絵画の見かた 池上英洋 著
1,870円 Amazon価格 倉敷中央図書館蔵
絵は、キレイかキレイでないか、構図が良いかどうか、色が好きかどうか・・のような観点で好き嫌いを決めていた。日本ではダントツで北斎。富岳三十六景ではなく富岳百景も持ってます。次には春信。高校の美術の教科書に載っていた彼のピンク色がキレイで、今でもあの教科書をなくしてしまったのが悔やまれます。多くの和作品が海外に出て行ったけど、若冲なんかは残っているのがうれしい。洋画では、ルーブルにも行ったことがあり色々な絵も見たけど、レンブラントや印象派が好きだから、アムステルダム国立美術館やロンドン・ナショナルギャラリーに行けたらいいのにと思っている。
残念なのは、「キレイかどうか」「構図に関して」は鑑賞できても、絵に込められた意味を理解しているかと言われると・・・なこと。私にはそこまでの知識も鑑賞力もないのです。
ぶらぶら美術・博物館なんかで解説してくれるとなるほどって思うんだけど、解説無しでわかるようになったらといつも思っていて、見つけたのがこの本。倉敷中央図書館で借りました。
例えば、ある絵では描かれた5人が色々なものを指さしている。これは5感を表してるそうだ。なるほど、そう言われたらわかる。その解説で、『昔は(見た人は)すぐわかっていたが、今ではそれがわからなくなってしまった。』と書いてあった。おかげで私には解説が必要なのだ。
以前古事記を読んでいた時、解説に『当時の人は「神」と書いてあっても、それが本当の神なのか人間なのかがわかっていた。でも今はもうわからなくなった。』と書いてあったのを思い出した。それ故に古事記や日本書紀を読んでも理解できないのだとね。
昔の人は、貴族と言ってもそんなにたくさんの服を持っているわけじゃない、だからそれを絵に残しておきたかった。レースから透ける肌やシルクの服の質感を描ける自分の技量を画家が示したいための絵がこれとか、どこを見ても読んでも面白い。一気に読むのがもったいないのでちびちび読んで楽しんでます。
こんな本は手元に置いておきたい。買っちゃおうかな。今ならアマゾンで簡単に探せるから便利だ。
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