新年、明けましておめでとうございます。
皆様の健康と御多幸をお祈りいたします。
ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。
2022年1月のメールマガジン142号のテーマは「甘えが子どもの心を成長させる」です。
メルマガより一部抜粋します。
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・・・赤ちゃんにとって食は、母乳が出てくる乳首を吸うことです。
このとき、母乳の出が悪かったり、空腹の不快から泣いて訴えても
お母さん=オッパイがなかなか来ずにこの不快が続いたりすると、
まだお母さんという全体対象に至らない赤ちゃんの中では、
「その母親の部分でしかないオッパイ=悪い(黒い)乳房が自分に苦痛を押し付けいていると空想する。」とメラニー・クラインはいいました。
・・・オッパイを飲みながら温かく柔らかい乳房に触れたり、
オッパイを飲むだけでなく、乳首をなめたりしゃぶったり吸ったりして遊びます。
ここで、オッパイ“は食”から“おもちゃ”の機能に変わりました。
これは生理的“欲求”から、“欲望”への変容です。
人間の心・精神の成長です。
そして最初の欲望の自覚が“甘え”です。
“甘え”は精神世界、心の芽生えです。
・・・そこから更に“オールOK”によって、心・精神をつくっていきます。
・・・心地よい授乳体験があって“甘える”ことができます。
クライアント達は「甘えが分からない」、「甘え方が分からない」と言います。
甘えを知らない親・大人が、子ども・他者から甘えられると腹が立ちます。
「私だって甘えたことがないのに、なんであなたが甘えるの」
「甘えたいのは私の方よ」となり、
母親は子どもの正常な心の発達である甘えを受け入れることができません。
お母さんの乳房で遊ぶ行為は、後に離乳食が始まり、
このとき、幼児は食べ物で遊んだりします。
しかし、“躾”と称して食べ物で遊ぶと怒られます。
“オールOK”ですから怒らないことです。
・・・こういった人間の成長のプロセスとその理論的理解がないと、
ただ叱って禁止するだけで終わってしまいます。
・・・正常に発達すれば、愛着は2歳から7歳までに学習することです。
愛着は更に成長していくと、母以外の他者や、物・事に広げられていきます。
ここで愛着を学習できなければ、自分以外のものへ関心を向けることもありません。
・・・本来の人間の成長の過程を知ると、自分に足りないものがたくさんあることに気付かされます。
それでも知ることで遅ればせながらも、精神の時を進ませるための理論を
フロイトやラカンなど先人たちが残してくれました。
2021年12月 LAFAERO1 『こころの科学講座』より
ライト.a精神科学研究所 登張豊実
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