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赤信号を無視して突進してきたのは、なんとイノシシだった――。そんな驚きの光景が、新潟県上越市の国道8号で目撃された。23日、連休中の寒空の下、雪がちらつく中、車が信号待ちをしていた交差点に、まさかの「横入り」ならぬ「直進」してきたのは、一匹のイノシシだったという。
このイノシシ、何を思ったのか、対向車線から一直線に交差点へ進入。ドライバーたちは「え、ウソでしょ」と目を疑ったに違いない。無論、交通ルールを守る義務がないイノシシにとって、赤信号など知ったことではない。だが、それにしても堂々とした態度である。都会なら「歩行者信号が青だと勘違いしたのか?」と冗談も言えるかもしれないが、ここは上越。山の王者たるイノシシにとって、人間のルールなど無意味なのかもしれない。
実は、上越市では今月に入ってすでに5人がイノシシに襲われてケガをしている。市も「警戒してください」と呼びかけていたが、まさかイノシシが「交通ルール無視」の方向で攻めてくるとは思わなかったことだろう。今後、信号待ちの際には、前後左右だけでなく「野生動物の突進」にも注意が必要になりそうだ。
ところで、イノシシはこの後どこへ向かったのか。山へ帰ったのか、それともまだ市内を疾走しているのか。それは誰にも分からない。だが、彼らにとってはこの街もまた、己の縄張りの一部なのかもしれない。そう考えると、イノシシが横断歩道を使う日も、もしかしたら遠くないのかもしれない。
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