を…。


『ブラックチェンバー』
大好きな大沢在昌ですが、最近はちょっと胸躍るような作品はさすがに減ったなあ、と思ってました。が、これは久しぶりにわくわくしましたよ。


六本木。ロシアンマフィアの店から、一人の日本人が拉致された。
警視庁組織犯罪対策二課、河合警部補。しつこい捜査をロシアの大物に睨まれた。
今まさに銃で撃たれようとするとき、謎の狙撃手に救われた。河合を救ったのはブラックチェンバーと呼ばれる組織。

ブラックチェンバーに拾われた河合は、組織のために働くことになる。その目的は組織犯罪捜査だけでなく、その資金を強奪することにある。


> 「われわれは強欲に、彼らから資金を奪う。それが正義につながるからだ」(35頁)


警察にはできない捜査を、ブラックチェンバーが可能にする。
それは資金があるからだけではなくても、重要な要素ではある。


警察を辞めた河合は、まず台湾で一年間の語学研修を受け、その後タイへ。
一年前に河合を殺そうとしたロシア人コワリョフがバンコクに来ていると聞かされる。元北朝鮮工作員のキム・チヒとパートナーを組み、コワリョフの新しいビジネスを探ることに。ところが、河合の目の前でコワリョフが撃たれる。生前、コワリョフが口にしていた「何千万ドルにもなるビジネス」とはいったい…?


きれいごとでは生きていけない。捜査には金がかかる。組織の存続にも、メンバーの確保にも、金は必要だ。奪った金を国庫に納め、知らぬ間に誰かのポケットに消えるくらいなら、役立てることのできる組織に回すのはアリだろう。
と、たぶん、誰かが思った。河合も思った。しかし。

見過ごせない犯罪がある。

法を越えた捜査機関、その存在の是非は。
強欲と正義は両立するか。


大沢節、炸裂。
骨っぽいです。魅力的です。


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ブラックチェンバー
大沢 在昌
角川書店(角川グループパブリッシング)

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