こだわりの土作り 「くろやなぎ流自然農法」にたどり着くまでの経過を簡単に紹介します
1994年48歳のとき公務員をやめ農業を始める。
無農薬で野菜作りを試みるがうまくいったのは1年目だけで
2年目からは病害虫の被害が多くなり、しかも年々悪くなるばかりで
4年目には満足な野菜は皆無となってしまう。
一方野菜の他に、現金収入を得るために栽培していたタラの木も、4年目にはほとんど枯れてしまい、
このまま農業を続けることが困難な状態に追い込まれる。
その年の秋の終りに畑全体を見渡せる所に腰を下ろし、失意のどん底でぼんやりと畑をながめていた時、
山際のタラの木だけが枯れていない事に気付く。なぜだろうと思いそのタラの木の根を掘ってみると、
その根は山の方へ伸びていて腐葉土の中に広がっていたのだ。
腐葉土の中にはタラの木が生きて行くうえで、欠かすことのできないものがあるに違いない。
野菜作りにも腐葉土を使えばうまくいくのではないかと思い立ち、
雪の降る前に大量の腐葉土を畑に入れて祈るような気持ちで春を待つ。
翌年、なんと病害虫の発生がほとんど無く、良い野菜ができたのである。
腐葉土を畑に入れる方法を「腐葉土農法」と名づける。
「腐葉土農法」から「自然農法」へ
腐葉土農法は畑の規模が小さい場合は何とかなるが、規模が大きくなると物理的に無理なため
他によい方法が無いか模索する。そこで思いついたのが畑に腐葉土ができる状態を再現する方法である。
山の腐葉土は落ち葉が堆積して地面を覆っている状態が続くことによりできる
このことにヒントを得て畑の地面に落ち葉や刈草を敷きつめる、
補助的に米ぬかやストーブの灰、台所のごみなどを入れる。
ただ全面に敷きつめてしまうと作付けができないので、畑の半分に上記のことを実施する。
1年では分解が不充分なので2年待って作付けをする。
今度は前年まで作付けしていた半分に同じ事ことを繰り返す。
敷きつめた落ち葉や刈草の下を覗くとミミズがうようよしていて、良好な土になっていることがわかる。
そして野菜も病害虫の被害がほとんど無く良いものができることから、
無農薬栽培が成功したと思われる
この方法を「くろやなぎ流自然農法」と名づける。
詳しくは健康な野菜を求めて その1