西山さんを偲んで

8月23日に脳梗塞のため緊急入院。
奥様のご意向で「元気にしている」と話す側近の言葉とは異なり、病状は楽観できるものではなかったのだろう。
しかし一命はとりとめ、いつかお元気なお姿を拝見できるものと信じていた。

今日の朝、訃報は突然に訪れた。
『SUB』のオーナー・ベーシスト西山満氏がご逝去されたのだった。

西山さんは蓄音機隊の恩人でもある。
ポータブル蓄音機を担いで皆に聴かせようと思い始めた頃。
「どうせなら」と西山さんがピアノの大塚さんと演奏されてたSUBに飛び込んだ。
ライヴが引けた頃を見計らって、皆さんに蓄音機を聴いて頂きたい旨申し出たのだった。
「しょうもないことするな！」と怒られはしないかと恐る恐る・・・

ところが逆に両御大は大喜び。
数曲熱心に聴き込んだ後、レイ・ブラウンなどのレコード名を挙げ「探して来い」とリクエストまでいただいた。

　

西山さんは多くの若手を育てた。
ジャムセッションで腕を磨かせた。
皆が苦しい練習に耐え、それぞれの個性を伸ばした。
氏の功績は計り知れないものがある。

　　

　　

SUBに入るなり、いつも西山さんの温かい握手が待っていた。
「よっ隊長、いつもありがとうな」が口癖だった。
演奏が終わった時も、今度はこちらから必ず握手。
それは温かさに力強さが加わり、今風に言えば「どや握手」といったところか。

　　

豪快さの中に、人を思い遣る優しさとジャズへの愛を秘めた、かけがえのないミュージシャンだった。
長い間お疲れ様でした。
どうぞゆっくりお休みください。
ハンクと一緒に演奏する前にー

　　

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以下はfacebookへの中野君の書き込みです

（中野 圭人
３１日午前６時１６分、西山満が心筋梗塞で亡くなりました。

今日から明日の１１時までＳＵＢに安置していますのでお時間のある方は会いに来て下さい。

お通夜、告別式はご親族でされるそうです。）