ライト.a精神科学研究所

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ライト.a精神科学研究所メールマガジン168号の発行お知らせ

2024-04-29 17:01:01 | 日記

 

ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。

 

2024年3月のメールマガジン168号のテーマは「子供を犠牲者にしないために、親が自らに気づく」です

  

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特に子供に接する時間が多い母親は、子育ての過程で自らの子供時代のコンプレックスが出てしまいます。

 

 

口唇期(0~1.5歳)は言葉を喋れない赤ちゃんは泣くことしかできません。

 

泣くとお母さんは赤ちゃんのもとに駆けてつけて、時間を見てお腹が空いた頃だろうと授乳し、おむつをみて換えます。

 

それでも泣き止まないとお母さんは何が原因かと探りますが、わからないと困ります。

 

 

家事で忙しいこともあります。

 

仕事を持っていればなおさらです。

 

他の子どもの世話・対応もあり、授乳でさえ「早く飲んでくれないかな」

 

「そろそろいいんじゃない?」「お母さん、忙しいだけど」などと思ってしまうことはないでしょうか。

 

このお母さんの心は赤ちゃんに届いてしまいます。

 

こうならないために、最低でも1.5歳までは、赤ちゃんの傍にいて世話に徹することができる環境、周りの協力が必要です。

 

 

お母さんは赤ちゃんに微塵も要求したり文句を言ったりしてはいけなかったのです。

 

精神分析が説く精神発達論はそのように言っています。

 

どんなに泣いてもぐずっても適切に世話された赤ちゃんだけが、申し訳ないと感じ、感謝を学ぶと言います。

 

 

私は残念ながらそのような養育を受けた人と出会ったことがありません。

 

そして、私自身もそんな育ち方はしていないし、また自分の娘たちにもできませんでした。

 

母とは“与えて求めない心を持って養育する人”です。

 

その母に育てられた子供は、人に与えることを知っていて自然にできる。

 

そんな人たちが作る社会は戦争などないはずです。

 

 

更に、肛門期(1.5~4歳)にはトイレットトレーニングが始まります。

それにはまず、子供自身が自分の内部知覚によって排泄欲求を感じることです。

 

ここで子供の内部知覚ではなく、外からの命令指示で「トイレに行きなさいい」と言われたら、子供の感覚は無視されます。

 

それほどトイレに行きたくなくても、連れて行かれれば出ることもあるでしょう。

 

しかしこれをされたら、子供は自分で感じる必要はないので、自分で感じようとしなくなくなり、ついには自分で感じなくなるでしょう。

 

笑い話のようですが、ある母親に支配された息子は、自分の結婚式でおしっこを漏らしてしまいました。

 

その息子が「だって、お母さんがトイレに行けと言わなかったから」とお母さんに言いました。

 

あり得ることです。

 

 

また、威嚇と恐怖で支配してしまえば子供はどうしようもありません。

 

親の言いなりの、親にとって都合のいい子になります。

 

威嚇と恐怖・命令指示をすると、肛門期の発達課題である“自律性”の学習ができません。

 

肛門期の子供は自立歩行し言葉を喋ります。

 

自立歩行によって自分の行きたいところへ行きますが、「そっちは危ないから、だめ」「それはしたらだめ」と止められたら行動の自由はありません。

 

これでは囚人と同じです。

 

親は子供が小さいうちは自分の思い通りになり喜んでいるでしょうが、子供が思春期になるととんでもない、子供からの反逆が起きます。

 

家庭内暴力、不登校・ひきこもり、リストカット、摂食障害等など、自殺企画に至るまで様々な形で表現されます。

 

例え思春期をやり過ごしても、次は社会に出る時に何らかの問題が起こります。

 

それも表現しなければ、生きていても楽しくない、喜びもない。

 

破壊衝動が動きだすためいつ、病気・ケガ・事故等何が起こるかわかりません。

 

早く出してくれれば、早く対応できますが、後になるほど大変になります。

 

今、特に問題がないからと安心はできません。

 

親が子供にした不適切な対応は、いつか必ずその報いを受けます。

 

それは仕方のないことで、何処で親が気づくかです。

 

 

母親は子供を自分の思う通りに支配し、子供の感覚や意思を尊重しません。

 

何故でしょう。

 

それは母自身がその母から同じように思い通り支配されたためです。

 

それをされ続けた母は、やっと自分が思い通りに支配できる子供という対象ができました。

 

これは手放せないし、止められません。

 

支配された母は子育ての場面で支配する主体として生き返ります。

 

自分が子供の養育を通して蘇るしか方法を知らないからです。

 

結果、子供は母以上に支配され苦しみ、犠牲者です。

 

それを精神分析は止めることができます。

 

子供に同じことをするのではなく、分析場面で語る主体として蘇ります。

 

「語る主体は何を語るか、欲望を語る」とラカンは言いました。

 

そうして私も精神分析に救われ助けられました。

 

ライト.a精神科学研究所  登張豊実

 

 

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