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燕は戻ってこない
とても面白かったです。4つ★~4つ★半
桐野さんの本を読むのは、そういえば少し久しぶりかも。
彼女の小説って勢いがあってぐいぐい迫って来るのよね。
最初に彼女の本を読んだのって「OUT」だったと思うんだけど、その時と同じ位の熱量を感じましたよ。
届いた時には本の厚さに腰が引けたものの、読み始めたら凄く引き込まれて一気読み。
調査や取材をしっかり綿密にされて書かれたのが推察できる。
内容が濃いけれど、解りやすく、とても読みやすい。
代理出産のシステム等はここまで詳しく知らなかったので、とても興味深かったです。精子バンクの事は知っていたけど、卵子も20代以内50万で・・ってのがあるのね。
北海道から出て来たリキや友人の貧困生活の様子、故郷の様子等も丁寧に描かれている分、分量が多くなったのね。
バレリーナの基は一貫して意志が固かったし迷う事は無かったけれど、リキと悠子が悩む悩む!(それも解るんだけど)
モトの母、悠子の友人のりりこなど、キャラが立っていて誰にも共感できないけど面白かった。りりこの親は開業医でお金持ちだし、モトの母も遺産相続でお金が一杯あるのよね。お金があるからこそ、そんな事が出来るんだよな、って思う瞬間が結構あったわ。
★以下ネタバレです★
悠子。表面上書類での離婚をしていたものの、このままホントに別れようと決意していたのに、赤ちゃんが産まれたら気持ちが変わって、一緒にって・・・おいおい!コロコロ変わり過ぎーと思っちゃった。DNA鑑定はしない、たとえ他人の子供であっても我が子として育てるとモトが言った事に感動してって・・・。(それってモトの本音かどうかわかんないのに)
それとリキが帝王切開での出産直後ヘロヘロの時に、もう子供には会わないとか離婚届等一式を持参してはんこ押してくれって持って行くのよね、悠子は前半はリキに寄り添った配慮を一杯してたのに・・・・。
ラスト、リキは、双子のうち女の子だけを抱いて去っていく。ひょえーー。どうするんだろ。
だいたいリキも他の男2人とやっちゃうって、、、呆れたわー。一応避妊はしたけど・・・って。多分モトの子供だろうけど、どの人の子供か解らないって、1千万のお仕事の契約で、それはちょっとないんじゃない? しかも、別に絶対したい相手でも機会でもなかったのに。以上。
燕は戻ってこない 2022/3/4 桐野夏生
29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。
子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。
北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。
桐野夏生さんの他の本の感想
「リアルワールド」「優しいおとな」「柔らかな頬」「アンボス・ムンドス」
「東京島」感想 +映画情報
グロテスク
とても面白かったです。4つ★~4つ★半
桐野さんの本を読むのは、そういえば少し久しぶりかも。
彼女の小説って勢いがあってぐいぐい迫って来るのよね。
最初に彼女の本を読んだのって「OUT」だったと思うんだけど、その時と同じ位の熱量を感じましたよ。
届いた時には本の厚さに腰が引けたものの、読み始めたら凄く引き込まれて一気読み。
調査や取材をしっかり綿密にされて書かれたのが推察できる。
内容が濃いけれど、解りやすく、とても読みやすい。
代理出産のシステム等はここまで詳しく知らなかったので、とても興味深かったです。精子バンクの事は知っていたけど、卵子も20代以内50万で・・ってのがあるのね。
北海道から出て来たリキや友人の貧困生活の様子、故郷の様子等も丁寧に描かれている分、分量が多くなったのね。
バレリーナの基は一貫して意志が固かったし迷う事は無かったけれど、リキと悠子が悩む悩む!(それも解るんだけど)
モトの母、悠子の友人のりりこなど、キャラが立っていて誰にも共感できないけど面白かった。りりこの親は開業医でお金持ちだし、モトの母も遺産相続でお金が一杯あるのよね。お金があるからこそ、そんな事が出来るんだよな、って思う瞬間が結構あったわ。
★以下ネタバレです★
悠子。表面上書類での離婚をしていたものの、このままホントに別れようと決意していたのに、赤ちゃんが産まれたら気持ちが変わって、一緒にって・・・おいおい!コロコロ変わり過ぎーと思っちゃった。DNA鑑定はしない、たとえ他人の子供であっても我が子として育てるとモトが言った事に感動してって・・・。(それってモトの本音かどうかわかんないのに)
それとリキが帝王切開での出産直後ヘロヘロの時に、もう子供には会わないとか離婚届等一式を持参してはんこ押してくれって持って行くのよね、悠子は前半はリキに寄り添った配慮を一杯してたのに・・・・。
ラスト、リキは、双子のうち女の子だけを抱いて去っていく。ひょえーー。どうするんだろ。
だいたいリキも他の男2人とやっちゃうって、、、呆れたわー。一応避妊はしたけど・・・って。多分モトの子供だろうけど、どの人の子供か解らないって、1千万のお仕事の契約で、それはちょっとないんじゃない? しかも、別に絶対したい相手でも機会でもなかったのに。以上。
燕は戻ってこない 2022/3/4 桐野夏生
29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。
子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。
北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。
桐野夏生さんの他の本の感想
「リアルワールド」「優しいおとな」「柔らかな頬」「アンボス・ムンドス」
「東京島」感想 +映画情報
グロテスク
ね、この本って楽しい本じゃないのに、ぐいぐい読んじゃうよね~~~。
読後感が悪いの分かってるのに、読みたくなる桐野作品(笑)
本書はさ・・・貧困な若い子と、どーしても自分の子供が欲しい人と。現代社会よね。
な~んかさ、人間の欲を見せられて気持ち悪いんだけど、自分の中にもあるのかな?
そうそう、契約中なのに他の人とやっちゃうリキって(笑)
あぁ、また桐野作品、読むんだろうなぁ
読みたくなるんだろうなぁ。私の中にも悪がいるんだろうなぁ
うん、うん・・・私の中にも悪がいるー。
桐野さんの小説って、黒い感情というか・・・毒々しいモノを怖いもの見たさで覗き見して楽しんでしまうという処があるよね。
東京では桜がかなり咲いて満開も近いみたいだけど、そちらもかな。
私の近所は少し遅いみたい。まだ少し咲き始めたかな?って感じです。
URLに『燕は戻ってこない』のレビューを打ち込みました。
お暇なときにどうぞ
コメントありがとうございます。
リンク、助かります。嬉しいです。
さっそくお邪魔してきてましたが、同じ風に思った処が一杯でした!
新作ですが上下巻のボリュームある本、バブル時代の金融関係と聞いて、お金関係(株とか証券とか・・)が難しくて苦手な私はついていけないかも・・・と、リクエストするかどうか考え中です。
あと、私はバブル時代既に成人過ぎてたのにもかかわらず、これと言って浮かれた生活もしていなかったんですよね・・