優先座席と昭和生まれのご婦人。

　　　　　奥ゆかしい、昭和生まれのご婦人の所作です。
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　梅田で高校のＯＢ会の帰りに地下鉄御堂筋線に乗った。
丁度、3人掛けの優先座席の一つが空いていて座った。真ん中は30代位の女性。淀屋橋で高齢の女性が乗ってきて、私の前に立った。どうぞと、座席を譲ろうとしたが、いやいや結構ですと、笑顔で辞退した。優先座席なのにね～と、私は隣に聞こえるように言ったが、なんの反応もなかった。難波について、近くに空きができ、ご婦人は私に礼を言いながら、移っていった。終点の一つ手前で、ご婦人は降りて行った。私の前まできて、丁寧にお礼を言って。私は又、優先座席なのにね～と、小声で言った。
終点の中百舌鳥で横の若い女性は元気に、降りて行った。私は、後ろ姿に向かって　”　最低　”　と叫んだ。
台湾では、優先座席には、空いていても、若者は座らないと聞いた事があるが。
私のちょっとした行為に、3度もにこやかにお礼を言って降りていったご婦人。本当に遠い昭和は良かった。昭和バンザイ。