ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。
2024年12月のメールマガジン177号のテーマは「争いから共生へ」です
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人間には自分の存在を他者に認められたいという「自己承認欲求」があります。
他者からの声やまなざし、注目を浴びていないと自分の存在が消えてしまうからです。
それくらい自分の存在が不安定なのです。
人間はいつ消えてしまうかわからない不安に脅えて、自己の存在の証明に多くの時間を費やしています。
私とはいくつかに分裂していて、私の中にはもう一人の私(客観的他者の私)がいます。
私が私を反省する時は、自分を見て反省する私と、その私に見られる私に分かれています。(見る私とみられる私)
自分の行いを振り返って、「自分はよくやった」と褒めたり、
「自分は怠けた」などと自分で自分を反省します。
他者の承認を必要としないためには、私の中のもう一人の他者が私を、「自分はOK」と自己肯定すればいいのですが、
ただしこれは、独善的になる危険性があるので気をつけなければなりません。
また、子供時代に意見を言うと、親からの否定や強要、命令、脅迫の言葉が多く強く来る。
子供も当然、自分を受け容れられ、肯定され、認められ、褒められたい。
ところがそれとは全く違う反応・対応の否定や強要、命令、脅迫の言葉は聞きたくないので、
他者の言葉を瞬時に反射的に排除します。
これが繰り返され、他者に対して反抗・反発する自我しか作れません。
他者からの言葉を受け容れなくなります。
自分のことを思って言ってくれた言葉も批難・攻撃と受け取り、聞き入れません。
強要・強制されても親の言うことをきかないと待遇が悪くなるので、きかざるを得ないのが子供の立場です。
親に従いたくない自分と、従わざると得ない自分の折り合いが着かず、心は落ち着きません。
否定は「お前はだめだ」と斜め線を引かれ、自分の存在が抹殺されます。
これでは対人関係がうまくいくはずはなく、勉強にも身が入りません。
そのために、『オールOK 子育て法』があります。
親自身がその親から個としての自分を尊重され、自分の意見を聞いてもらえたなら、子供の意見も聞けるのですが、
親が反抗・反発する自我しか作れなかったら、子供にもその自我しか作れない対応、つまり強要・強制をしてしまいます。
残念ながら多くの人が、この大変生きにくい道を生きます。
人は身体の成長や健康を維持するために、外から栄養を摂り入れます。
心も同じように、他者からの言葉や考え方を聞き入れて、自分で吟味する必要があります。
これができないと、自分の成長はありません。
他者から自分にないものを吸収し吟味し、自分を書き換え修正し、新しい自分を作って成長・発展していく。
子供も大人もこれができれば素晴らしく、親がまず子供の手本となりたいものです。
ところが、人は皆、他者から認められ、褒められたい自己承認欲求があります。
互いに承認・賞賛すればいいのですが、他者と比べて「自分の方が上だ」と争います。
比べた差異が劣等感か優越感を生みます。
比べたとたん競争が始まり、競争は「勝ち負け」になり、勝敗にこだわります。
勝つことは自己愛の備給になり、優越感を得られますが、
優越感を保ち続けるには勝ち続けなければなりません。
これもまた大変なことです。
他者の良いところを摂り入れて、自分を修正し書き換えることに抵抗します。
それは、自分にない他者の良いところを摂り入れる=もらうことは、
他者の方が優位で自分が劣っている、それは負けるという意味になるためです。
「人間は意味(シニフィアン)の病である」と言います。
自分は何と何を比べてどういう意味を作っているか。
養育過程の中で親・家族との関係と対応によって意味の作り方の基礎が作られます。
簡単に言えば、物事をプラスに前向きに受け取り意味づけるか、マイナスに受け取り悪い意味をつけるかです。
当然、適切に満足のいく世話をし、精神発達論が説くような対応をすれば、
子供は歪んだ意味をつけることなく心身ともに成長します。
親に悪意はないのですが、精神の科学の理論を知らないため、親のコンプレックスのまま子育てするしかありません。
無知は罪だと知りました。
人と比べて優劣、勝ち負けで争うのではなく、楽しく幸せに、共に生きる道があります。
それを学ぶ場がLAFAERO1 https://lafaero1.com/ の個人セラピーや各種講座にあります。
詐欺や闇バイトと言われる事件をよく耳にするようになりました。
日本がよい方向には進んでいないことを危惧します。
一人一人が自分を見つめ、気づき、修正し、世の中がよくなることを願います。
( 2024年10月 大澤氏「テーマ別講座:対立と争い」より、筆者まとめ)
ライト.a精神科学研究所 登張豊実
*大澤秀行、LAFAERO1 https://lafaero1.com/の個人セラピー、各種講座があります。
参考文献:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社
詳しくは、ホームページ:https://lafaero1.com/ を参照ください。
*登張豊実 ライト.a精神科学研究所への
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『オールOK』子育て法の個人講座もあります。
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