モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

コバンザメ戦略


国際展示場発、桜木町経由、品川行き・・・。


どうもkurogenkokuです。



昨日ブログでご紹介させていただいた通り、東京ビッグサイトで行われている「東京インターナショナルギフトショー」に出展しています。4年前から「繊維産業の付加価値向上プロジェクト」と題し、秩父の織物関係者のビジネスマッチングの場として活用しています。









ところで4年前、バイヤーを招聘して工房巡りツアーを行ったり、着物愛好家を集めて織物フェスティバルを開催したり、いろんなイベントを展開してみました。
狙いばズバリ「消費者の声を集めて分析すること」です。


その結果わかったのは
・秩父は織物の産地としてほとんど認知されていない
・大正から昭和にかけて作られた銘仙のデザインの評価が極めて高い

でした。
織物の産地として全く認知されていないかぎり、地域ブランドを構築しようなんてのは夢のまた夢です。


その一方で、作り手である織物関係者にもアンケートやインタビューを実施しました。
その結果わかったのは
・作り手の価値観がバラバラでベクトル合わせは困難
・経営基盤がぜい弱でキャッシュフローも乏しい
・大量生産対応力が弱い
・販路を持っていない
・織る(生地を作る)のは得意だが、加工(製品化)するのは苦手

でした。
最初は付加価値の高い商品を開発し、百貨店などに売り込もうとしましたがやめました。
ブランド力がない地域が優良取引先を自ら開拓しようとしてもそんな簡単な話ではないですし、商品開発して売れずに在庫が残ったらたぶん倒産します。

そこで戦略を大きく展開しました。
それが「コバンザメ戦略」です。

一言でいえば、ブランド力があって独自の販路を持つ「メーカー」をターゲットに、素材の良さを体感してもらい、相手先の商品の一部に組み込んでもらうことです。
つまり秩父は究極の「素材メーカー」に特化すること。

上の写真は、試作であって、「こんな使い方がありますよ」という提案。
当然、市場には出回りません。


結果は効果覿面でした。
毎年、いろいろなメーカーとの商談が成立しています。

相手先のブランドの一部に組み込まれるので、産地としての露出度は低いですが、実利が得られればそれでいいかなというのが私の考えです。

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