【コトラーの購買意思決定プロセス】
P.コトラーは消費者が製品を購入する際には下記のようなプロセスをたどるとしています。
①問題認知
消費者の購買意思決定プロセスは、問題を知覚してそれを解決したいと感じたときに始まります。
この段階を『問題認知』といいます。
②情報探索
次に認知された問題を解決するために『情報探索』が行われます。この情報は、本来消費者が持っている内部情報と、自分以外から得られる外部情報に分けられます。
一般的に消費者は内部情報の探索から開始し、それでも不充分なときには外部情報の探索を行うとされています。
③代替案の評価
つづいて消費者は、情報探索によって得られた情報をもとに、製品・サービスについて評価を行います。
これを『代替案の評価』といいます。複数の代替可能なものの比較を行うわけです。
④購買行動
消費者は、代替案の評価を行うといよいよ『購買の決定』を行います。
ここで『購買の決定』については、すべて最も評価の高いものが購入されるとは限りません。
その場合にはさらなる候補が選択されることになります。
⑤購買後の評価
購買が終了すると、その意思決定に対して消費者は評価を行います。
その結果については消費者の内部情報として蓄積され、次回の意思決定に影響を与えることになります。
ここで自分の意思決定に対し、なんらか不満足な感じがある時に、消費者はその不快感を減少させるような行動を取ります。
これを認知的不協和といいます。
【消費者購買決定行動のタイプ】
消費者購買決定行動は大きく以下の3つに集約できます。
①反復的問題解決
主に低価格品(日常品)で行われます。
消費者は製品について十分な知識や、ブランドの選好も確立しています。
企業側としては「製品の品質向上」、「サービスの向上」、「試用の促進」などが鍵となります。
②限定的問題解決
製品については良く知っているが、ブランドの知識が乏しいようなときに起こります。
新製品が発売されたケースなどが該当します。
企業側としては「広告戦略の強化」、「店員による人的販売」などが鍵となります。
③拡大的問題解決
製品についても、ブランドの知識についても乏しいようなときに起こります。
自動車などの高価格品に多いようです。
企業側としては「自社ブランドの優位性の提案」などが鍵となります。
最後に「組織購買行動」について触れておきます。
【組織購買行動】
組織購買行動は「消費者購買行動」と以下の点について異なります。
①集団で意思決定が行われる
②取引そのものが専門的知識に基づいて行われる
③組織間取引は比較的長期的な関係を構築する
以上で「消費者購買行動」は終了です。
次回から、マーケティングミックスの4つのうち「製品戦略」について整理します。
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