「手紙」東野圭吾 を読みました。凄く読み応えがあって、本年度読んだ小説の中で、ベスト3に入る作品でした。
恥ずかしながら、何度かボロ泣きでした。
映画「手紙」も見て来ちゃいました
「手紙」映画感想
東野さんの本は、今まで、「白夜行」、「幻夜」、「どちらかが彼女を殺した」 の3冊だけですが、読んだことがあって、中でも白夜行は、すっごく面白かったのですが、この「手紙」も、白夜行も、底辺で生きる人の辛さみたいのが、凄く上手く描かれている小説だと思いました。この小説って、2001~2002年に渡って、毎日新聞日曜版に掲載されていたものなんですね。
何故人を殺したらいけないのか?という事についてや、自殺というのは、自分を殺すこと・・という説明も、凄く色々考えさせられて、本当に読んで良かった!読む価値の凄くある作品だったな、って思いました。
是非、中学生とか若い子達にも読んで欲しいな、って思う内容です。きっと何か思う処が有るに違いないって思います。ちょっと厚めの小説なので、読むのがおっくならば、映画版でも良いと思うし!(って映画は、まだ未見なので、なんとも言えないのですが・・)
この小説で、被害者の立場、加害者の立場、色々な事を深く考えさせられました。詫び状(手紙)を送り続けること、それは送る方からすれば、一つの誠意であったはず。しかし、受ける被害者側にとってみれば、複雑な心境であることを、この小説を読みながら、始めて気がついた次第でした・・・。もう送らないでくれと言うのも、読みつづけるということも・・・両方・・・。
★ネタバレ 文字反転して下さい★
「甘栗を取ろうとした」というのが、凄く辛かったです。それが、お兄さんの記憶違いだったっていうのも、またやるせなかった。
ところで、私は図書館の本を借りたので、知らなかったのですが、書店で販売している本の帯には、絶縁の意思を手紙にすることが書かれていたとか!!これは、知らないで読んだので、衝撃がありました。知らないで読んだ方が、よりいっそうインパクトが強くて良い様な気がしました。あの女の子が、彼のかわりに、なりかわってきっと手紙を送りつづけるんじゃないかな・・・?というのは、なんとなく想像がついたのです。でも、絶縁状を出すというのは全く予想外でしたし、そこで終わるんではなくて、その後、刑務所に慰問に行って、合掌している兄を見る・・・というシーンで終わるところが、またとても良かったのでした。なんか今書きながらも、また思い出したら、涙が出そうになってきた。以上
この小説の兄は、良い人だし、事件を起こした後、凄く反省していたから、読んでいて、とても可哀想になってしまいました。弟にしても、なんとか良い方向に進んでくれ~!って願いながら読んだのです。この兄弟に関しては、そうだったのですが、世の中の犯罪者の中には、罪を犯しても、たいして反省してない人や、とんでもない人も混ざっているのも事実ですよね。みんなが、あの兄弟みたいな人達な訳じゃないのが、また辛いところ・・・。
(あらすじ・内容)
武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。判決は、懲役15年。それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴・・・
ちなみに映画版が、見たくてしょうがないんですが、映画館で見たら、きっと号泣間違いないと思うので、辞めて、レンタルになるのを待ちます。私ってば、あまりに映画館でボロ泣きすると、風邪を引いてしまう人なんです(こういう人って、いるのかな? 泣き過ぎると鼻が一杯出て止まらなくなる+映画館の暖房・冷房で鼻と喉をやられるのかも)
しかも映画版は、あの小田和正の「言葉にできない」がかかるとか。こりゃ反則です。あの曲かかるだけでも、相当ヤバイ。小説ではジョンレノンの「イマジン」が何度も出て来て、キーポイントな音楽になっていました。
映画「手紙」は、生野慈朗監督 山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカ、吹石一恵、尾上寛之 他
写真見たところ、兄の玉山さんの頭を刈り上げた姿の写真、見ただけで、なんだか・・・。あのシーンを頭で想像しただけで、涙が出そうになってしまいます。弟は、また山田孝之。白夜行でも、彼が主演だったし、またですね。でも、こういう役がとても合うわ・・。早く映画を見たいなー!!!
白夜行 東野 圭吾 小説読んだ感想
「白夜行」小説・ドラマ比較と、「幻夜」感想
確かめなかったのですが、こちらのエントリーを読んで「手紙」が平積みしてあったことを思い出しました。
これも読んでみたくなりました。
あ、そうなんですか、最近「言葉にできない」が映画の「手紙」の効果で、また有線とかラジオでかかる頻度が増えたりしてきたのかもしれませんね。
私は、まだ映画は見てないのですが、小説の「手紙」はお薦めですよー!
現実の厳しさに打ちのめされました。
思い出すだけで、暗くて重たい気持になります・・。
いえ、それでもこの作品好きなんですよ!
それにしてもその帯許せませんね。
図書館で借りてよかったです。
映画はCM見ただけでぐっとくるので、
見たら泣くでしょうね・・。
本当にね・・・。読み進みながら、今度は、どんな苦難がやってくるやら・・・って、緊張しちゃいましたよ・・・。
でもjuneさんも、この作品お好きなんですね!
その帯、どうして、ああいうネタバレっていうか、書いちゃうんでしょうか・・・?
でも、作者の東野さんも、その辺りはOK出しているのですよね・・・?ちょっとそういう事情は知らないのですが・・。
映画も見てみたいですね
ラストシーンで小田和正が流れてきたときには、泣きすぎて大変なことになってました
映画は玉山鉄二が坊主になっていて、今までの印象とちょっと違いました。それがまた新鮮ですよっ!
前回の記事の「東京タワー」ドラマ見ましたよ。
うーん、私の中では小説とちょっとイメージ違ったかな。小説と別物のドラマという感じで見れば、素晴らしいドラマだったと思いますが、ドラマ後半のお母さんの闘病生活がちょっとかわいそう過ぎて、途中で見るのやめちゃいました・・・。
映画はどんな感じになるんだろう~?見たいような、見たくないような・・・。
映画では、直貴が目指すのは音楽じゃなくてお笑いなんですよね。
だから「イマジン」はかからないんじゃないかなあ…
結構あの歌もキーポイントなのにね。
あ~~honeyさんも、言葉に出来ないで、やられちゃったお一人でしたかー。
この前TSUTAYAの11月の小冊子に、玉山鉄二のインタビューが載ってたのを読んだら、この手紙の役に、はまってしまった事などが書かれていて、それを読んで更に映画に興味が湧いちゃったんです。別にとりたてて、玉山さんが好きとかってのは、なかったんだけれど、役者になって始めて全てをかけて?演じた役とかって書かれていたので。
東京タワー、honeyさんも見てたんですねー。
確かに、小説とドラマは別物って感じで見た方が良かったかもです。honeyさんが見るのを遠慮しちゃった、辛い闘病の部分ですが、ここはドラマ版は、あまり描いてなくて、辛さは小説の方がすごかったです。小説のここらの部分は、私も辛すぎて、読むに耐えなかった(読みましたが・・・2度読みたくない)
そうなんです・・・子供の頃から、そうだったのです・・・。(昔は家でTV見てても・・。アニメのハイジとか・・)
今も、家で映画やドラマ見てる時に、たまたま両親が来ると、「あんた、それ可哀想なヤツかい?泣きすぎると風邪引くからね!」って言われます・・。
>映画では、直貴が目指すのは音楽じゃなくてお笑い
そうなんですってねー!これ聞いた時は、びっくりでした。
なんだか、山田孝之のお笑いのシーンって想像がつかない。
でも、キャストは動いていました。
特に…山田くんと、社長の杉浦さん。
ストーリー的には、東野さんの得意の重~~い奥の深い話だなと思いましたね。
東野さんの本は、重くて、悲惨な生い立ちとか境遇の人が出て来ることが結構ありますよね。
でも、そういう話し、結構好きだったりしますw
東野さんは、白夜行を最初に読んで、はまって、幾つか読んでみましたが、まだまだ少ししか読んでいないので、他も色々読んでみたいです