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週刊 お奨め本
2011年7月31日発行 第457号
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『謎の探検家 菅野力夫』 若林純
¥2,000+税 青弓社 2010/5/22発行
ISBN978-4-7872-3314-1
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そして、この本の表紙を見てみてください。
ご覧になりましたか?
骸骨が散乱する地で、髑髏を手に、髭ぼうぼうの男が、サファリジャケットにブーツという探検家ルックで立っています。
いったいどういうシチュエーション!?
実はこの写真、絵葉書です。
写っているのは、菅野力夫。
明治末・大正・昭和初期にかけて、世界を旅して廻った男。
著者の若林純は、古本屋で偶然この絵葉書を見て、菅野力夫という存在を知りました。それから絵葉書収集をはじめ、菅野研究をはじめ、ついにこの本を著したということです。
菅野は「プロ」の探検家である。
昭和十年発行のパスポートの職業欄にも「世界旅行者」と書いている。
生涯で八回の世界旅行を行い、それを元に絵葉書を作って売り、講演活動をして稼いだ。
旅行・探検以外の収入の途を持っていない、日本では珍しい、もしかしたら南極探検の白瀬矗に次ぐ、日本で二人目のプロの探検家なのである(三人目が植村直己)。
それが成り立った理由のひとつとして、「時代」というものがあっただろう。
誰でもがどこへでも行ける時代に、「旅行家」という職業は成り立ち難い。
もうひとつの理由として、菅野のセルフプロデュース能力の高さがある。
新聞への売り込みをはじめ、講演での獅子吼、各地の有力者との親交、etc…
絵葉書に目をつけて、セルフポートレイトを撮ったのもそのひとつ。
なにしろ自分をアピールするための絵葉書なのだから、どの写真もちょっとスゴイ。
カッコつけたポーズをとっていたり、象に乗ったりラクダに乗ったり、南洋スマトラ島で酋長姿のコスプレしたり(笑)、写真を見ているだけでおもしろい。
表紙からはわからないけれど、頭はつるりと剃り上げている。
髭ぼうぼうで禿頭という奇抜な格好も、己を印象付ける作戦であったろう。
菅野力夫は、大量の絵葉書を作成・販売し、数え切れぬほどの講演をこなし、新聞にも始終記事が載ったが、探検記・旅行記のような出版物を持たなかった。
そのため、資料が埋もれてしまい、謎の探検家として忘れられた存在となってしまった。
本人の生き方も、終生浪人といえるものだった。
徒党を組まず、組織に属さず、富貴名誉を求めず、終生無冠。
その生き方もいいなあ~。
若林が菅野力夫を知ったときには、ネット上の絵葉書コレクターの間では既に菅野力夫という名は知られていたという。
「この人はいったいどういう人なのだろう」という書き込みに溢れ、謎の探検家として有名だった。
有名でありながら謎だった菅野力夫を、初めてきちんと調べたのが若林。
親戚を訪ね、資料を発見し、整理し、まとめ、原稿にする。
たぶん、若林でなくても誰でも思い立ったら同じことはできたはず。
でも、誰もやらなかった。
それって逆に、調べる熱意があれば、どこにでも宝の山はあるんだぞって言われてる気がする。
おもしろいこと、ヘンなこと、不思議なこと、びっくりすることが世の中には溢れてる。
そう考えると楽しいよね♪
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http://www.mag2.com/m/0000099780.html
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『謎の探検家 菅野力夫』 若林純
¥2,000+税 青弓社 2010/5/22発行
ISBN978-4-7872-3314-1
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写っているのは、菅野力夫。
明治末・大正・昭和初期にかけて、世界を旅して廻った男。
著者の若林純は、古本屋で偶然この絵葉書を見て、菅野力夫という存在を知りました。それから絵葉書収集をはじめ、菅野研究をはじめ、ついにこの本を著したということです。
菅野は「プロ」の探検家である。
昭和十年発行のパスポートの職業欄にも「世界旅行者」と書いている。
生涯で八回の世界旅行を行い、それを元に絵葉書を作って売り、講演活動をして稼いだ。
旅行・探検以外の収入の途を持っていない、日本では珍しい、もしかしたら南極探検の白瀬矗に次ぐ、日本で二人目のプロの探検家なのである(三人目が植村直己)。
それが成り立った理由のひとつとして、「時代」というものがあっただろう。
誰でもがどこへでも行ける時代に、「旅行家」という職業は成り立ち難い。
もうひとつの理由として、菅野のセルフプロデュース能力の高さがある。
新聞への売り込みをはじめ、講演での獅子吼、各地の有力者との親交、etc…
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なにしろ自分をアピールするための絵葉書なのだから、どの写真もちょっとスゴイ。
カッコつけたポーズをとっていたり、象に乗ったりラクダに乗ったり、南洋スマトラ島で酋長姿のコスプレしたり(笑)、写真を見ているだけでおもしろい。
表紙からはわからないけれど、頭はつるりと剃り上げている。
髭ぼうぼうで禿頭という奇抜な格好も、己を印象付ける作戦であったろう。
菅野力夫は、大量の絵葉書を作成・販売し、数え切れぬほどの講演をこなし、新聞にも始終記事が載ったが、探検記・旅行記のような出版物を持たなかった。
そのため、資料が埋もれてしまい、謎の探検家として忘れられた存在となってしまった。
本人の生き方も、終生浪人といえるものだった。
徒党を組まず、組織に属さず、富貴名誉を求めず、終生無冠。
その生き方もいいなあ~。
若林が菅野力夫を知ったときには、ネット上の絵葉書コレクターの間では既に菅野力夫という名は知られていたという。
「この人はいったいどういう人なのだろう」という書き込みに溢れ、謎の探検家として有名だった。
有名でありながら謎だった菅野力夫を、初めてきちんと調べたのが若林。
親戚を訪ね、資料を発見し、整理し、まとめ、原稿にする。
たぶん、若林でなくても誰でも思い立ったら同じことはできたはず。
でも、誰もやらなかった。
それって逆に、調べる熱意があれば、どこにでも宝の山はあるんだぞって言われてる気がする。
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