おはなし会グループで
定例の勉強会にて
年度はじめの4月
『はなのすきなうし』を選んで語りました。
岩波の子どもの本 11
はなのすきなうし/マンロー・リーフ/ロバート・ローソン/光吉夏弥
スペインの、闘牛の時代。
牧場で育てられる仔牛たち。
みんな戦いごっこしているのに、
フェルジナンドだけは、
そうではなくて。
ひとりで、コルクの木の下にすわって、
静かに花の匂いを嗅いでいるのが好き。
お母さんの牛が心配して、
どうして他のこどもたちと一緒にあそばないの? ときくと
きっぱりと
ぼくはこうして一人で花の匂いを嗅いでいるのが好きなんです、と答える。
お母さんは
息子が寂しがってないことがわかると
安心して、もう放っておいてやる。
ゆっくり語って
花の匂いの心地よさや、
お母さんの気持ちが
伝わるといいなと、思いました。
絵がとても魅力的で
言葉にない多くのことが
絵で語られています。
風刺の効いた、良質な漫画のようなタッチで
花に埋もれてうっとりする仔牛の満ち足りた表情、
コルクの木、
お母さん牛の立ち去る時の堂々たる姿は
何度見返しても味わい深いです。
クマンバチ、
闘牛士たち、
闘牛場のざわめきも、
絵があるからこそ!
講評では、だから絵本を読むのが良い(語りではなく)。との結論でした。
なのですが、
諦めきれなくて。
語り手がイメージを深めて、
訓練すれば、
伝わるのではないかなぁ。
絵がないと、ことばの響きにより集中できます。
まきばでの暮らしは、ふんわり、ゆったり、かぐわしく。
闘牛場のところは、テンポ良く、剣だ槍だのチャンバラふうに。
絵は、画家がお話を解釈したものなので、
語りできけば、聞き手が自由に解釈できるかなと。
最後に、フェルジナンドのしあわせが、伝わると良いなと。
がんばらなくてよい、力を抜いて、って。
そして、ラボ・ライブラリー(音声付き絵本)
THE STORY of FERDINAND
のほうを、聞いていると、
英語を聞くのがいいなあと、やはり思うのです。
英語で
ふぇーじなんど と 力の抜けたふんわり感。
闘牛士たちの呼び方がなんだか滑稽に聞こえる、騒々しさも伝わる。
「ばんだりあろー」が「まっど」
「ぴかどぉーれー」が「まっだぁ」
そして「まーだどーぅ」は … 「そう まっど」
場面の対比がより顕著で、
英語の楽しさが加わりますね。
そして、英語絵本の最終ページには、
岩波の日本語版にはないイラストがあり、
とても心に残る仕組みになっています。
英語で楽しむ
THE STORY of FERDINAND
どうですか?
やってみたくありませんか?
あっこちゃんの
えいごにほんごえほん会で
やろうかな?