【フォードの管理論】
フォードは、20世紀初頭においてテイラーの合理性をさらに追求した大量生産システムの基礎を築き上げました。
このシステムの特徴は「標準化」と「移動組立法」にあります。
(標準化)
作業のすべてを時間研究・動作研究により標準化し、ムダを排除しました。
このような作業の標準化により、作業のアンバランスが縮小され同期化生産が可能となりました。
(移動組立法)
仕事そのものがコンベアによって人間のいる場所へ自動的に流れてくる組立方式です。
作業速度をコンベアの速度に合わせなければならなくなるため、大量生産の基礎となりました。
(フォーディズム)
フォードの経営理念のことです。
フォードは利潤動機を否定し、それにかわって奉仕動機による経営を提唱しました。
フォードが考える奉仕動機とは「大量生産によって良質で安価な自動車を大量供給することによって社会に奉仕しすること」と「高賃金によって労働者の福祉を増大すること」といえます。
【ファヨールの管理過程論】
前回、テイラーの科学的管理法の問題点の一つに「全社的管理の視点にかけていた」ことをとりあげましたが、ファヨールは組織全体の管理である「管理過程論」を提唱しました。
(6つの企業活動)
ファヨールは企業活動を6つに分類し、特に「管理的活動」が重要だとしました。
⑥の管理的活動が「予測→組織化→命令→調整→統制)で構成されていることを覚えてください。
①技術的活動(生産、製造、加工)
②商業的活動(購買、販売)
③財務的活動(資金調達と運用)
④保全的活動(財産と従業員の保護)
⑤会計的活動(財務会計、原価計算と統計など)
⑥管理的活動(予測、組織化、命令、調整、統制)
(14の管理原則)
さらにファヨールは管理機能を効果的に遂行するために14の管理原則を提唱しました。
①分業、②権限と責任、③規律、④命令の一元化、⑤指揮の一元化、⑥個人利益の全体利益への従属、⑦従業員の報酬、⑧権限の集中、⑨階層組織、⑩秩序、⑪公正、⑫従業員の安定、⑬創意、⑭従業員の団結
次回から【人間関係論】に入ります。
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