
松山ケンイチ君と菊池凛子さん主演、私の好きなトラン・アンユン監督で今年映画化されると知り、苦手だったこの本を、また20年ぶりに再読してみよう・・もしかしたら今なら楽しく読めるかも?と手に取りました。
→トラン・アン・ユンまとめと、「シクロ」「青いパパイヤの香り」
最初に「ノルウェイの森」を読んだのは、自分が23歳くらいの時でした。この作品に至るまで、村上春樹さんの新作が出ると欠かさず読むほどの大ファンでした

村上春樹を好きになったのは、自分が18歳くらいの頃、「午後の最後の芝生」ってのを読んでからでした。
そんな私が、上下巻からなっていて、表紙が赤とグリーンで凄く洒落てるこの本を、ワクワクした気持ちで手に取ったものの、その内容が自分の好みじゃなかったこと、今までの村上春樹の作品と異なった小説という印象に、かなりがっかりしたのですよ・・・。

で、20年ぶりにノルウェイの森を読み始めて、上巻の途中までは、面白いじゃない?






私は、突撃隊という、ちょっとどもりの地図好きな男の子の存在が好きでした。彼が前半で消えてしまったのも残念でした。とっても良いキャラで面白かったし良い味出していたのに・・・。こういう素朴なエロがらみじゃない子が最後までスパイス的に存在していてほしかった。後半は、もう誰もかれもがエロばっかりですよ。あ~~うんざり。
でもね、さすがにうまいと思った部分も色々あったんです。まずは、キズキと直子と僕という、この3人が僕を介して上手く行っていた微妙なバランス!
僕の孤独感とか、キズキを失った後の宙ぶらりんな感じとかは村上さんの真骨頂。

あと、20年前読んだ時は、東京の地名とか土地勘がゼロだったけれど、今はやや解る様になっていたので、あ~あの辺りを歩いたんだな・・・とか、ぼんやり解るのが嬉しかったです。
☆以下ネタバレ 白文字で書いています☆
冷静に考えてみると、自殺した人が多すぎ。

それと20年前一番インパクトがあったレイコさんとレズの美少女との部分。最初に読んだ時は、これはショックだわ、こうなるのもしょうがないかな・・・・って少々思って読んだ記憶があるんですよ。でも、今自分に子供がいて、再度読んでみると、レイコさんにとっての子供の存在っていうのが全然感じられないんですよね・・・。

それとね今回読んで、直子のご両親のことを考えちゃいましたよ・・・。何でも一番になっちゃう優秀な長女が自殺し、その後、次女が恋人の死により、精神を病み、結局は自殺してしまうだなんて、どんなに悲しんだだろうか??と想像を絶する悲惨さですよね・・。

今はやっぱりつい親の立場になって考えてしまうようになっていたみたいです・・・。☆以上
なんだかんだと文句も多く書きましたが

ここで書いてます→小川洋子さんと村上春樹さんつながり
あと、「ノルウェイの森」を読みながら、村上さんのこういう処が好きだし、今もこういう部分は変わってないよな、って思った場所があって、前半の途中でね(文庫本90頁)
「~~ストが解除され機動隊の占領下で授業が再開されると、いちばん最初に出席してきたのはストを指導した立場にある連中だった。彼らは何事もなかったかのように教室に出て来てノートを取り名前を呼ばれると返事をした。~~~そして彼らはスト決議の時には言いたいだけ元気な事を言って、ストに反対する学生を罵倒し、あるいは吊し上げたのだ。
僕は彼らのとろこに行って、どうしてストをつづけないで抗議に出て来るのか、と訊いてみた。彼らは答えられなかった。~~彼らは出席不足で単位を落とすのが怖いのだ。そんな連中が大学解体を叫んでいたのかと思うとおかしくて仕方がなかった。そんな下劣な連中が風向きひとつで大声を出したり小さくなったりするのだ。
そして、僕はしばらくのあいだ講義には出ても出席をとるときには返事をしないことにした。そんなことをししたって何の意味もないことはよくわかっていたけれど、どうでもしないことには気分がわるくて仕方がなかったのだ。しかしそのおかげでクラスの中での僕の立場はもっと孤立したものなった。」
という、村上さんの一風静かで冷めた様な風に見える中にも、シッカリそういう頑固なまでの彼の一本通った考え・・というか・・・そういうところ好きです。
この前もイスラエルで、なんとか賞の授賞式で、すっ~~~ごくカッコイイ処を見せてもらって、感動しました


またちょこちょこ、過去の作品の読み直しand未読の作品も読んでみたいな~と思っています。最近のでは、安西水丸氏との「うさぎおいしーフランス人」を読みました。
W村上 とか言われて
村上春樹と村上龍の作品が人気があった時でした。僕は何故か「クリスマス」にこの作品を!と宣伝している本屋とかがあり、あまりの売れ行きに買う気がなくて素通りしていました。
単行本の勢いが納まり、文庫本になってから、他の村上春樹作品が面白かったので、この作品もそろそろ読んでみっか!と思って一気に買って読んでみたのですが、うーん。身体から気力が抜けていくしんどさというか、これがクリスマスって装丁の色の組み合わせだけで変だなとか。あんまりピーンと来なかったんですよ。
再読するかもと一応、置いているんですが、なかなか再読しようというところまではいっていません。村上春樹は凄いなと思っているので、この作品でも、その凄さを感じてみたいと思ったりするんですが・・・
私個人はもう、他のハルキ信者と同じく、もう、好きで好きで。
多分、今でも、3行読んで貰えば、ああ、それ、上巻のこの辺、ってぱっと開けると思います、それくらい読み込んだ本です。
読み返すことが気恥ずかしいんで、読み返してません。
多分読んだときと同じせつなさがぶわっとくるのが分かるから。
どこが好きかというと、latifaさんが苦手っていったとこがそこはかとなく・・・
でも、苦手でも、好きなシーンをきちんと見つけている姿勢が好感が持てます。
私は結構ダメって思ったら割と全部苦手に。
エロはね、そうですね、分かります、全くそのとおりだとも思います。
以前島田雅彦さんかだれかが言ってました。
でも、私は何て言うか、他者と深く結びつくっていう、そういう、上手く言えないけど、痛みがね、今でもすごく胸を掻きむしられます。
表紙を見るだけで。
ケンイチ君はファンだけど、菊池さんはね・・・
脱がないでくれたらいいな。
あの人、何て言うかね、うん、仕事恵まれてますけど、もう、二度とぬいだとこ見たくないですね。
ここんとこ体調を崩して寝込んでました。
latifaさんは元気ですか?
そうでしたよね~!W村上って~懐かしいな~
>何故か「クリスマス」にこの作品を!と宣伝している本屋とかがあり
そうだ、そうだ、そうでしたよね
>あまりの売れ行きに買う気がなくて素通りしていました。単行本の勢いが納まり、文庫本になってから、他の村上春樹作品が面白かったので、この作品もそろそろ読んでみっか!と思って一気に買って読んでみたのですが
くふふ☆そういう心理、凄く解ります。私もあんまり話題になっちゃうと読む気がなくなるというか買う気が失せるんですよ。今は仕事上、とりあえず売れ線とか受賞作はチェックしておかないとな・・と読む様にしてますが・・(図書館で借りてですけどね)
なるほど~~!そういう経緯で読まれたんですね。
でも、存在する音楽さんも、結局の処、ノルウェイの森は今ひとつだったみたいですね
体調いかがですか・・・そうかぁ・・・調子が悪かったんですね・・・この週末ゆっくり休んで良くなっていると良いな・・。
>3行読んで貰えば、ああ、それ、上巻のこの辺、ってぱっと開けると思います それくらい読み込んだ本です。
そんなに?!
ちなみにそこまでの本って、私は一冊も無いみたいです・・(そういう本に出会いたいな・・~
>どこが好きかというと、latifaさんが苦手っていったとこがそこはかとなく・・・
うははは!
>手でも、好きなシーンをきちんと見つけている姿勢が好感が持てます。私は結構ダメって思ったら割と全部苦手に。
一応村上さんのファンなので、好きな処はあるんですよ。でも、ダメって思ったら全部ダメってのは私も普段そういう事が多いです。
>エロはね、そうですね、分かります、全くそのとおりだとも思います。以前島田雅彦さんかだれかが言ってました。
そうなんですか?!是非その記事というか発言を読んでみたいな!!!
松ケン君が演じるのは結構合ってると思いました。彼が演じたら、それほどワタナベ君に怒りを覚えずに済みそう(スイマセン・・・どうもワタナベ君にはカチンと来ちゃうんですよ) 加瀬君が若かったら・・って意見も多いみたいですけど、加瀬君だとエッチ度が低いから、松ケン君の方が合ってるかと思います。
で、、、菊池凛子さんはね、そうなのよね~その通りです・・・うん・・・。
これ未読なので読もうかなぁ~と思っていたんです。
latifaさんは苦手なのね?
じゃー私もダメかなぁ~
でも映画化になるんだし、もう少ししたら読んでみたいな。
ちなみに村上さんの本て、昔何かを読んだんだけどイマイチ好きじゃーなかったの。
でも、大家だから気になっていたんだぁ~
まぁ~私は感じ方が変わっているかもなので、村上さんの良さが分からないんだろうなぁ~
この作品では、セクシーさは村上さん、全く意図していないと思います、確か、何かのインタビューで仰ってました。
どんどん書けば書くほど、エロが薄らいでいくような、いや、どういう言葉だったかなぁ・・・
とにかく、即物的に書き込むことでエロとは全く反対の何かが抽出出来ると思ったんでは。
彼の言葉は覚えてないんだけど、私はそういう風にとらえました。
私も特に突撃隊の話が好きなんです。
私は今はしをんさんの「神去なあなあ日常」を読んでいます。
うーん、これは、何て言うか、しをんさんらしさがない、発注が来たから作りました、みたいな感じの話です。
作家で食べてくにはこういう器用さもアピールしとこう、みたいな。
体調はね、ま、うん、結構大変です・・・
仕事には行けてるし、家事も出来るんだけど。通院しながら何とか頑張ってます。
ここに来てお話すると気持ちが安らぎます。
そうかあ、昔読んでいまいちだったのね?その作品によっても、自分にとっての当たり・外れってあるよね。
私は村上さんの初期の作品はたいがい好きだけど、ノルウェイの森は苦手なんだぁ・・・。
由香さんは、そうだなあ・・・どうだろうか・・・
でも、由香さんの感想も是非聞いてみたい~~。もし嫌いだな、って思われたなら、お仲間発見って事で、それはそれで嬉しいかも・・・
> この作品では、セクシーさは村上さん、全く意図していないと思います、確か、何かのインタビューで仰ってました。
違うんだ~
でも、村上さんは、この小説でエロ部分を多く書いたのは、エロを書きたかったのではなくて、むしろ一杯そういう描写を入れることによって、エロとは全く反対の何かが抽出出来ると思ってそうしたんじゃないか?って事だけれど、そうかもしれないですね! 村上さんが、エロについて語りたいわけがないと思うんで・・・・。(あ、そういうの語っても良いんですけど、村上さんって違う事に興味がありそうというか、死とか孤独感とか、そういう方に言いたいことあるみたいな気がするので・・)
でもね、私は、エロ描写をわざと少なくして、でもエロさを感じる小説や映画ってのが基本大好きなんですよ(爆)だから、エロが多くて、でもそうじゃない部分を感じる作品ってのは、もしかして苦手なのかも。とはいえ、「ラマン」は好きなんですけどね(矛盾しまくり~~(^▽^))あれは日本人が出てないしな。日本人がエロしまくりってのは、どうも苦手なんです(←こりゃまた勝手な・・・
突撃隊、牧場主さんもお好きでしたか~!!あれは誰がやるんでしょうね?楽しみー。削られちゃったりして・・・
> しをんさんの「神去なあなあ日常」を読んでいます。
ほほ~~。そうなんですか・・・。でも読みますね! 今、もうすぐしをんさんの新しいエッセイが届くはずです。タイトルなんだっけか・・・最近もう名詞が出て来なくて、覚えられなくて、困ります・・・。
体調、早く寝て完全復帰してください!!
私も突撃隊、もっと話に絡んでくるのかと思ってましたー。
なんとなく淡々とモノゴトが進んでるという感じでした。まだまだ村上ワールドが理解できてないのかな?私(笑)
しかし、これ、どーいう風に映像化されるんだろう??原作そのままだったら3分の1ぐらいはエロ話なような・・・(笑)
原作がどういう風に変わるのかという点で、ちょっと映画は見てみたい気がします。
やっとコメントできる~、ふぅ~(忙しくて・・・)。
さて。『午後の最後の芝生』ですかー、渋~♪
あの短篇は、ハルキさんの奥さんが一番好きだとおっしゃっていたような気が・・・。
で、『ノルウェイ』ですが、latifaさんが当時、そう感じられたのも当然のような気がします。
ハルキさんが最初に書いた(そして今のところ唯一の)リアリズム長編小説ですもんね。
しかも、それまで自ら「禁じ手」としていた「死」と「セッ○ス」がテンコ盛り。
面食らいましたね。。しかもあの異様な売れ方!! 社会現象って言ってもよかったよね。
まぁ、自分の昔話は止めておきますが(笑)。
映画は、もう松ケンのワタナベくんだけに集中したいと思います。
私は、ハツミさんをどなたが演じるのかが気になる・・・。
ところで、小川洋子さんもハルキストでいらしたのですね。
『猫を抱いて象と泳ぐ』をもうすぐ読みま~す。
うちはね、学校と一緒に図書館も一週間休みだったんですよ!
新型インフーのせいで、大変な日々ですよ、トホホ・・・。
ではでは、またね~。