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「母の遺産―新聞小説」感想 水村美苗

2013-11-14 | 小説・漫画他
水村さんの本は、これが初めてです。
分厚い本なので、読み終えられるだろうか・・・と、最初は心配でしたが、そんな心配は不要でした。
実話・・なのでしょうね。

自分勝手で、美人でお洒落だった実母が老いて、いよいよ介護が必要になった。
中盤以降、このお母さんの上昇志向というか、セレブへの飽くなき憧れを抱く様になった経緯というか、幼少時代から若い時までの流れがかかれているので、すごく納得がいきました。
娘にピアノを習わせるために通った、横浜のおじちゃまの事とか、お母さんが若い時、さぞや彼らファミリーや、彼らの暮らしぶりが素敵に映ったんだろうなあ・・・と思いました。
それと、そんなお母さんの母(祖母)のこととか、はたまた、自分と夫の出会いから現在の関係、夫が浮気をしていることと、その相手の女性のしたたかさ、フランス留学時代にモテまくった事、自分と姉との関係、寂しく死んで行った父のこと、などなど、様々なお話が語られています。
読み応えがありました。

しかしながら、セレブな一家なので、介護の悲惨さとか、切羽詰まった感じとかは、あまり感じられず、遺産も結構あるようで・・・。一般庶民とは、ちょっと違った、ある家族の内情をぶちまけました系のお話でした。3つ★~3つ★半

母の遺産―新聞小説 (2012/03) 水村 美苗

内容(「BOOK」データベースより)
家の中は綿埃だらけで、洗濯物も溜まりに溜まり、生え際に出てきた白髪をヘナで染める時間もなく、もう疲労で朦朧として生きているのに母は死なない。若い女と同棲している夫がいて、その夫とのことを考えねばならないのに、母は死なない。ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?親の介護、姉妹の確執…離婚を迷う女は一人旅へ。『本格小説』『日本語が亡びるとき』の著者が、自身の体験を交えて描く待望の最新長篇。

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2 コメント

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分厚い本 (真紅)
2013-11-16 09:39:38
latifaさん、おはようございます~。
コメント&TBありがとうございました♪
この本、友だちに勧めたら、「図書館で四百何件?予約が入っていて、半年待ちだった」と言っていたんだ。
やっぱり、話題になった本だけあるよね。
分厚いといえば、万城目っちの新作見た? 読んだ?じゃなくて見た?(笑)
もう、分厚いのなんの。。本屋さんで笑ってしまった。
将軍の枕か!ってくらい。なんで上下巻にしなかったんだろう?
最近、時間がないからか、図書館で借りても面白くなかったら読み通さずに途中で止めることが多いんだ・・・。
ナオコーラさんの新作も、読みかけたんだけどなんかイライラしてきて、止めた。
直木賞獲った『ホテルローヤル』も、「暗い・・・」と思って、なんか滅入るから止めたし。
更年期かね(爆)。
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真紅さん☆ (latifa)
2013-11-20 16:19:34
こんにちはー真紅さん
いやはや、私も最近、そんなに多忙でもないのに、なんかブログを放置ぎみで、イカンイカンー

これ、すごい人気があるんだよね。
私も随分前に、真紅さんのところで感想を拝見して、興味をもってリクエストしたんだけど、忘れていたころに連絡が来たもの。

まきめっちの本、リクエスト中だよー。
まだ届いてないんだけど、そんなに分厚いんだ・・・読み終えられるだろうか・・・

ホテルローヤルも順番待ち中。
暗いのかー。私は暗いのは、結構大丈夫なんだ、楽しみに待ってるところだよ。
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