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2014年12月28日発行 第608号
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『しなやかな日本列島のつくりかた 藻谷浩介対話集』 藻谷浩介
¥1,200+税 新潮社 2014/3/15発行
ISBN978-4-10-335371-3
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一年の最後に、この本を紹介できることを嬉しく思います。
日本はまだまだ捨てたもんじゃない、まだ頑張れる、そう思わせてくれる本です。
第一章 「商店街」は起業家精神を取り戻せるか 新雅史(社会学者)
第二章 「限界集落」と効率化の罠 山下祐介(社会学者)
第三章 「観光地」は脱・B級志向で強くなる 山田桂一郎(地域経営プランナー)
第四章 「農業」再生の鍵は技能にあり 神門善久(農業経済学者)
第五章 「医療」は激増する高齢者に対応できるか 村上智彦(医師)
第六章 「赤字鉄道」はなぜ廃止してはいけないか 宇都宮浄人(経済学者)
第七章 「ユーカリが丘」の奇跡 嶋田哲夫(不動産会社社長)
どこを読んでも目ウロコの連続でした。
なるほどっと付箋を貼っていったら付箋だらけに。
ぜんぶを引用したらすごい文字数になってしまうので、特に印象的だったところだけ、以下に紹介。
> 「商店街ってのは、弱小な一個人が事業者として、大組織や大手資本に対抗しながらなんとかやっていける地域でただ一つの空間なんだ」(38頁)
> 学校をなくすことは、進行中の少子化を間違いなく加速させます。(65頁)
> そもそも、A級品がないところにB級品は存在できないのに、いきなりBだけ作るから話がおかしくなるんです。(93頁)
> 農業の良し悪しは、基本的に太陽光線をいかに有効に使うかなので、そこで規模の経済が働く要素というのは、本来非常に少ないわけです。(122頁)
> 子どもも持たずに生活費を切り詰めている人が、低賃金長時間労働をしてGDPを維持している。企業の側も、子育てができないほどの給料しか払わないことで採算を確保している。[…]でもそれは、GDPの計算上はまったく表れてこないんです。(161頁)
> 道路や駐車場に何十億、下手したら100億円以上かけるということには誰もなにも言わなくて、鉄道会社は一億、いや一銭でも収支がマイナスであれば「赤字だ」と文句を言われる。(171頁)
この本で藻谷と対談している人たちがもっともっと力が発揮できる環境を整えることができたら、日本も安泰だろうになあ……。
選挙のたびに、この国の未来に絶望しそうになる。
政治のニュースには暗澹たる思いを抱く。
日本という国が嫌いなわけではないのに、この国に暮らし続けることが恐ろしくなる。今はまだなんとかなっていても、五十年後、百年後に、いったいどうなっているんだろう。
けれど、このまま破滅へ一直線ということはないはずだ。まともな人たちが無数に存在しているのだから。
きっと日本中に、こうした人たちがいるのだ。ニュースの表舞台に現れないだけで、まともな人たちはちゃんとまともに活動している。それぞれの分野で。
私たちも、彼らに恥ずかしくない行動をしよう。
嘆くだけでなく、怒るだけでなく。
そして将来に希望が持てる未来をつくるのだ。
希望の言葉で一年を締めくくってみました。
2014年、今年もご購読ありがとうございました。
来年2015年も、マイペースで発行していきたいと思います。
見捨てずにおつきあいいただけたら嬉しいですm(__)m。
では皆様、よいお年をお迎えください!! (≧∇≦)b
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藻谷浩介対話集 しなやかな日本列島のつくりかた | |
藻谷 浩介 | |
新潮社 |
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