以前より中島義道さんの幾つかの本のタイトルが妙に気になっていて、手始めに「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?」を読んでみました。次に「私の嫌いな10の人びと」も読みました。死んだらダメな理由は、結局の処「悲しむ人がいるから」ということ・・・なのかな。
2冊読んだ感想は?というと、結構びっくりな本でした。
なるほど~って思う部分や、私もそうかも・・って部分もあったし、それはどうかな?、それはちょっと・・・って思う部分もありました。
でも、とにかくこの中島さんって人の行動(年賀状を辞めるという徹底ぶり・・)や考え方(大学の会議・・)には、びっくり。潔いともいえるけど、日本で暮らすという事は、回りとの協調性が必要なので、そこをザッパリそぎ落として・・というのは、難しいだろうなあ・・・と思ったりもしました。
子供の頃、中島さんが偏食が酷く、運動嫌いで、同級生と興味が全く違っているため会話が当然はずまず仲良くなりにくかったそうです。学校で「給食、外遊び、遠足」など、「みんな」が好きな事が好きじゃないごくわずかなマイノリティであったことが、この中島さんって人の性格形成に大きい影響を与えた様子・・・。
この楽しいはずの「給食、遠足」が苦痛な子供もいるということ・・・という部分には体育嫌いの私もさすがに衝撃を受けてしまいました。確かに多くの人にとってみれば「みなさ~ん、明日は楽しい遠足です!」「男の子はみんなお肉が好きだよね」って普通に話してしまうことだけれど、全員がそうではないんですよね・・。そういうことを、この本読んで初めて気がついた次第・・・。
給食でお肉を入れられることが嬉しいどころか苦痛な少年、、、。中島君は小学校の頃、ほんとに可愛そうだったな・・・って思いました。
「みんな」というのが全員じゃないこと。気がつかないだけで、どんな処にもごく少数のそうじゃない人がいること、多数決というのは酷なこと・・・色々そのあたりは考えさせられたし、共感もしました。
それと、中島さんは「どうせ死んでしまう… 」って事を小さい頃から、ず~~っと思い続けて今も思っている人。それでも哲学書を読みあさったり、哲学について長年研究思考しつづけてきたせいもあってか、それと現在まで結構長く生きてきた為もあるのか、ずいぶんその悩みとも折り合いをつけられるようになった様子・・・。
実は私も小学校の1,2年生のころかな?毎日一番よく考えていたことっていうのが「死」についてでした(その時点で身内やペットなど身近な存在で、死というのを見たことは無かった) あまりにもそのことばっかり考えて暗く悩んでいるので、母親が家庭訪問の際、担任に相談していたんです。それを私はこっそり柱の影から聞いちゃってました。
親に相談しても「また??」って呆れられるし、友達やクラスメートに話しても、あまりとりあってもらえないというか・・「死ぬのって怖いよね~!」って事は共感してもらえるんだけど、私みたいに堂々めぐりに悩むって事は異常な様で、死について悩んでいる・・ってことは、話さない方が良いだろうな・・・と子供心に解ってたみたいで・・・。だから、自分の心の中でもんもんとしてたんです。
だからと言って、その後私は哲学的な勉強をしたとかってことは全く無かったし、だいたい小学校4年生くらいにはその悩みからも知らず知らずのうちに解放された様で、それ以後、大人になってからも、もうそういう事で悩むことは全然無くなったのでした。
ところで中島さんには、奥さんも息子さんもいらっしゃっるんですが。不思議なもんで、この父を持つ息子さん(オーストリアにいる)が、父とは違って社交的で?ごく普通な青年なんですよね。クフフ・・・
それが父はまんざらでもない様子なのが(本人は意識してないだろうけど)文章からかいま見れて、頑固偏屈人嫌いオヤジも少々親バカなんだな、と思いました。(スイマセン)
この中島さんが、「東京タワー」黒木瞳主演のを、V6の岡田君目当てで見に行ったというのにはびっくり
「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?」は4つ☆ 「 私の嫌いな10の人びと」3つ☆です。
しかも小学生や中学生くらいだと、人と違う意見を言うと仲間外れにされたりするので、嫌でも合わせるしかないのが辛いところです
latifaさんは小学生のうちから死について考えていたのですか。
私は高校生の頃だったと思います。
でもそういう悩みは、時間が経つと自然と解決していきますよね☆
明確な答えは出なくても、ある程度区切りがつくというか。
なかなか考えさせられる本のようですね。
>人と違う意見を言うと仲間外れにされたりするので、嫌でも合わせるしかないのが辛いところです
こういうのって、日本ならではの国民性の様ですよね・・・。こういうのが苦手な人は海外に移住って手もあるかと思いますが(この作家さんの様に)
でもね~そうは言っても、簡単に海外移住も出来ないし・・・。
私は、少数派の意見とか、立場になることも結構あったかもしれないな~。運よく仲間はずれとかにされたり・・って事はならずに済んだけれど・・、もし運が悪かったら・・・。
大人になっても、回りに合わせる・・っていうの、日本では有る程度しょうがないことですよね・・・。
ところで、はまかぜさんは、高校時代に、その「死」について悩んでいたとは~
多感な時期だし、辛かったのではないでしょうか・・・。
そうそう、自然と解決していきますよね。区切りがつくというか、諦め?みたいな心境というか・・
この中島さんの言ってる事、半分くらい共感して、半分くらいはそれはどうなの??って思ったりもしました。回りで誰も読んだ人がいないので、機会があったら是非、はまかぜさんもお読みになって欲しいな~。誰かとこの本とかについてお喋りしたいな と思っているので (無理に薦めてませんので、気が向いたら~で^^)